今回は11インチの Android タブレット、HEADWOLF HPad2 の実機レビューです。
わずか1インチの違いでも、ずいぶんと雰囲気が変わるもんです。
タブレット選びの参考になれば幸いです。
ぜひお付き合いください。
それではいってみましょう!
HEADWOLF について。
Headwolf はその名の通り、狼の頭部をかたどったロゴマークが特徴です。
いわゆるポータブル電源(おっきいバッテリーのやつ)やタブレットを提供しているブランドです。
ネーミングやロゴのデザインについては好みが分かれるかもしれませんが、以前レビューした FPad1 を見る限り、品質管理がちゃんとしてる印象を受けます。
サクラチェッカーでは散々のようですが…。
とにかく、製品を見ていきましょう。
HPad 2 のスペック。
まずは HPad2 のスペックです。
CPU | Unisoc T618 2xA75@2.0GHz, 6xA55@2.0GHz |
GPU | Arm Mali-G52 |
OS | Android 11 |
Display | 11インチ 2000 x 1200 IPS 10点マルチタッチ(フルラミネーション) |
RAM | 8GB RAM |
ROM | 256GB eMMC (microSD 対応 + 2TB) |
カメラ | フロント: 800万画素 / リア: 2000万画素(2120) |
サイズ | 横260×縦165×縦8mm |
重量 | 508g |
バッテリー | 7680mAh (7000) |
Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 5.0 + GPS |
接続端子 | USB Type-C |
ネットワーク | GSM: B2/3/5/8, WCDMA: B1/2/5/8, FDD: B1/3/4/5/7/8/20, TDD: B38/40/41 |
HPad 2 というだけあり、実はすでに HPad1 が Amazon などで販売されています。
興味のある方はぜひそちらもチェックしてみてください。
HEADWOLF HPad 2 の SoC は Unisoc T618 で、3万円周辺 $300 以下の価格帯のタブレットではよく見かけるプロセッサです。
$300 以下の Android タブレットという市場は激戦区ですね。
正直似たりよったりの製品が多いところではありますが、その中でも 8GB RAM と 256GB ストレージと言うのは案外ポイント高めです。
ということで、次にベンチマークスコアをチェックしていきましょう。
HPad 2 のベンチマークスコア。
Geekbench 5
まずは Geekbench 5 で計測したスコア。
PerformanceTest Mobile for Android
次は PassMark で提供している PerformanceTest Mobile でスコアをチェックしてみました。
CPU 自体はコレくらい。
AnTuTu v9
次は定番の AnTuTu 。
PCMark
PCMark での実機スコアはこちら。
3DMark
3DMark での実機スコアはこちら。
いずれの測定結果も Unisoc T618 搭載 LPDDR4X 8GB RAM と 256GB eMMC としては妥当なスコアです。
次は HPad2 の特徴を見ていきましょう。
HPad 2 の特徴。
HEADWOLF HPad2 にもまたたくさんの特徴がありますが、特に目立つ特徴5つを紹介します。
11インチ 2000×1200
まず何と言っても11インチの画面がいちばんの特徴でしょう。
11インチ 2000×1200 IPS 10点マルチタッチ (フルラミネーション)
この辺の価格帯でのタブレットは、10インチ WUXGA (Wide Ultra-XGA 1920×1200) が多い中で、11インチ 2000×1200 とかの解像度は大きく、広く感じます。
最近のコダシマは Android タブレットといえば、主に10インチ程度のものを使っていたので、まずその画面の大きさを実感しました。
画面の占有率が 92.2% と、ベゼルがとてもスリム (8mm) になっているのも、画面の広さを強調しています。
なかなか良いです。
また、この大きさのためか、タブレット自体がとても薄く感じるのも特徴ですね。
というか、実際にとても薄く、厚さが 7.5mm です。
ステレオスピーカー
HPad2 には 0.9W のスピーカーが4個搭載されています。
筐体にスピーカーの穴が4箇所にあるのには気づいていましたが、フェイクも含まれているのでは?と疑っていました。
ですが、実際に音声を出力してみるとちゃんと4つのスピーカーから出力されていました。
大きな画面と合わせて4個のスピーカーは、動画視聴にぴったりです。
SIM 対応
一度は Wi-Fi モデル中心になった Android タブレットですが、また SIM が使えるタブレットも増えてきたように思います。
この HPad2 も SIM が使えるモデルです。
