イタリアで開発されている Arch 系 Linux である Condres OS の最新版 19.09 が、2019年9月2日にリリースされたので試してみた。
Condres OS とはどんな OS ?
※残念ながらコチラの Linux ディストリビューションは開発終了となりました。
イタリアの CodeLinSoft が開発する Arch Linux をベースとした Linux ディストリビューション。使いやすさとアクセシビリティに重点を置き開発されている。32bit版 と 64bit版が配布されており、古いマシンでも使うことができる。
GUI インストーラーの Calamares が提供されているので、初心者から経験豊富な Linuxユーザー まで使うことができる。
システム自体は、「箱から出してすぐに」完全に動作するように設計されている。
今回の変更点は?
修正および新機能:
- ZSTD 圧縮カーネルを追加します
- hplip の問題の開始を修正
- MATE デスクトップの問題の修正マルコウィンドウマネージャー検索 libxpresent
- Cinnamon, GNOME, KDE Plasma, MATE, Xfce の新しいテーマ
更新パッケージなどのより詳しい情報は
▶ https://condresos.codelinsoft.it/index.php/blog/release-condres-os-official-version-2019-09-available
以前のバージョンの記事
▶ https://pc-freedom.net/today_pc_story/condres-os-19-3-rerease/
Condres OS の概要
- ベース: Arch
- アーキテクチャ: X86_64
- デスクトップ環境: Cinnamon, GNOME, KDE Plasma, MATE, Xfce
- パッケージ管理: pacman
- カーネル: 5.2.11
Condres OS をインストールするのに必要なスペックは?
Web サイトでシステム要件が見つけられなかったので Manjaro を参考とする。
- CPU: 1GHz 以上
- RAM: 2GB 以上
- DISK: 16GB 以上
主なアプリケーション
- ブラウザ: Chromium, Firefox, Google Chrome
- メール: Thunderbird
- オフィス: LibreOffice
- グラフィック: GIMP, Inkscape
- ミュージック: Rythmbox
- マルチメディア: VLC メディアプレイヤー
Condres OS についてのより詳しい情報は
▶ https://condresos.codelinsoft.it/index.php/about/about-condres
個人的な意見ですが、
以前にも紹介したことがあるけれども、その時はよくわからないエラーに悩まされてインストールできなかった。今回はそのようなこともなくちゃんと試してみることができた。(今の所 GNOME と Cinnamon だけですが)
以前のバージョンの記事
▶ https://pc-freedom.net/today_pc_story/condres-os-19-3-rerease/
32bit 版の開発が次々と終了していく中で、Condres OS は 32bit (i686 アーキテクチャ)用に Xfce と MATE エディションが、まだサポートされている。(2019年9月20日現在)
Condres OS とほかの Arch 系との比較
まずいちばん最初に紹介したいのが Ice の存在。 Condres OSでは、シンプルな SSB (Site Specific Browser) マネージャーである Ice を使用して、Web アプリをインストール型のアプリのように使うことができる。この Ice は Peppermint ではじめて知ったのだけれども、使い勝手が非常によく、ストレージの節約にもなるのでよく使っている。
Ice についてより詳しい情報は
▶ https://peppermintos.com/guide/ice/
初心者向けの Arch 系といえば、僕はまっさきに Manjaro を思い出す。残念ながら実際のユーザー数やシェアを調べるすべはないけれども、少なくとも注目度は他の Arch 系に比べて群を抜いている。 Arch 系と聞くと、どうしてもこの Manjaro と比べてしまうのは仕方ない。
軽量さや安定性といったものについては、詳細なデータを調べない限り体感ではまずわからない。実際の使い勝手になると、インストールされているアプリケーションなどに依存する。そうなると GUI インターフェイスのシステム関連のアプリケーションがたくさん用意されている Manjaro のほうが、初心者にとっては使い勝手がよい。僕もそう。
しかしながら「コマンド操作をこれから覚えていきたい」「コマンド操作のほうがラク」といった、少し玄人よりの人であればむしろ Condres OS のほうが、よりオリジナルの Arch Linux に近いので良いのかもしれない。
Condres OS の良かった点・悪かった点
良い
- インストーラは簡単・便利な Calamares 。大好き!
- Web アプリを簡単に使えるようにする Ice がある。大好き!
- シンプルなデザインは個人的に○。
- GNOME + iBus の相性の良さは Arch 系でも健在。
悪い
- インストール後に、改めて日本語入力設定をしなければいけないのが面倒。
- 初期段階だと ibus-mozc が見つからない。Arch 系の宿命、残念。
Condres OS のおすすめ度(5段階評価)
初心者向け度… ★★★☆☆
Arch 系なのである程度の難易度は覚悟して使うべし。
日本語の環境… ★★☆☆☆
GNOME 環境で iBus + Anthy を使うのであれば設定はラクちん。他は「.bashrc」「.xprofile」の編集が必須。
システム要件… ★★★★☆
Xfce と MATE 環境のみだけれども、まだ 32bit 版がリリースされている。古いマシンをお持ちの方はお試しあれ。
総おすすめ度… ★★★★☆
Arch 系の Linux ディストリビューションにはハズレが少ない。 Condres OS もなかなか良い。ただしある程度の経験がないと良さがわからない感じかも。
Condres OS に興味を持ったアナタは、下の URL を今すぐクリック!
ダウンロードする
▶ https://condresos.codelinsoft.it/index.php/download