明けましておめでとうございます!
旧年中は、個人的にいろいろと不手際が多かったように思う1年ではございましたが、新しい年はそれを糧にして前進して行きたいと決めております!
皆さまのご多幸をお祈りしつつ、今年も皆さまのご支援とご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします!!!
それでは2023年一発目!行ってみましょう!
無かった事になってません Windows 8/8.1 ?
ちゃんと覚えていますか?
Windows 7 のときほど騒がれていませんが、Windows 8/8.1 のサポートは 2023年1月10日に終了します。
主にパソコンメーカーを中心として2022年7月〜8月頃から、Windows 8/8.1のサポート終了に伴う、対象機種の Windows 10 や Windows 11 へのアップグレードを呼びかけていました。
Microsoft 自体も今回はそれほど騒いでいないですよね。
てかこれ、ぶっちゃけ Windows 8/8.1 って無かったことにされてません?
Windows 8/8.1 はえらく評価が低かったので、サッサと Windows 10 へ移行した人も少なくないはずです。
今回は Windows 8/8.1 のサポート終了についてと、それに絡めて Windows 8/8.1 世代の PC でも使えるおすすめ Linux を3つを紹介します。
サポートの終了とは?
まず、基本的なことですが、サポートの終了について説明します。
Windows 8/8.1 のサポートは 2023年1月10日に終了します。
これ以降、Windows 8/8.1 がぱったり使えなくなるかと言うと、そういうことではなくて、2023年1月10日以降も、Windows 8/8.1 は引き続き使用できますが、Microsoft は今後、次の内容を提供しなくなります。
- あらゆる問題のテクニカル サポート
- ソフトウェア更新プログラム
- セキュリティ更新プログラムまたは修正プログラム
つまり、ソフトウェアとセキュリティ更新プログラムの提供がなくなるため、Windows 8/8.1 を実行している PC はウイルスやマルウェアのリスクが高くなります。
このウィルスやマルウェアのリスクが一番の問題点です。
オフラインで使い続けるのであればなんとかなるでしょうが、今の世の中は多くのことをオンラインサービスに依存するようになったので、そうなるとウィルスやマルウェアの驚異は重大な問題です。
安全に安心して PC を使うために、Microsoft では Windows 10 や Windows 11 へのアップグレード、または新しい PC への買い替えを勧めています。
※特にWindows 11
Windows 環境を使い続けようと思うのであれば、 良いでしょう。
なぜなら、その PC の Windows をアップグレードしたところで、快適に使うことができない可能性が高いためです。
そこで、ちょっと Windows 8/8.1 のハードウェア要件をチェックしてみましょう。
Windows 8 最小ハードウェア仕様要求
32 ビット | 64 ビット | |
プロセッサー | 1.0 GHz 以上のPAE、NX、SSE2を搭載するCPU | 1.0 GHz 以上のPAE、NX、SSE2を搭載するx64互換CPU (Windows 8.1 の場合はさらにCMPXCHG16b、PrefetchW、LAHF/SAHF 命令を搭載していること) |
物理メモリー | 1 GB 以上 | 2 GB 以上 (Windows 8.1 Update 適用済では 1 GB 以上) |
グラフィック | WDDM 1.0 以上の対応ドライバが提供されている DirectX 9.0 以上の GPU | WDDM 1.0 以上の対応ドライバが提供されている DirectX 9.0 以上の GPU |
ストレージ | 16 GB 以上 | 20 GB 以上 (Windows 8.1 Update 適用済では16 GB 以上) |
最低限 1GHz 以上の動作周波数のプロセッサと 1GB 以上の物理メモリー、16GB 以上の空き領域のあるストレージという、今見ると結構低スペックのマシンで動作します。
ちなみにアップグレードの候補に上がっている Windows 10 は、64ビット版 OS で 32GB 以上のストレージの空き領域が必要とはなりますが、基本的にはほぼ同等のハードウェア要件です。
また、 Windows 11 では、物理メモリ 4GB 以上、ストレージ空き領域 64GB 以上とはなりますが、プロセッサの方は 2 コア以上 1GHz 以上の動作周波数のプロセッサと、実はプロセッサは思ったより低いスペックでも動作します。
しかしながら Windows 11 の場合は、セキュリティに関わる TPM (トラステッド・プラットフォーム・モジュール) 2.0 以上のバージョンが必要となります。
ココらへんが話題になり、インターネット上では対応方法やバイパス方法などが紹介されるようになりました。
また、RAM の使用量についてもアイドル状態ですでに 3GB ほど使うため、余裕が無いとかなり厳しい感じです。
さらに言えば、実質的な問題は OS 云々よりも、アプリケーションソフト。
今はソフトウェアが、高いハードウェア要件を必要とするものが増えています。
