当初の予定よりも大幅にずれ込んでしまいましたが、いよいよ一般公開です。
現状ではまだベータ版という扱いですが、実質的にはリリース候補版 (RC 版= Release Candidate 版) であり open.Yellow.os 初の一般公開となる記念すべき版となります。
はじめに
現状では様々なリソースが少ないため、開発の基礎となる部分の構築を優先しています。
なので、今回のリリースではアプリケーションがほとんど入っていません。
今回のパブリックベータ、いわゆるオープンβテストでは、使い勝手や性能についてのご意見・ご要望、開発中に発見し尽くせなかった不具合などを皆さんの手によって報告してもらうものです。
OS としてもプロジェクトとしてもまだまだ未熟な部分は数多くございます。
参加していただく皆さんの力で日本を代表する OS およびプロジェクトへと成長させていきたいと強く願っています!
ぜひ、あなたも使ってみてください!
といっても、どんな PC にインストールすればよいかわからない方も、もしかしたらいらっしゃるかも知れませんので、システムの概要と推奨するハードウェア要件を紹介します。
open.Yellow.os の概要
open.Yellow.os のシステムは、次の内容で構築されています。
- Linux Kernel: 6.0.0
- Based on: Debian testing branch
- Architecture: x86_64
- Desctop: GNOME 43
このシステムをストレスなく利用するために、ハードウェアは次のものを推奨します。
推奨ハードウェア要件
- 2 GHz デュアルコアプロセッサ以上
- 4 GB 以上のシステムメモリ
- 25 GB 以上のハードドライブ空き容量
- 1024×768 ピクセル以上のモニタ解像度
- DVDドライブまたはUSBポート(インストールメディアとして使用)
- インターネットアクセス(推奨)
実際に動作確認を行ったところ、Core 2 Duo 以降のハードウェアであれば概ね問題なく動作しました。
が、この概ねというのが問題点。
すべてのハードウェアで動作確認が出来ないため、オープンβテストが必要なわけですね。
不具合などを見つけた場合、パブリックベータのアンケートフォームを用意していますので、そちらからご報告をお願いいたします。
既知の問題点
NEC や富士通、旧東芝を含む dynabook 、パナソニックといった国内主要メーカーのハードウェアでは、ほぼ問題はありませんでしたが、それでも問題が出るとすれば、ネットワークデバイスやサウンドデバイスです。
特にネットワークデバイスでは Wi-Fi ドライバが多種多様で、一部プロプライエタリ・ソフトウェアが必要になる場合があります。
この場合、現状では公開されているソースコードをダウンロードし、自力でビルドするか、諦めて有線接続にするかになりますが、こういった報告もお待ちしております。
また、Intel Atom 名義のプロセッサは、問題なく動作するものもあるのですが、基本的には Linux カーネルとの相性に問題があります。
Atom 用に設定を修正する事で安定動作する事は確認出来ておりますが、一部エラーが解消されておりませんので、現状では非推奨とさせていただきます。
さらに、インストールメディアから起動できないハードウェアの報告もありましたが、具体的な原因究明が出来ていません。
メーカー固有の BIOS や UEFI 、USB ドライバの問題が関わっているらしいくらいしか判っていませんので、もしも同様の事象がありましたらできる限りの詳細を教えていただければと思います。
今回のまとめ
ということで、いよいよパブリックベータ公開です。
ココ数ヶ月、仕事の都合で、開発メンバーの皆さんにおんぶにだっこで任せっきりになってしまいましたが、優秀な方々ばかりで本当にありがたい限りです。
頭が上がりません。
言い出しっぺがクズでも、ちゃんとやってくれます。
いずれにしろ open.Yellow.os の、まずはたたき台です。
現状では64ビットの GNOME デスクトップ一択です。
しかもアプリは最小限しか入っていません。
他の Linux と比べると、正直見劣りする部分もあるかと思いますが、日本語対応とハードウェア対応に注力している成果のスタートとして使い込んでいただければと思います。
ココからが始まりとなりますので、ぜひぜひ皆さん使ってみてください!