中国を拠点とする Deepin Technology Co. Ltd によって開発されている Deepin の最新版となる 15.10 が、2019年4月28日にリリースされた。
deepin とは?
中国産とあなどるなかれ!
Deepin は Qt で書かれた Deepin Desktop Environment (DDE) と呼ばれる独自のデスクトップ環境を備えており、非常に美しく、新しい Linux ユーザーのための機能を多く追加している。
開発は上記にもある通り、中国を拠点とする武漢 Deepin Technology Co. Ltd によって開発されており、プリインストールされているアプリケーションは Google Chrome や Spotify 、Steam など、オープンソースやプロプライエタリなどは関係なくインストールされており Linux としては非常に特徴的。
今回の変更点は?
安定性とセキュリティの向上のため、ベースとなるシステムが Debian テスト版ブランチから Debian 安定版ブランチへと変更になった。
追加された機能として、デスクトップファイルの自動整理機能や、壁紙の時間による変更、効果音の設定や調整などが追加され、よりユーザー体験が向上した。(ブログだと伝えにくいないようだなぁ)
バグの修正や機能の改善も行われ、ベースシステムの変更と合わせて安定性とセキュリティが大幅に向上した。
▼より詳しい情報は▼
Website >> https://www.deepin.org/2019/04/28/deepin15-10/
▼以前のバージョンの記事▼
>> https://pc-freedom.net/today_pc_story/中国生まれのdebian系ディストロ-deepin-15-9-がリリースされた/
deepin の概要
- ベース: Debian
- アーキテクチャ: x86_64
- デスクトップ環境: Deepin
- パッケージ管理: dpkg (APT)
主なアプリケーション
- ブラウザ: Chromium
- メール: Thunderbird
- オフィス: WPS Office
- グラフィック:
- ミュージック: ミュージック
- マルチメディア: Movie
deepin をインストールするのに必要なスペックは?
- CPU: Intel Pentium IV 2GHz以上のプロセッサ
- RAM: 2 GB (パフォーマンスを向上させるための推奨値 4 GB以上)
- DISK: 20 GB 以上の空き領域
▼より詳しい情報は▼
Website >> https://www.deepin.org/installation/
個人的な意見ですが、
以前の記事でも紹介したとおり、このディストロは Deepin Technology Co.、Ltd. WPS Office、Skype、Spotify によってリリースされている。
そのため、インストールされているアプリケーションは非常に特徴的で、ほかのディストロではまず見られない内容。
デスクトップ環境は、独自で開発されている DDE (Deepin Desktop Environment) の完成度は非常に高く、Arch Linux を始めとしたディストロでも採用されている。
が、非常に重たい。
とても重たい。
だいぶパフォーマンスの向上が図られたようだけれども、やっぱりかなりのヘビー級のディストロ。
DDE の持ち味が損なわれてしまうけれども、余計なエフェクトやアニメーションをオフにすることで、ある程度のパフォーマンスを確保することができる。
パフォーマンスの向上が体感できるほど、使い勝手がなめらかになる。
しかし DDE のきれいなエフェクトやアニメーション機能をフルに活かし快適に使うためには、必要なシステム要件以上のスペックは欲しい。
それだけの価値があるディストロだとも思っている。
レイアウトなどの見た目的なところは macOS を意識しているところが見られるけれども、ほかのどのデスクトップ環境にも似ていない、本当に独自のスタイルで開発されている。
より安定性が向上しセキュリティ面も改善された Deepin は、OS としての完成度もさらに向上したと言える。
Deepin 専用マシンを購入したくなってきている、金銭感覚がバカな僕です。
ちなみに VirtualBox へインストールした場合、そのまま再起動させると、またインストーラーが起動するので、いったん終了させディスクイメージを除いてから起動させないといけないので注意。
▼ deepin をダウンロードする▼
Website >> https://www.deepin.org/download/