Fedora 32 が 2020年4月28日にリリースされたので、今回は Fedora のフレーバーで比較してみました。
デスクトップ環境とは。
デスクトップ環境とは WIMP (Window, Icon, Menu, Pointer) をはじめとして、ツールバー、フォルダ、背景画像、デスクトップウィジェット (時計やカレンダーなどの小規模なアクセサリーソフト) などから成り立ったインターフェイスのセットをこう呼びます。
ウィンドウマネージャは、GUI (グラフィカル・ユーザー・インターフェイス) のウィンドウの配置や外観を管理するプログラムのことを指します。もちろんデスクトップ環境の中にウィンドウマネージャも含まれています。Linux では機能を充実させたウィンドウマネージャだけをインターフェイスとして採用するディストリビューションのたくさん存在します。
Fedora Spins
Fedora Workstation は基本的に GNOME だけだが、Fedora には Fedora Spins と呼ばれるデスクトップフレーバーが存在する。Fedora Spins は以下の URL からダウンロードできる。
▼Fedora Spins▼
https://spins.fedoraproject.org/ja/
また Windows, Mac 用の Fedora Media Writer を使って簡単にイメージデータをダウンロード、およびインストールメディアの作成ができる。
▼Fedora Workstation ダウンロード▼
https://getfedora.org/ja/workstation/download/
Fedora Spins
KDE Plasma
Xfce
LXQt
MATE-Compiz
Cinnamon
LXDE
SoaS (Suger)
テスト環境
- VirtualBox 6.1
- ホストマシン: HP ProDesk 600 G1 SFF 改
- CPU: Intel Core i7-4790
- RAM: DDR3-1600 32GB
- Storage: SSD 240GB*
*ただし仮想環境は USB 3.0 で接続された HDD に構築。
プロセッサは4コア、メモリは 4GB に設定してチェックを行った。
Fedora 重たいデスクトップランキング。
今回のランキングは、実際の動作時のメモリ使用量を確認できる htop をベースとし、ライブ環境にて計測。参考値として screenfetch および free コマンドでのチェックを行った。
それではランキング。
Ranking | DE | htop | neofetch | free |
1 | KDE Plasma | 738 | 727 | 698 |
2 | Cinnamon | 729 | 747 | 712 |
3 | Workstation (GNOME) | 677 | 655 | 633 |
4 | MATE | 512 | 514 | 489 |
5 | Xfce | 499 | 501 | 482 |
6 | LXQt | 421 | 409 | 390 |
7 | LXDE | 406 | 411 | 393 |
8 | SoaS (Suger) | 396 | 396 | 384 |
以上が、今回のランキング。
まとめ。
今回も Htop での結果を基準に並べ直してみました。Ubuntu や Manjaro では KDE は軽い方だったが、Fedora ではいちばん重たいデスクトップとなった。とはいえ全てが 800MiB に満たない。チェックした条件が違うため一概には言えないが、Ubuntu や Manjaro のものよりも軽量に見える。ちょっと気になるので後で同じ条件でチェックしたいと思う。
Fedora Spins の中に SoaS (Suger) というちょっと見慣れないデスクトップ環境がある。これは USB メモリからライブで起動させるもので、子供向けのグラフィカルデスクトップとなっている。ライブ専用のデスクトップ環境のため非常に軽量に作られている。
環境やチェック方法によって若干の違いは出るものの、今回の結果もエディション選びの参考程度にはなると思います。