antiX-19 で日本語入力するためには、いくつかの手順を踏まなければならない。

今回はその手順を端折らずに紹介する。

antiX-19 の日本語入力設定3ステップ

コチラの記事で紹介した antiX-19 は、そのままでは日本語入力ができない。

antiX-19 で日本語入力ができるようにするには、大きく分けて3つのステップで設定していく必要がある。

  1. fcitx-mozc のインストール
  2. fcitx-autostart の設定
  3. gtk/qt のインプットメソッドの設定

ではさっそく設定していこう。

1.  fcitx-mozc のインストール

Debian 系であれば Synaptic パッケージマネージャー、antiX や MX Linux だと専用のパッケージインストーラーで必要なパッケージをインストールするところ。

以前の記事:https://pc-freedom.net/linux/antix-の日本語入力環境の整え方/

しかしこの方法だと、後からいろいろとパッケージを追加しなければいけないので、今回はターミナルを使ってパッケージをインストールする。

antiX-19 で日本語入力をする設定にチャレンジ【完全版】

コマンドは以下の通り。

$ sudo apt install --install-recommends fcitx fcitx-mozc

こでは、推奨パッケージをインストールするため「–install-recommends」オプションをつけている。

これで必要なパッケージは一発ですべてインストールされる。

antiX-19 で日本語入力をする設定にチャレンジ【完全版】
依存関係を含めると、こんなにたくさんのパッケージが必要らしい。

2.  autostart の設定

次に fcitx を自動的に起動させるためのスクリプトを入力していく。

まずはメニューからコントロールセンターを選択して…

antiX-19 で日本語入力をする設定にチャレンジ【完全版】
「メニュー」⇒「コントロールセンター」

「コントロールセンタ」の左側に並んでいる一覧から「Session(セッション)」をクリックすると、以下のような画面になる。

この一覧にある「User Desktop-Session(ユーザーデスクトップセッション)」を開く。

ベータ版まで日本語翻訳されていたのに…。どうした?

antiX-19 で日本語入力をする設定にチャレンジ【完全版】

とりあえz、アイコンをクリックすると文字いっぱいのテキストエディタが開く。

5つの項目がタブで表示されており、エディタが開いた直後は「startup」が選択されている。

antiX-19 で日本語入力をする設定にチャレンジ【完全版】

「startup」の末尾へ下記を追記することで 、antiX からでも fcitx が自動的に起動するようになる。

追記分は以下の通り。

# fcitx-autostart
fcitx-autostart &
antiX-19 で日本語入力をする設定にチャレンジ【完全版】
こんな感じに追記する。

あとでまとめて保存もできるが、一応ここで安全のために保存しておくことをおすすめする。

3.  GTK / QT の IM モジュールの設定

antiX のような「非デスクトップ環境」の場合はもうひとつ「GTK」と「QT」の IM モジュールの設定が必要になる。

(Arch 系の .bashrc や .xprofile などの設定みたいなイメージ)

先程の 「 User Desktop-Session(ユーザーデスクトップセッション) 」のタブから「desktop-session-conf」を選択する。

antiX-19 で日本語入力をする設定にチャレンジ【完全版】

この文末に以下のスクリプトを追記する。

# set fcitx
export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS=@im=fcitx
export DefaultIMModule=fcitx
antiX-19 で日本語入力をする設定にチャレンジ【完全版】
こんな感じに追記する。

いちばん最後の「export DefaultIMModule=fcitx」は、なくても起動することがほとんどですが、追記しておくと間違いないのでボクは追記している。

あとは再起動

インストール後、再起動するだけで日本語入力きるようになる。

antiX-19 で日本語入力をする設定にチャレンジ【完全版】
無事に日本語入力できるようになりました。

antiX-19 日本語入力設定のまとめ

antiX で日本語入力をするためには、以下の設定が必要。

  1. fcitx-mozc のインストール
    $ sudo apt install --install-recommends fcitx fcitx-mozc
    の実行(予めリポジトリのアップデートをお忘れなく)
  2. fcitx-autostart の設定(setup)
    # fcitx-autostart
    fcitx-autostart &

    の追記
  3. gtk/qt のインプットメソッドの設定(desktop-session-conf)
    # set fcitx
    export GTK_IM_MODULE=fcitx
    export QT_IM_MODULE=fcitx
    export XMODIFIERS=@im=fcitx
    export DefaultIMModule=fcitx

    の追記

これで再起動すれば antiX でも日本語入力できるようになる。

antiX-19 に興味を持ったアナタは、下の URL を今すぐクリック!
ダウンロードする▶ https://antixlinux.com/download/