今回は、ミニ PC やノート PC、タブレットを提供している CHUWI の AMD Ryzen™ 7 5800H 搭載ハイパワー Mini PC「RZBOX」を使ってみます！
これ、めっちゃイイ です！
んで、ただレビューするのも面白くないので、Linux をインストールして、しかもそれでゲームまでしてみますので、ぜひ最後までお付き合いいただければと存じます。
結論：ウチでいちばんのハイパワーマシンです。
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CHUWI とは？
まず、CHUWI（ツーウェイ）をご存知ない方のために、ざっくりと紹介しておきます。
CHUWI は、2004年9月に中国の深圳市に設立された電子機器メーカーです。
「毎日に小さな変化を、世界に大きなテクノロジーを」をコンセプトとして、主にミニ PC やノート PC、タブレットなどのデジタルデバイスを提供しています。
コダシマは次の Lenovo と見ています。
以前にも Windows タブレットの Hi10 Go や Android タブレット HiPad Air, HiPad Plus のレビューをアップしていますが、今回はめちゃくちゃパワフルなミニ PC、なんと AMD Ryzen™ 7 5800H 搭載の RZBOX を紹介します！
- Hi10 Go の実機レビュー https://pc-freedom.net/choose-pc/chuwi-hi10-go-review/
- HiPad Air の実機レビュー https://pc-freedom.net/review/chuwi-hipad-air-review/
- HiPad Plus の実機レビュー https://pc-freedom.net/review/chuwi-hipad-plus-reviwe/
RZBOX
最近は、けっこうハイパワーなミニ PC を提供している CHUWI ですが、その中でもとびきりパワフルなのが、今回紹介する RZBOX です。
CHUWI のミニ PC の中ではだいぶ大きいく重量もありますが、それでも一般的なデスクトップ PC よりはかなりコンパクトです。
でもやっぱり、結構ずっしり (1.35Kg)。
インターフェースもミニ PC にふさわしくない充実っぷりです。
こうなると普通にデスクトップ PC ですね。
それよりなにより、なんと言っても搭載されているプロセッサが AMD Ryzen™ 7 5800H というのが良いですね！
モバイル向けのプロセッサではありますが、Zen 3 アーキテクチャの8コア16スレッド、基本クロック 3.2GHz で、最大ブートクロックが 4.4GHz と、数字を聞いただけでワクワクしてしまいます。
とりあえず、スペックから見ていきましょう。
RZBOX のスペック。
プロセッサは先程からお伝えしている通り Zen 3 アーキテクチャの Ryzen™ 7 5800H 8コア16スレッドのプロセッサです。
最近のコダシマは Ryzen と聞くと、ゲーミング PC を思い出します。
AMD 自体がゲーム押しのところがあるようにも感じますが Intel よりもゲームっぽい雰囲気があるイメージです。
とはいえ、内蔵されている GPU はモバイル向けの Radeon™ Vega 8 なので、あんまり無理はさせられませんね。
| 製品名 | RZBOX |
| カラー | ブラック |
| 筐体素材 | アルミニウム・マグネシウム合金＆ポリカーボネート |
| プロセッサ | AMD Ryzen™ 7 5800H (8C/16T) 3.2GHz-4.4GHz |
| グラフィックス | AMD Radeon™ Vega 8 |
| 映像出力 | 4K@60Hz |
| ストレージ | PCIe SSD 512GB (最大 1TB) |
| メモリ | DDR4-3200 16GB (最大 32GB) |
| 電源アダプタ | 90W (19V/4.47A) DC |
| サイズ | 177.5×188.0×61.5(H)mm |
| 重量 | 1350g |
| ワイヤレス | Wi-Fi6(802.11ax)、Bluetooth 5.2 |
| OS | Windows 11 |
| インターフェース | USB-A 3.0×2 、USB-A 2.0×3 、USB type-C 2.0、 3.5mm イヤホンジャック、3.5mm マイクジャック、 HDMI 2.0、ディスプレイ ポート、VGA ポート、 SODIMM ×2、M.2 SSD ポート×2 (PCIe/SATA3) |
