今年の夏はとにかく暑かったのですが、同じくらいタブレット界隈は 11 インチクラスと 8 インチクラスが特に熱いですね!

ここ最近 DOOGEE さまとご縁があり、いくつもスマホやタブレットを紹介していますが、その DOOGEE さまでも 8.4 インチのタブレットがリリースされました。

DOOGEE ではハイエンドの T30、ミッドレンジの T20、ローエンドの T10 といった感じでタブレットがリリースされております。今回はその中から T20 Mini という 8.4 インチタブレットの紹介になります。

T20 とは言っていますが、T20 Mini のスペックは T20 というより T10S を 8 インチにしたみたいな製品です。

まぁ、2万円以下の価格訴求のラインナップではありますが、今年の 8 インチタブレットは具体的に「どれが」とは言いませんが、これまでの安価なタブレットとはちょっと違います。ローエンドモデルとは言え、最近のは侮れないですね。

ってことで DOOGEE T20 Mini を見ていきましょう。

DOOGEE T20 Mini の開封

開封しながら DOOGEE や T20 Mini について紹介していきます。

DOOGEE は 2013 年 3 月に設立された、ラゲッジフォン(いわゆるタフネススマホ)やタブレットを中心に開発・販売する、中国の深圳市に拠点を置くブランドです。

https://www.doogee.cc/

コダシマに連絡をくれた歴代の担当者さんは、なかなかグイグイ来る方ばかりでしたが、最近では「きっと自社製品に対する自信の現れなのかな?」とも感じています。

それほど最近の DOOGEE の製品には目を見張るものがあります。

また DOOGEE の製品は、比較的カラーバリエーションが豊富です。

これまでのラインナップに新色を加えたりします。何色かのカラーバリエーションでリリースするメーカーもありますが、意外と新色まで追加してくるブランドは多くないと思います。

今回の T20 Mini は、Moonlit PurpleMint GreenMidnight Black の 3 色から選ぶことができます。

また TÜV SÜD 低ブルーライト認証を取得しており、もちろん日本の技適も取得しているので安心して使うことができます。

開封すると、まずはタブレット保護のためのクッションがあります。こんな些細なところでも、コダシマは安心感を感じますが、皆さまはいかがでしょう。

で、本体。

説明書と保証カード、SIM ピンも付属しています。

充電器ですが、相変わらず US 仕様のプラグです。なんなら無くてもよい気がするのは私だけですかね?いかがでしょう?

それと充電用の USB A-to-C ケーブルです。

コダシマの手元に届いたのはミント・グリーンの T20 Mini です。なかなかきれいな色ですよね。

DOOGEE T20 Mini の外観

8.4 インチというサイズなので、◯◯ MAX とか ✕✕ Pro とか言われるスマートフォンより、もう一回り大きいサイズなのですが、比較的手の大きめなコダシマには、手のひらサイズです。(202.5×125.8×7.4mm)

厚さは 7.4mm と、とてもスリム。

最近は金属ボディーのタブレットが増えましたが、T20 Mini もまた金属ボディーのタブレットで洗練されたスタイリッシュな印象を受けます。

そして金属ボディーながら重さは、公称値わずか 330g 、実測ではそれ以下の重さしかありません。

コダシマは個人的に丸みの多いデザインのタブレットより、直線や平面のきれいなシャープなデザインのものに対してスタイリッシュな印象を受けるので、そういったデザインのものが好きです。

今回のこの T20 Mini は、そんなシャープな印象を受けるデザインになっています。

またカメラ周辺も、ゴツさがありながらも、しっかりデザインをまとめた「まとまり具合」がコダシマ的にはちょうどよい印象を受け、カッコいいと思います。

で、縦位置にした際の左側には SIM カードスロットと、3.5mm オーディオジャックが健在です。やっぱりオーディオジャックはあったほうがいいですよね。

縦位置の際の下部には USB ポートと並んでスピーカーが 2 基あります。ステレオスピーカーですね。

右側には音量調整ボタンと電源ボタン。小さい穴はリセット用です。

電源ボタンの赤い印は、なにげにわかりやすくて、個人的にはポイント高いです。

で、予め保護フィルムが貼られていますが…

最近、こういうのが多いかも…

うっかり保護フィルムまで剥がしてしまいそうになります。

…気泡は、あとでどうにかします。

何れにせよ、外観はこんな感じです。

全体的に、綺麗にまとまった、高級感すら感じるデザインになっているように思います。

ディスプレイの品質

では、初期設定をしながらディスプレイについて語っていきましょう。

T20 Mini は 8.4インチというサイズでありながら 1920×1200 の高解像度 WUXGA IPS スクリーンで、明るさも最大輝度 350nit、24bit カラー(16,777,216色) 対応で、しかも TÜV SÜD の低ブルーライト認証で目を保護してくれます。ディスプレイの品質は 10 インチタブレットでも十分に通用するスペックです。見た限り明るくシャープな画面です。

