オランダで開発されている EndeavourOS の最新の安定版2019.09.15が、2019年9月18日にリリースされた。

EndeavourOS とはどんな OS ?

EndeavourOS: オランダ発の Arch ベース軽量 Linux を試してみた。
https://endeavouros.com/

EndeavourOS は、Arch Linux ベースのローリングリリース Linux ディストリビューション。 このプロジェクトは、2019年5月に開発が終了した Antergos の精神的な後継者になることを目指しているという。つまり正式な後継 OS というわけではなく開発コンセプなどを受け継いでいく姿勢のあるプロジェクトと思われる。 EndeavourOS はデフォルトで Xfce デスクトップを使用し、インストーラーはグラフィカルユーザーインターフェースの Calamares を使ってインストールすることができる。一見すると初心者にも使いやすい Arch Linux のようにも見えるが、実際にはほとんど素の Arch Linux に近い状態で、操作の基本も端末でのコマンド操作になる。

より詳しい情報は
https://endeavouros.com/

今回の変更点は?

更新されたオフラインインストーラで最新のISOには以下が含まれまる。

  • Linuxカーネル5.2.14
  • Mesa 19.1.6
  • Systemd 243.0
  • Firefox 69(Quantum)
  • Arc-x-icons、以前に使用されたArcアイコンセットよりも完全で更新されたバージョン。
  • 新しいEndeavourOSウェルカムランチャーは、インストールされたシステムとライブ環境の両方で使用できます。これは、基本的なシステムコマンドとハードウェアのセットアップのためのWikiへのワンクリックメニュー。
  • Nvidia-installerがデフォルトでインストールされ、dkmsドライバーもインストールされるようになりました。
  • Gtopシステムモニター。パネルから起動する端末ベースのシステム負荷モニターです。
  • また、いくつかのバグ修正も行われた。

より詳しい情報は
https://endeavouros.com/news/the-september-release-has-arrived/

以前のバージョンの記事
https://pc-freedom.net/today_pc_story/endeavouros-2019-08-17-release/

EndeavourOS の日本語化について

EndeavourOS の日本語化について
EndeavourOS は日本語でインストールできるけれども…。

使いやすくするためにはちょっと手間がいる。

EndeavourOS の日本語入力設定について別記事を用意したので、そちらを参照のこと。

EndeavourOS の概要

  • ベース: Arch
  • アーキテクチャ: x86_64
  • デスクトップ環境: Xfce
  • パッケージ管理: Pacman
  • カーネル: 5.2.14

EndeavourOS をインストールするのに必要なスペックは?(推奨)

  • CPU: 64 bit プロセッサ
  • RAM: 1024 MB (2048 MB 以上)
  • DISK: 12 GB 以上

主なアプリケーション

ブラウザ: Firefox 69 (Quantum)

EndeavourOS についてのより詳しい情報は▶ https://endeavouros.com/wiki/

個人的な意見ですが、

GUI インストーラーを持つ Arch 系 Linux の中で、もっとも純度の高い Linux ディストリビューションじゃないかな?と感じる。というのも、インストーラーこそ GUI 環境の Calamares だけれども、基本的にアプリケーションがほとんどインストールされておらず、必要なものは後から追加していく。ひとつひとつ組み立てていく感じは、他のモノより少なからず源流の Arch Linux を感じる。

EndeavourOS とほかの Arch 系との比較

EndeavourOS とほかの Arch 系との比較
Arch + Xfce の代表 Manjaro。初心者向けの Arch とも言える。

Arch + Xfce となるとまずは Manjaro を思い出す。というか、他にも ArcoLinuxArchman, ArchLabs, Obrun (もう開発が終了してしまったが、過去にはそれこそ AntelgosSwagArch などもあった)などといったものもあるが、まぁその知名度の低さと言ったら…。

なので比較できるとすれば Manjaro くらいになる。

一言でいうと、Manjaro よりも EndeavourOS のほうが難易度は高い。先にも言ったとおり、アプリケーションがほとんど入っていないため、ひとつひとつ組み立てていくような Linux ディストリビューションだ。Linux を覚えていくための教材としては良いかもしれない。

EndeavourOS の良かった点・悪かった点

良い

  • インストールの難しい Arch だけれども、EndeavourOS は GUI で簡単インストール。
  • 余計なソフトウェアが入っていないから、めちゃくちゃ軽量でサクサク動く。

悪い

  • Xfce のカスタマイズが微妙。ボタンの位置が、個人的に気持ち悪い位置にある。
  • とにかく手間がかかる。

EndeavourOS のおすすめ度(5段階評価)

初心者向け度… ★★☆☆☆
 教材のひとつとして使うならばアリかも。いろいろと手間がかかるので Arch Linux 経験者向きの Linux ディストリビューション。

日本語の環境… ★★☆☆☆
 日本語表示から微調整が必要。日本語入力についても、あれこれ手間がかかる。

システム要件… ★★★★☆
 Arch Linux + Xfce の軽さと安定性は完璧。64 bit マシンなら、まず問題ない。

総おすすめ度… ★★★☆☆
 個人的にはそんなに嫌いじゃないけれども、手間がかかるのが残念。その手間を楽しめるのであれば○な Linux 。

EndeavourOS に興味を持ったアナタは、下の URL を今すぐクリック!

ダウンロードする▶ https://endeavouros.com/download/

Youtube でも EndeavourOS を紹介しています。