| 同梱品 | 90W DC アダプタ (PSE, CE, UL, FCC)、 取扱説明書、適合証明書、品質証明書、保証カード |
ただ、コレだけのスペックを見せつけられると、ベンチマークスコアが気になって仕方ありません。
次はベンチマークスコアを見ていきましょう。
RZBOX のベンチマークスコア。
冒頭でもお伝えした通り、うちでいちばんのハイパワー PC 確定です。
まず、よく使う Geekbench 5 で、そのスコアを計測してみました。
次に Cinebench R23 で計測してみました。
- Generic – Multi: 5767pts / Single: 1086pts
- RZBOX – Multi: 11118pts / Single: 1442pts
スタートから、目に見えて違います。
では、ゲーム性能はどうでしょう？
まずは軽めの「ドラゴンクエストＸ」のベンチマークソフトからチェックしてみました。
時間の都合上、デフォルトの設定でしかチェックしませんでしたが、コレくらいであれば設定に手を加えなくても快適にプレイできそうです。
次は Final Fantasy XV
ココらへんはやっぱり Radeon Vega 8 だと初期設定のままでは厳しいですね。
やっぱりグラフィックカードを追加できる機種のほうが良さそうです。
暁月のフィナーレでもチェックしてみましたが、やっぱり重たそうです。
「ファンタジー・スター・オンライン２：ニュージェネシス」でもチェックしてみました。
コレもやっぱり初期設定のままだと厳しいですね。
それでも内蔵グラフィックスだけで、けっこう動いてくれます。
やっぱり基本性能の高さでしょう。
いずれも軽量画質にして、解像度を落としても重たいですが、全くプレイできないわけではありません。
調整次第でゲームをプレイするのも難しくはなさそうです。
RZBOX + Linux
公式サイトの終わりに「複数の OS に対応」とあり、Windows だけでなく Linux と Ubuntu をサポートしているとのこと。
ん？
Linux と Ubuntu って別物なの？
と思いましたが、んー、おそらく Linux だけでは弱いと思ったのでしょうか？
ちょっとコダシマには違和感のある表現ではありますが、いずれにしろ Linux もサポートということなので、使わない理由はありません。
というか、Linux 自体は、流通している CPU にはだいたい対応しているので、Linux を使ったことがある方ならあえて「書かなくてもいいんじゃない？」と思う方もいるかも知れませんね。
それでも、知らない人にとっては使えるかどうか不安に思うところなのでしょう。
そこらへんのユーザーも狙ったマーケティングの表現なのかもしれませんね。
最近では少しずつ「Linux もサポート」という表現を入れる PC メーカーが増えてきた気がします。
いずれにせよ、さっそく Linux を使ってみることにします。
また、この RZBOX は、拡張性の高さも売りにしており、公式サイトでも RAM やストレージを簡単に増設できることを謳っています。
内蔵ストレージ用 M.2 のインターフェースが2基あり、最大で 1TB まで拡張可能。
RAM スロットも2基あり、 DDR4-3200 のを最大 32GB 搭載可能とのことです。
ちなみに箱には Ryzen 9 とかの文字もありますが以前のモデルのようで、現行では Ryzen 7 のもの一択になっています。
とにかく RAM の用意はありませんが、予備の SSD がいくつかあるので、そちらを使って Linux をインストールしてみましょう。
Linux のインストール。
RZBOX には、内蔵ストレージ用 M.2 のインターフェースが2基あるので、まっさらな SSD を追加してデュアルブートとかも考えたのですが、それよりも差し替えてインストールするほうが簡単そうなので、今回はそうします。
「ストレージ簡単に増設可能」ということですが、ほんとに簡単です。
ネジを回すのが面倒な人には向いていないかもしれませんが、底面のネジを全部外すだけで拡張スロットにアクセスできます。
今回は Amazon のセールで安かった 128GB の SSD に差し替えます。
あとは元通りに蓋をするだけです。
超かんたん！
ってことで、早速 Linux をインストールしましょう。
起動ストレージの確認をしたいので BIOS を表示させます。
CHUWI の PC で BIOS を表示させるには、ロゴが表示されているタイミングで [ESC] を押します。
