サイバー攻撃と戦うセキュリティ指向の Debian 系ディストリビューション Parrot の最新版となる 4.6 が、2019年4月26にリリースされた。
Parrot とは?
Parrot は (Parrot Security, Parrot OS という名前の時もあった) Debian ベースのセキュリティ指向のディストリビューション(以降、ディストロ)。
ダウンロードは以下が用意されている。
- Home Edition
- Security Edition
- Other Builds
Home Edition
Parrot Homeは、日常使用するために設計されたParrotの特別版であり、ラップトップまたはワークステーション上で軽量で常に最新の美しいシステムを必要とする一般ユーザーを対象としています。 このディストリビューションは、通常のParrot環境と同じ外観で、日常業務用のすべての基本プログラムを含みます。 Parrot Liteには、個人との会話、最高の暗号化規格を使用したドキュメントの暗号化、または完全に匿名で安全な方法でネットサーフィンをするためのプログラムも含まれています。 このシステムは、必要なツールだけで非常にカスタマイズされたペンテストプラットフォームを構築するための出発点としても使用できます。あるいは、手間をかけずにDebianのすべての最新かつ最も強力な技術を利用してプロフェッショナルワークステーションを構築するために使用できます。
https://www.parrotsec.org/download-home.php
Security Edition
Parrot Securityは、ペンテスト、プライバシー、デジタルフォレンジック、リバースエンジニアリング、およびソフトウェア開発のための完全な一体型環境です。 このシステムには、ペンテスターの仕事の多くのカテゴリーをカバーするためのセキュリティー指向のツールがすべて揃っています。
https://www.parrotsec.org/download-security.php
Other Builds
このページでは、組込みARMボード用の公式Parrotビルドおよびその他の特殊プラットフォーム用のParrotの他のカスタムビルドをダウンロードできます。 このページに掲載されている公式のARMは、当社のARMチームがリリースした公式の画像です。 ここには、カスタムParrot派生物や特別なデバイス用のカスタム設定を使った実験的な構築物、あるいは私たちのコミュニティによって提案されて公式の構築プラットフォーム上に構築された実験的なParrot派生物もあります。
https://www.parrotsec.org/download-other.php
今回の変更点は?
Parrot 4.6は、クラウドフレアのようなSaaSサービスなしで独自のネットワークによって完全に提供される最初のリリースとのこと。
以下のコマンドで既存のParrotシステムを更新することができる。
sudo parrot-upgrade
Parrotリポジトリから最新のセキュリティアップデートとバグ修正を受け取るために、このコマンドを定期的に(少なくとも週に1回)使用することを推奨している。
▼より詳しい情報は▼
Website >> https://parrotsec.org/blog/parrot-4-6-release-notes/
▼以前のバージョンの記事▼
>> https://pc-freedom.net/today_pc_story/サイバー攻撃と戦うdebian系parrot-4-5がリリースされたので/
Parrot の概要
- ベース: Debian
- アーキテクチャ: X86_64
- デスクトップ環境: KDE Plasma, MATE
- パッケージ管理: dpkg (APT)
主なアプリケーション
- ブラウザ: Tor Browser, Firefox, (Konqueror)
- メール: Thunderbird
- オフィス: LibreOffice
- グラフィック: GIMP
- ミュージック: Rhythmbox
- マルチメディア: mpv Media Player, VLC media player
Parrot Home をインストールするのに必要なスペックは?(推奨)
- CPU: デュアルコア x86_64 プロセッサ (クアッドコア x86_64 プロセッサ)
- RAM: 2GB 以上の DDR2 (8GB 以上の DDR3)
- DISK: 20 GB 以上の空き領域 (128 GB 以上の SSD)
Parrot Security をインストールする場合は以下のスペックが必要
- CPU: デュアルコア x86_64 プロセッサ
- RAM: 2GB 以上の DDR3
- DISK: 40 GB 以上の空き領域
▼より詳しい情報は▼
Website >> https://parrotsec.org/docs/info/system-requirements/
個人的な意見ですが、
Parrot は、各リリースごとにサイトのデザインやら、ヘタするとディストロの名前自体替えてしまう。
さすがイタリアで開発されているだけのことはある。
今回はテストで KDE Home Edition を VirtualBox にインストールしてみた。
RAM の割当を多めにしたのも在るけれども、今の KDE Plasma は実にスムーズ。
最近の GNOME Shell もそうだけれども、ある程度の RAM を確保できれば、Core 2 Duo などの多少古いプロセッサでも、それなりに動作してくれる。
新しい OS のほうが、古い PC でもサクサク動くなんてちょっと不思議な感じもするが、プロセッサの技術的には、すでにある程度の飽和状態にあるのかもしれない。
Home Edition は先にも紹介したとおり、日常的に使えるソフトウェアが豊富にインストールされている。
またセキュリティ指向のディストロだけあって、Home Edition といえどある程度のセキュリティ関連ソフトが入っている。
ただし、僕には使い方がわからないものが多く、宝の持ち腐れだろう。
もう少しセキュリティ関連のスキルを上げなければいけません。
見た目と雰囲気での判断になるけれども、セキュリティ指向のディストロは、この Parrot か Kali Linux のどちらかだね。
セキュリティエンジニアを目指すアナタにはおすすめのディストロ。
▼ Parrot をダウンロードする▼
Website >> https://parrotsec.org/download-home.php?lang=en