少し前の 8 インチタブレットでは 1280×800といった WXGA 解像度が主流でしたが、時代は 1920×1200 の WUXGA ですね。ということでサイズも相まって画面密度は 270ppi と高密度になっています。

パフォーマンステストの際に画面の色味などもチェックしてみました。

グラデーションもきれい。

タッチエリアも問題ないです。

タッチの反応は…

まぁこんなもんでしょう。

使ってみた感じディスプレイの品質は十分だと思われます。

スペックとパフォーマンス

では、ここから詳細なスペックとそのパフォーマンスを見ていきましょう。

ModelDOOGEE T20 mini
CPUUNISOC T606
Cortex-A75@1.6GHz×2, Cortex-A55@1.6GHz×6
GPUArm Mali-G57 1core @650MHz
Display8.4 インチ IPS 16:10 (8:5), 1920×1200, 270ppi, 60Hz,
350cd/m², 画面占有率 84.6%, TÜV SÜDブルーライト認証
RAM4GB LPDDR4X (最大 +5GB 拡張可能)
Storage128GB eMMC 5.1 (最大 1TB TF カード拡張可能)
Camera背面: SONY® 13MP, フロント: 5MP カメラ
Battery5060mAh (AV/2A)
Audio3.5mm headphone jack, FM ラジオチューナー搭載
Wi-Fi802.11a/b/g/n/ac (2.4GHz/5GHz)
BluetoothBluetooth 5.2
Network band2G GSM: B2/3/5/8, 3G WCDMA: B1/2/5/8,
4G FDD: 1/3/5/7/8/20/28A/28B, TDD: B34/38/39/40/41
NavigatorGPS+beidou+GLONASS+Galileo+AGPS
OSAndroid 13 +GMS認証 +Widevine L1 Support
Size202.5×125.8×7.4 (mm)
Weight330g

OS は Android 13。

プロセッサは Unisoc T606 (A75@1.6GHz*2, A55@1.6GHz*6) です。

最大 1.6GHz で動作する高性能な ARM Cortex-A75×2コアと、最大 1.6GHz で動作する電力効率に優れた ARM Cortex-A55×6コアを搭載したオクタコアのプロセッサです。クロック周波数が 2GHz 未満と性能は少し抑えめですが、スマホ向けのプロセッサなので 4G LTE モデムに対応。つまり、最近コダシマが良く見かける電話機になるタブレットです。

対応バンド2G GSM: B2/3/5/8, 3G WCDMA: B1/2/5/8,
4G FDD: 1/3/5/7/8/20/28A/28B, TDD: B34/38/39/40/41

またこの SoC の GPU は Arm Mali-G57 と、これまでの価格訴求の 8 インチタブレットでは見られなかった比較的パワフルなものが搭載されています。

メモリは 4GB LPDDR4X に加えて、最大 5GB までの拡張 RAM を使うことができます。つまり、RAM を拡張することで最大 9GB RAM として使うことができます。ストレージが高速かつ大容量になった恩恵ですね。

そしてそのストレージは 128GB eMMC 5.1 の高速ストレージで、1TB までの TF (micro SD) カードを拡張することができます。まぁ、ストレージ不足で困ることはそうそう無いでしょう。

バッテリーは  5060mAh と、些か中途半端な数値ではありますが、8 インチタブレットではトップクラスの容量です。長時間利用が可能です。

おまけにカメラは、背面に 13MP のソニーセンサーを搭載したメインカメラと、前面には顔認証に対応した 5MP のカメラを搭載しています。

そして Widevine L1 対応!(ここは後ほどお話します)

