フランスで開発されている、OpenMandriva (以降、OMLx )の最新版となる Lx 4.0 のベータ版が、2019年2月9日にリリースされた。

アルファ版が2019年12月25日にリリースされていたので、安定版のリリースはもう少し。

OpenMandriva とは?

OpenMandriva Lx 4.0 Beta がリリースされたので、

名前の中にある Mandriva は、かつて存在していた Linux ディストリビューション(以降、ディストロ)のひとつ。

もともとはフランスの Mandriva 社 (旧 MandrakeSoft ) が開発していた Mandrakelinux が起源となる。

同社は紆余曲折あり、最終的に2015年5月に倒産し、開発も事実上終了した。

OMLx は OpenMandriva Association が主催するフル機能の Linux で、 Mandriva Linux から派生した、忘れ形見ともいうべきディストロ。

さらにさかのぼると、源流は Red Hat Linux となり、パッケージ管理が RPM というのはその名残といえよう。

ちなみに Mageia と PCLinuxOS はルーツを同じくする兄弟派生ディストロ。

 

今回の変更点は?

OMLx 4.0 には膨大な数の修正と改良が加えられた。

ライブモード:

  • 言語とキーボードの好みに関する ISO メニューの新しい項目KPatience カードゲームが ISO に含まれている(ライブモードのみ)。

Calamares(インストーラー)の新機能:

  • イージースワップパーティションオプション、カラマレス正常にインストールされたシステムにコピーされたログ。
  • インストールの最後に自動的にすべての未使用の言語を削除する 。
  • Calamares はシステムが VirtualBox にインストールされているか実際のハードウェアにインストールされているかをチェックする。

さらに、メインパッケージの更新などが行われた。

さらに詳しく→ https://openmandriva.org/en/news/article/a-promise-for-the-best-until-openmandriva-does-better-omlx-4-0-beta

 

OpenMandriva の概要

  • ベース: 独立
  • アーキテクチャ: i686, x86_64
  • デスクトップ環境: KDE Plasma
  • パッケージ形式: RPM

 

主なアプリケーション

  • ブラウザ: Firefox
  • メール: KMail
  • オフィス: LibreOffice
  • グラフィック: Krita
  • ミュージック: Elisa
  • マルチメディア: SMPlayer, VLC media player

 

OpenMandriva をインストールするのに必要なスペックは?

  • CPU: x86_64
  • RAM: 1GB (2GB以上推奨) ※ライブモードを起動する場合 1.5 GB 以上
  • DISK: 10 GB 以上

Website → https://openmandriva.org

 

個人的な意見ですが、

すでに独立系とも呼べるほど、もともとのベースからかけ離れたディストロになった OMLx 。

アルファ版が2019年12月25日にリリースされ、今回ベータ版が2019年2月9日にリリースされた。

安定版のリリースはもう少しだけ、先になりそうだ。

今回のリリースで気になったのは、最近ちょこちょこ見られてきたネイティブで可動させているか仮想環境で可動させているかをチェックする機能。

ディストロによっては、仮想環境にインストールすると激烈に重たくなるものもあるので、こういった機能は移り気の激しい僕のようなユーザにとっては非常にありがたいい。

日本語にも対応していて、インストールも日本語でできる。

OpenMandriva Lx 4.0 Beta がリリースされたので、

Red Hat Linux の流れを組むディストロだけれども、ぶっちゃけ存在感が薄い。

というのも、このディストロも家庭用デスクトップ OS としても使え、サーバー OS としても使える、いわゆる「なんでもあり」な「可もなく不可もない」ディストロ。

RPM 系+ KDE Plasma という組み合わせも openSUSE を始めとして、決して少ない組み合わせというわけでもない。

めぼしい特徴が見られないため影が薄くなってしまったのは、今までの経緯が物語るところでもある。

決して悪いディストロというわけではないけれども、「なんでもあり」な「可もなく不可もない」がゆえ、代替えされやすいのかもしれない。

不可ばかり目立つディストロは問題外だけれども、良いディストロが消えていくのも残念でならない。

なにか特徴的な目玉機能があれば、全く違った印象を受けるだううが、言うは易し。

なかなかユーザー受けの良い目玉機能を見つけるのは、開発者がよほユーザー視点を研究しなければいけない。

故スティーブ・ジョブズのような、圧倒的な顧客視点とかまではいかなくても、もっとユーザーに寄り添った開発が行われれば違ってくるかと思う。

例えば、家庭用デスクトップ OS に寄せるなら、潔くサーバー系や開発系のアプリをそぎ落とすとかね。

もしもそうなってきたら、僕も OMLx の使用頻度も変わってくるだろう。

Website → https://openmandriva.org