SSD 差し替えたので、BIOS 表示させなくてもイケたかもしれませんが…、セキュアブートで引っかかるかな？
あ、無効になっていたのでそのままでもブートできたかもしれませんね。
一応、インストールメディアから起動させます。
インストールする Linux は、現在開発中の open.Yellow.os です。
o.Y.o のインストール方法などについては、正式リリースしてから改めて紹介いたします。
んで、Windows よりも Linux のほうが Geekbench で良いスコアが出るので、今回もやってみたところ…。
やっぱり Linux のほうがスコアが高いです。
- Windows – Single: 1354 / Multi: 6718
- Linux – Single: 1411 / Multi: 7198
※詳細はこちらから – https://browser.geekbench.com/user/PC-FREEDOM
使うアプリが限られるなら仕方ないですが、普段遣いするなら Linux のほうが快適じゃないですかね？
おそらくコダシマは RZBOX を Linux で使うかと思います。
o.Y.o + Steam
んで今回、いちばんやってみたかったのは Linux 版の Steam で APEX Legends をプレイすること。
2022年3月から APEX Legends が Linux/Proton でプレイできるようになっていたのですが、まだ実際に確認していなかったので、よい機会なのでやってみようと思います。
SteamOS という選択肢もあったのですが、SteamDeck の件があってから、コダシマ的に Ryzen には Arch Linux (もしくは Manjaro) みたいなイメージがついてしまいました。※あくまでも個人の見解です。
なので、あえての Debian 系 で、しかも開発中のやつです。
どこまで出来るか気になるところです。
Steam のパッケージは、Steam のサイトから deb 形式のパッケージをダウンロードできるので、それを利用しましょう。
Steam の設定などについては、以前の記事でも紹介しているので、そちらも合わせてご覧頂くとありがたいです。
ゲームのダウンロードにかなり時間がかかるので、寝る前にダウンロードしたりするのがオススメですね。
RZBOX + o.Y.o + Steam = わくわく度 MAX！
ベンチマークスコアの測定のところでも、ゲームをプレイするのであればある程度の画質調整が必要になることをお伝えしたと思いますが、初期設定のままでも結構いけるもんです。
というか、今まで Apex Legends のような PvP (Player versus Player) の FPS (First-person shooter) は、チート対策とかのせいで Linux でプレイできないものがほとんどでした。
現状でも未だプレイできないものが多いのですが、Steam Deck の発表あたりから雰囲気がだいぶ変わってきましたね。
Apex Legends はその第一弾のように感じています。
コダシマはかなり下手くそなので、訓練のところくらいしか撮影していませんが、普通に楽しくプレイいたしました。
RZBOX、ストレージを追加して、ゲーミング PC として使っても良いかもしれません。
RZBOX のまとめ。
今回は CHUWI のハイパワーミニ PC 「RZBOX」に Linux 版の Steam をインストールして Apex Legends をプレイしてみました。
CHUWI の PC も侮れませんね！
コダシマはタブレットばかりに意識が向いていましたが、こんなハイパワーな PC も提供できるメーカーになっているとは恐れ入りました。
また Linux 版の Steam についても、その対応の幅が広がっていたので、さらに Windows を使わなくなる気配がします。
今回は確認したいことがいくつかあったので、開発中の o.Y.o に Steam をインストールするという形をとりましたが、機会があれば SteamOS を試してみるのも面白そうですね。
いゃぁ、とにかく RZBOX オススメです！
Windows のままでも十分ですし、コダシマのように Linux を使っても面白いでしょう。
ストレージや RAM へのアクセスも簡単なので、すぐに増設しても良いですよね。
公式サイトや Amazon の販売ページでセールやクーポンの配布もあるので、ぜひチェックしてみてください！
デザインもカッコいいし、これは満足度の高い1台です。