といった感じで、ほんの 1〜2 年までの実売価格2万円以下のタブレットでは見られなかった性能が詰め込まれています。

電子書籍や動画視聴、 SNS のチェックといったような一般的なタブレット用途では問題なくこなせるスペックです。

ベンチスコアチェック

では、このスペックを今回も AnTuTu、Geekbench、PerformanceTest を使って、数値でパフォーマンスを確認していきましょう。

DOOGEE の各種タブレットでスコアの比較をしました。

AnTuTu

冒頭でもお話した通り T20 という名前ではあるものの、T20 Mini は、スペック的に T10S とよく似ていたので、コダシマ的にはスペック表で確認したイメージ通りの結果が出ていると思いました。

また T20 Mini は、基本 RAM の容量が 4 機種の中で最も少なく、その結果が比較的わかりやすく出ているように思えます。

Geekbench

Geekbench の結果だけ見ると、同じプロセッサなので、当たり前といえば当たり前なのですが T20 Mini と T10S が同じ機種に思えるほど、ほとんど誤差しか無いスコアでした。

PerformanceTest

PerformanceTest の結果は、一見すると AnTuTu の結果によく似ているように思いましたが、ポイントを絞ってみると、T20 Mini と T10S のメモリとストレージの結果が真逆になっているのが興味深いです。

ってか、T30 Pro と T20S の Disk のスコアが笑っちゃうほど違いすぎますよね。

間違いがないか念のため何度か計測してましたが、やっぱりこんな感じでした。

といった感じで、T20 Mini は T10S を 8.4 インチにしたようなモデルというのがより明確に確認できた結果です。

ゲームしてみた

今回は久しぶりに色々なゲームをプレイして、そのパフォーマンスを確認してみました。

最近のゲームはデータのダウンロードに時間がかかるものが多くなりましたね。

今回は Call of Duty、原神、白夜極光、NIKKE と、動画では公開しなかった、パニグレ、メメントモリをプレイしました。思ったのは、ゲームによってはやっぱりちょっとパワー不足。

まぁ、大体が初回起動時に膨大なデータをダウンロードするタイプのゲームがほとんどですが、そういったゲームは、比較的パワーを要するものが多いように思います。

今回はそんなのばかりだったので余計にパワー不足を感じましたが、もっとシンプルなカードゲームやチェスと言ったようなテーブルゲーム的なものや、クロスワードや数独みたいなパズルゲーム的なものとかは快適にプレイできそうです。

というか、毎度 Call of Duty のシステムの優秀さには驚かされます。

そこまでスペックが高くないデバイスでも、スムーズにプレイできるようになっているのはありがたい限りです。

バッテリー性能について

Lithium Battery concept – electrical power supply of rechargeable source – 3D illustration 3D render

バッテリー性能についても少し詳しく見ていきましょう。

5060mAh のバッテリーはどれだけ使えるのでしょうか?

今回は先程申し上げた通り、いろいろなゲームをプレイして消費電力をチェックしてみましたが、消費電力の最大値は概ね 800mA 程度でした。

これを仮に平均だとしてみると、

5060mAh / 800mA = 6.325 時間(6時間19分)

となります。

実際にはここまで消費電力が多いままということもないので、実際にはもっと長い時間利用することができます。

ディスプレイが点灯している状態での消費電力は、高くても 400mA 以下だったので、ディスプレイが点灯しっぱなしで放置していたとしても、単純計算で 12時間以上の連続使用ができる計算です。

てか、わかっていたつもりでしたが、今回消費電力をチェックしていて、 SoC の仕様で消費電力に違いが出ることにちゃんと気づきました。

次に充電時間も計算してみましょう。

5V/2A 対応なので、充電器の出力が 5V/2A 以上、つまりは 10W 以上の出力のものであれば、最大 10 W (1000mA) で充電できるため、空の状態からフル充電までの時間は

5060mAh / 1000mA = 5.06時間

およそ5時間程度かかる計算です。

ですが、毎度タブレットの紹介の際にお伝えしている通り、バッテリーは 80% 以上を超えると、バッテリー保護のため充電速度が低下します。また、バッテリーの劣化具合や、温度、使用中の充電などさまざまな要因が関わってくるため、実際には計算よりも充電時間が長くなることをご理解ください。

Widevine DRM

https://www.widevine.com/

Android には Widevine という、Google が提供するデジタル著作権管理(DRM)プラットフォームがあります。主にストリーミングサービスでのコンテ ンツ保護を目的として使用され、複数のデバイスやブラウザでの動画や音楽の再生を安全に行うための技術を提供しています。