日本のキャリアが扱っているバンドと、HPad2 の対応するバンドを照らし合わせるとこんな感じ。
プラチナバンドを当てにするのであれば Softbank 系が良いでしょう。
キッズスペース
最近 Google が力を入れているサービスがこのキッズスペース。
いわゆるペアレントコントロールと、マルチユーザー管理を一緒にしたような機能です。
加えてキッズスペースは子ども向けにポップな感じの UI になってます。
対応するデバイスでしか利用できないので小さなお子様をお持ちの方であれば、それだけで選択肢になるかと思います。
ウチの息子と娘は、すっかり成長してしまったのでコダシマには縁のないサービスです…。
技術基準適合証明
HEADWOLF は、日本のユーザーがちゃんと技適をチェックしていることに気がついたようです。
以前にも HEADWOLF のタブレットを紹介しましたが、この HEADWOLF はしっかり技適の対応をしています。
- Shenzhen city Doowis Industrial Co., LTD: 217-220453
安心して使えるのは何よりも重要ですからね。
その他の特徴については、公式サイトをチェックしてみてください。
以上が HPad2 の目立った特徴でした。
次は HPad2 の気になったところです。
HPad2 気になったところ。
画面が大きく作りも良いだけあって、ちょっとしたところが余計に目立ちます。
製品の品質向上のため、あえて厳しくコダシマが気になった点を3つ紹介します。
バッテリー容量。
バッテリーの公称値 7680mAh とのことでしたが、どのハードウェアチェックアプリでも 7000mAh としか確認ができませんでした。
まぁ、正直なところ個人的にはコレくらい許容範囲だとも思いますが、公称値よりも実際の容量が多いというケースを目の当たりにしてしまうと、些か残念な気持ちになります。
開発と製造と販売が別々だと、こういう誤差が生じることがありますが、ココらへん嘘つかれたと思う人もいるのは間違いないです。
普通に考えて 7000mAh のバッテリーというのは大容量なので、それで十分だったと思うのですが…。
むしろ「バッテリー容量の割には、保護フィルムを含めわずか 514g (保護フィルム無しで公称値508g) と軽量」というのではダメだったんですかね?
Widevine CDM Security Level
画面が大きく、音もパワフルなのに、Widevine のセキュリティレベルが低いのが残念です。
こちらについても、正直なところ、タブレットで視聴するのであればこの画質で十分だとは思います。
10インチや11インチくらいの大きさだと、並べて比べない限りはその違いがなかなかわからないレベルだとは思います。
逆にコレで不都合はないです。
が一方で、カタログスペックを重視するユーザーも少なくないので L3 というのは見劣りしてしまうことでしょう。
というか、コダシマはまだ L1 か L3 しか見たことがありません。
L2 の製品を見たことがないのですが、みなさんはいかがですか?
なぜか横だともっさり。
横位置でのホーム画面やランチャー画面での動作がカクつきます。
ブラウザやほかのアプリを起動させている時にはカクつかないのですが…。
なぜでしょう?謎です。
全体的な動作は良好なのに、なぜかこのタイミングだけ重たく感じてしまいます。
気にしなければ済むことなのかもしれませんが、絶妙に気になります。
OS のアップデートとかで解消できないもんですかね?
SIM の対応バンドが少ないところも少し気にはなったのですが、タブレットであればこんなもんでしょう。
以上が、気になる点でした。
HEADWOLF HPad 2 のまとめ。
今回は、実は意外と数が少ない 11インチの Android タブレットの HEADWOLF HPad2 を紹介しました。
いくつか気になるところはあったものの、基本的にはとても好印象のタブレットです。
SoC も Unisoc T618 と、このクラスではありがちではありますが、ある程度のゲームもプレイできるプロセッサなので十分な性能を持っています。
また、現在の為替レートの都合などで、少々高くはなっていますが、$300 以下の激戦区で 11インチというサイズは選択肢の一つになるのではないでしょうか。
結構大きく感じますよ。
特に電子書籍とかを読むにはイイですね。
また、同クラスの製品では価格のためにスピーカーは2個だけというものも少なくない中で、スピーカー4個というのもポイント高いですね。
動画視聴とかゲームを楽しむには、パワフルな音も重要です。
総括すると、メディアを楽しむタブレットという感じです。
ちなみに、筐体にあるポゴピンが気になったので、HEADWOLF の広報に訪ねてみたところ、現状で物理接続のキーボードは販売されておらず、販売についても未定のようです。
HPad 1 の物理接続のキーボードは Amazon で手に入ります。
まぁ、社外の Bluetooth キーボードで良いでしょう。
HEADWOLF の製品自体は、品質が高いので、さらに細かいところも突き詰めていくと人気が高まるのではないかと考えます。