例えば Microsoft 365 (office) では、Windows で動作させる場合、1.6GHz 以上 2コア以上のプロセッサ、メモリ 4GB と、Windows のシステム要件を超えています。
また、Adobe のソフトウェアは、Photoshop や Illustrator を使用する場合、マルチコア 2GHz 以上のプロセッサ、RAM 8GB 以上、DirectX 12 をサポートしている 1.5GB RAM 以上のメモリを搭載した GPU など、なかなか強い PC が必要です。
さらに動画編集の Premiere Pro だと、Intel プロセッサの場合、Skylake 世代以降のもの、AMD の場合は Ryzen 以降のものと、5~6年ほど前くらいのものが最低限のラインで、RAM も当然 8GB 以上、GPU も 2GB 以上の GPU メモリのあるグラフィックカードが必要と、まぁ10万くらいの PC で最低ラインという感じのスペックが必要です。
Steam とかの3D ゲームなんかをプレイするとなると、もっとパワーが必要になるでしょう。
なので、ココらへんが使いたいユーザーであれば買い替えというのがベターですね。
そうは言っても、使っていた PC に愛着があって、もう少し使い続けたいってこともありますよね。
ソフトウェアに特別なこだわりが無く、愛着がある PC を使い続けたい方は、この機会に Linux という OS を使い始めてみてはいかがでしょう?
ってことで、おすすめ Linux を3つ紹介いたします。
おすすめ Linux 3 選
open.Yellow.os !と言いたいところですが、まだベータ版なので今回は別のものを紹介します。
なかなかサクサク動いてくれるんですけどね。
というか、Linux をご存知ない方のために念のために Linux を紹介すると、細かく言うと OS の核になるカーネルと呼ばれる部分の名称ですが、広い意味では Linux カーネルを用いた、フリーかつオープンな OS (オペレーティングソフト) のことを指します。
早い話がタダで使える OS というわけです。
また、様々なソフトウェアを一つにパッケージにして配布されているものを Linux ディストリビューションと呼びます。
大体の人が Linux と呼ぶ場合の多くは、この Linux ディストリビューションのことを指す場合が多いですね。
ってことで、その中から乗り換えに良さそうな Linux ディストリビューションを独断と偏見で 3つ紹介します。
Ubuntu
今の Linux を知るためには、Ubuntu を避けて通ることはできません。
このチャンネルでも何度も紹介している Linux ディストリビューションです。
Ubuntu は「誰にでも使いやすい、最新かつ安定した OS」の提供を目標として開発が続けられています。
とは言っても、見た目がだいぶ Windows と (macOS とも) 違うため、戸惑う人もいるでしょうが、Windows と似たような画面レイアウトだと、いつまでも Windows の呪縛から逃れられない (?) と思い、あえて特徴的なレイアウトの Linux ディストリビューションを選びました。
そうは言っても、Ubuntu は Linux 界のデファクト・スタンダードとも呼べるほど、大きな影響力を持つ Linux ディストリビューションのひとつです。
コミュニティで開発されている Linux でありながら、とても正確なリリースサイクルで公開されており、定期的にアップグレードされています。
また、9ヶ月の間サポートされる通常版と、最長10年間のメンテナンス期間を持つ長期サポート版、通称 LTS があり、デスクトップ用途だけでなく、企業のサーバーでも使われる Linux ディストリビューションです。
Ubuntu のハードウェア要件は、プロセッサこそ 2GHz 以上となっていますが、Windows 8/8.1 世代の PC でも動作してくれます。
Ubuntu の推奨ハードウェア要件
- 2GHzデュアルコアプロセッサ
- 2GBメモリ
- 25GBのディスク空き領域
- 1024×768の解像度が利用可能なグラフィックスカード
- CD/DVDドライブまたはUSBポート
- インターネット接続があると良い
https://ubuntu.com/download/desktop
Ubuntu にはいくつもの公式フレーバーが存在し、より軽快に動作するフレーバーもあるので、もしも無印の Ubuntu が重たいと感じた場合には、より軽量な公式フレーバーを使ってみるのも良いでしょう。
Pop!_OS
Pop!_OS は、いま紹介した Ubuntu をベースに、アメリカの Linux コンピューターメーカーである System76 によって開発されている Linux ディストリビューションです。
System76 で販売している PC の OS は、もちろん Pop!_OS が採用されていますが、企業が開発している OS なのにもかかわらず、無料で公開されており、誰でもダウンロードして使うことができます。
また、基本的にはフリーソフトウェアを使用していますが、Wi-Fi ドライバ、ビデオカードドライバといったデバイスドライバや、メディアコーデックにはプロプライエタリ・ソフトウェアも使用しています。
ちなみに標準機能として AMD と NVIDIA の両方の GPU の完全なサポートを提供しているため、ゲーム用にセットアップするのが簡単なディストリビューションとして注目されています。