Netflix や Amazon Prime Video などの主要なストリーミングサービスで採用されており、3つの認証レベルがあります。

これらのストリーミングサービスで高画質の映像を楽しむにはセキュリティレベル L1 が必要になりますが、この T20 Mini も Widevine L1 対応です。

Prime Video などの動画配信サービスの画質制限を受けずに映像を楽しむことができます。

が、Prime Video は 1080p の高画質で視聴できるのは確認できたのですが、Netflix のアプリを確認すると SD 画質まで。

Netflix の場合には契約プランによっても制限がかかりますが、それとはちょっと違うようです。

実際にコダシマのプランは T30 Pro では Full HD まで再生できるプランです。期待していましたが、ここはもう一歩ですね。

Netflix に関しては他でも同様な状況なので、もうひと踏ん張りできるメーカーが今後注目を集めそうです。

ってか、どうも Netfilix の要件は厳しいようですね。

気になるお値段

DOOGEE の公式ストアでは、現在の実売価格は $145 でした。ここ最近 1 ドル 135 円くらいなので、日本円に直すとおよそ 21,429 円になるかと思います。

https://doogeemall.com/products/doogee-t20mini

DOOGEE は Amazon にも直営ストアがあり、Amazon だと 19,999 円です。

が、今なら 3,000 円クーポンが配布されています。つまりは 16,999 円、およそ 17,000 円で手に入ります。

ただし、このクーポンには9 月 25 日までの期限がありますのでご注意ください

今後のセールにも期待が高まりますが、リリースしたばかりのセールなので、大幅割引には間違いありません。事実、リリース直後の公式ストアでは $135 で手に入りました。

また、最近では DOOGEE の知名度も、その製品の品質も高まってきているためか、この動画の編集中もちょくちょく品切れになっていました。

なので、興味を持たれた方は、お早めのチェックをオススメいたします。

てか、この DOOGEE T20 Mini は、少し前の 10 インチタブレットくらいの性能ですが、実売価格 2 万円以下という、マシンパフォーマンスのインフレが起こっているように思います。

ぶっちゃけ、だいぶ Fire HD とか買ってる場合じゃなくなりましたよ。

DOOGEE T20 Mini のまとめ

今回は DOOGEE T20 Mini を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

コダシマは特にシャープでスタイリッシュな印象の金属ボディーのデザインが気に入りました。もちろん 8.4 インチながら WUXGA 解像度と、最大輝度 350nit の発色の良い画面も捨てがたいですね。

またパフォーマンスについても、実売価格2万円以下、セールやクーポンなどで実質 1万円台中ぐらいの価格でこのスペックであれば十分だと感じました。

ちょっとスペックのインフレが始まったかもしれませんねぇ。

またカラーバリエーションについても、色合いに嫌味がなくて良いです。例えば家族で色分けするのも良いですよね。

一方で、スピーカーのレイアウトが気になりました。

スピーカーのレイアウトに限って言うなら、同じく2基のスピーカーですが Fire HD のがよく考えられているなぁと、再確認させられた感じです。

比較的、縦位置の際の下部にレイアウトするタブレットが多いので、当たり前っぽくはなってきていますが、動画コンテンツ視聴の際や、ゲームのプレイに関しての差別化を考えると、スピーカーの位置は一考の余地があると感じます。

とはいえ、オーディオジャックがあるので、それで満足する自分もおりますけれどね。

それと、金属ボディーのためか長時間の連続使用だったり、負荷の高いアプリを使うと、わりと発熱を感じやすいです。また、その発熱によるパフォーマンスの低下やタッチ反応の不具合も見られました。

まぁ、スペックがスペックなので、ちょっと高負荷の耐性は低いかもしれませんね。

しかしながら、コダシマは今年になって 8 インチタブレットのイメージがホント変わりました。

もちろん、ゴリゴリのハイパフォーマンスタブレットには及ばない部分は確かに多いですが、電子書籍や動画視聴、 SNS のチェックといったような一般的なタブレット用途や、ライトなゲームのプレイなら十分にこなせるスペックを持ち合わせております。

取り回ししやすい、8 インチというサイズのタブレット市場はまだまだにぎやかになりそうな気配がしてなりません。

しかし DOOGEE のはラゲッジフォンといい、タブレットといい、コダシマ好みのデザインが多いです。といったところでレビューを締めたいと思います。

手軽に使い回せるタブレットをお探しの方は、ぜひチェックしてみてください!!!