Voyager 10 Debian Buster: フランス発のDebian系がリリースされたので試してみた。

2019年8月12日

Rodolphe Bachelart は、2019年8月10日に Voyager Live 10 (以降 Voyager 10 )のリリースを発表した。これは、Debian 10 ベースのカスタマイズされた GNOME デスクトップを備えたメジャーアップデートとなる。

Voyager 10 Debian Buster とは?

https://voyagerlive.org/

Voyager Linux は、もともと Xubuntu をベースに開発が始まった Linux ディストリビューション。開発が始まった当初は、軽量で安定性も高くカスタマイズもしやすいという理由から Xubuntu をベースにしたのだけれども、GNOME の開発が進み柔軟性と拡張性の問題が解決してからは Voyager をはじめ、さまざまな Linux ディストリビューションで採用されるようになった。(このことは Voyager のプロジェクトサイトでも説明されている。)Voyager でも GE エディションとして GNOME Shell を備えたバージョンが提供されている。ちなみに現在提供されている Voyage は以下の通り。

  • Voyager 10 … 今回リリースされたバージョン。
  • Voyager 19.04 GE … Ubuntu 19.04 をベースとして GNOME を備えたバージョン。
  • Voyager 18.10 GE … Ubuntu 18.10 をベースとして GNOME を備えたバージョン。
  • Voyager 18.04 … Xubuntu 18.04 をベースとしたバージョン。
  • Voyager 18.04 GS … Xubuntu 18.04 をベースとしたゲーム関連のアプリを集めたバージョン。
  • Voyager Security … Xubuntu をベースとしたセキュリティ強化版のバージョン。

Debian ベースの Voyager としては、およそ2年ぶりのメジャーアップデートとなる。

Voyager 10 は以下の3つのエディションが用意されている。

64bit Non-free / Free Firmware

ハードウェアの互換性に問題がある人向けのすべてのファームウェアがインストールされた非フリーの 64bit 版。

32bit Non-free / Free Firmware

ハードウェアの互換性に問題がある人向けのすべてのファームウェアがインストールされた非フリーの 32bit 版。

64bit Free Open Source Firmware

無料のオープンソース版。

新しい GNOME 3.30 および Linux カーネル 4.19 を採用しており、セキュリティとパッケージの問題を避けるため、Debian 10 の内部構造はすべてデフォルトで残されている。リポジトリは公式の Debian リポジトリから行われる。

また、Debian の多くの新機能がそのまま引き継がれている。

Voyager 10 の概要

  • ベース: Debian
  • アーキテクチャ: x86_64
  • デスクトップ環境: GNOME
  • パッケージ管理: dpkg

Voyager 10 をインストールするのに必要なスペックは?(推奨)

  • CPU: 2GHz デュアルコアプロセッサ以上
  • RAM: 2GB (64bit: 3GB 以上, 32bit: 2GB 以上)
  • DISK: 25GB 以上

主なアプリケーション

  • ブラウザ: Firefox
  • メール: Thunderbird
  • オフィス: LibreOffice 6.1
  • グラフィック: 
  • ミュージック: 
  • マルチメディア: 

より詳しいリリース情報は
https://voyagerlive.org/voyager-10-debian-buster/

個人的な意見ですが、

Voyager 10 は初心者でも使える?

Debian 系は何でもできるかわりに、細かく自分で設定しなければいけないことが多い傾向がある。仕方ないといえば、仕方ないのだけれどもスキルレベルによっては高いハードルになることもある。

今回の Voyager 10 で言えば日本語入力環境の設定がいちばんのハードルになるだろう。

Voyager 10 のインストールについて

Live で試用しながらインストールもできる。

インストールメディアから直接インストールできる、Live 環境からインストーラー (Calamares) を起動してインストールすることもできる。どちらもグラフィカルユーザーインターフェースでインストールすることもできるので、表示された指示に従ってインストールすれば初心者でも大丈夫。Linux に興味を持っているあなたであれば、インストールで特に難しいことはないと思われる。

Live 環境から Calamares を使ってインストールできる。

でも個人的には Calamares のほうが初心者にはわかりやすと思うので、Live 環境で少し触れてみながらインストールするのがよいだろう。

Voyager 10 の日本語化について

日本語でインストールすると iBus がインストールされるが…。

僕個人としては、日本語入力環境の設定は入力メソッドに Fcitx 、入力エンジン(日本語入力システム)に Mozc の組み合わせが好きなのだけれども、Debian 10 だと Fcitx との相性があまりよくないようで、うまく動作してくれないこともある。iBus のほうが相性が良いようだ。(というか予めインストールされている場合が多い)あとは、入力エンジンに何を選ぶかというところ。

Linux の入力エンジンはオープンソースの Anthy と Mozc の利用者が多い。Anthy は、多くの Linux ディストリビューションで標準として採用されることが多く、また Mozc は Google 日本語入力のオープンソース版なので非常に使いやすい。

他の Debian 系とくらべて

macOS のようなレイアウトとデザイン。

Linux 開発者も Mac 好きが多いのかレイアウトが macOS よりになっているものが多い。この Voyager もそんな Linux ディストリビューションのひとつ。特に Xubuntu ベースのものは、パネルアプリの Plank も標準で用意され、レイアウトをはじめとして macOS を意識したデザインになっている。GNOME も 3.x になると柔軟性と拡張性の問題が解決し、さらに効率化も図られたため、デザインから使い勝手までカスタマイズされるようになってきた。この Voyager も GNOME を採用し、レイアウトやデザイン、使い勝手が macOS 寄りになっている。

Voyager 10 Debian Buster のおすすめ度(5段階評価)

初心者向け度… ★★★☆☆
基本的な使い勝手は一般的な Debian + GNOME とあまり変わらない。

日本語の環境… ★★★☆☆
日本語でインストールすると入力メソッドとして iBus がインストールされているけれども、日本語入力システムがインストールされていないので、Anthy や Mozc などを追加する必要がある。

システム要件… ★★★☆☆
32bit 版も用意されているけれども、Linux としては高めのスペックが必要になる。

総おすすめ度… ★★★★☆
こまかく作り込まれた印象を受ける Linux なので、個人的に好き。おすすめには必ずリストアップする Linux ディストリビューション。

Voyager 10 Debian Buster に興味を持ったアナタは、下の URL を今すぐクリック!

ダウンロードする
https://voyagerlive.org/voyager-10-debian-buster/#