ただし、Steam とかでゲームをプレイしたいとなると、Windows 8/8.1 世代の PC じゃスペック的にきつくなるのは Linux でも同じことですね。
その辺は理解しておきましょう。
ちなみに System76 が販売している PC は、ゲームが余裕にできるハイスペックなものが中心です。
そのせいか、Pop!_OS は Linux の中では比較的高いハードウェア要件が必要になるので、もしかしたら Windows 8/8.1 世代の PC だと重たく感じるかもしれません。
Pop!_OS の推奨ハードウェア要件
- 64bit プロセッサ
- 4GB RAM
- 16GB ストレージ
Pop!_OS のベースは Ubuntu で、Ubuntu のベースは Debian というとても大きなコミュニティの系譜にある Linux ディストリビューションなので、情報も非常に多く、サポートも長いため人気も高いです。
完成度がとても高い OS なので、システム要件は高めではありますが、その分使うと病みつきになります。
Manjaro
Manjaro は Ubuntu や Pop!_OS とは異なり、Arch Linux をベースに開発されている Linux ディストリビューションです。
Arch Linux は、巷で話題のハイエンドゲーム機 Steam Deck の OS である、Steam OS のベースともなっているディストリビューションで、ローリングリリースモデルを採用した最新の環境を高速かつ安定して提供する Linux ディストリビューションです。
ただし、Arch Linux 自体は、ある程度の Linux 経験がないと難しく感じます。
そこを Linux 初心者でも使いやすくしたのが Manjaro です。
Manjaro であればコマンドをよく知らなくても GUI 操作でいろいろなことができるようになっています。
ちなみに、Arch Linux のドキュメントの一つである Arch Wiki は、Arch Linux 以外のディストリビューションでも有効な情報が沢山有るため、 Linux ユーザーであれば必見です。
Manjaro の GUI に慣れてきたら、Arch Wiki を参考に色々やってみるのも面白いですよ。
Manjaro には、デスクトップ環境が異なるいくつものエディションがが存在するので、選ぶデスクトップ環境によって使用感が異なるので若干の注意は必要です。
が、基本的には Windows 8/8.1 世代の PC でも問題なく使うことができます。
Manjaro の推奨ハードウェア要件
- 1GB のメモリ
- 30GB のハード ディスク容量
- 1Ghz プロセッサ
- 高解像度 (HD) グラフィックス カードとモニター
- ブロードバンドインターネット接続
https://wiki.manjaro.org/index.php/About_Manjaro
この Manjaro も Ubuntu や Pop!_OS にも負けず劣らず完成度の高い Linux ディストリビューションです。
日常的なデスクトップ用途で使うのであれば Windows 8/8.1 世代の PC でも現役で使うことができるでしょう。
今回のまとめ。
今回は、すっかり無かったことにされたような Windows 8/8.1 のサポートの終了に絡めて、おすすめ Linux 3種類を紹介しました。
オジサンには Windows 8/8.1 も、ついこないだの OS のようにも思いましたが、もうサポートが終了されるほど前の OS になったってことですね。
何れにせよ Windows 8/8.1 は、2023年1月10日にサポートが終了します。
Windows 7 のサポート終了の際にまとめたものもあるので、合わせてご覧頂くと嬉しいです。
また、Windows 8/8.1 のサポート終了に伴って、完成度の高い Linux ディストリビューション3種類
を紹介を紹介しました。
いずれも、Linux の中では初心者向けとされているものなので、Windows 8/8.1 のサポートが終了するこの機会に使い始めてみてはいかがでしょう!
もちろん、OS のインストールの際にはデータのバックアップはお忘れなく!
関連情報
- Microsoft – https://support.microsoft.com/ja-jp/windows/windows-8-1サポートは-2023-年-1-月-10-日に終了します
- NEC – https://jpn.nec.com/products/bizpc/info/w78eos/index.html
- FMV 公式サイト – https://www.fmworld.net/fmv/win8/end/
- Windows 10 のシステム要件 – https://www.microsoft.com/ja-jp/windows/windows-10-specifications
- Windows 11 のシステム要件 – https://www.microsoft.com/ja-jp/windows/windows-11-specifications
- Ubuntu – https://jp.ubuntu.com/
- Pop!_OS – https://pop.system76.com/
- Manjaro – https://manjaro.org/