ボクもメインで使っている大好きな MX Linux に KDE Plasma 版が2020年7月5日に登場した。
MX 好きとしては見逃せないので、早速試してみた。
MX Linux とはどんな OS ?
Debian GNU/Linux の安定版をベースとして開発されている中量級の Linux ディストリビューション。
antiX と旧 MEPIS コミュニティの協力的事業として開発されており、それぞれのディストリビューションからベストなツールと特色を用いることを目的としている。
MXコミュニティによって作られパッケージングされた追加のソフトウェアと共に、antiXのコンポーネントを用いてシンプルな構成、高い安定性、安定したパフォーマンスを提供し、エレガントかつ効率的なデスクトップを結合するように設計されている。
Linux や BSD などのさまざまなディストリビューションを扱う DistroWatch.com では 2019年から、ページヒットランキング1位になっており、注目度の高い Linux ディストリビューションとしても知られる。
▼より詳しい情報は▼
https://mxlinux.org/blog/mx-19-2-kde-beta-1-available-for-testing/
MX-19.2 KDE beta 1 の概要
- ベース: Debian
- アーキテクチャ: x86_64
- デスクトップ環境: KDE Plasma
- パッケージ管理: dpkg (apt)
- パッケージ形式: deb
- カーネル: 5.6.0-2
MX-19.2 KDE beta 1 をインストールするのに必要なスペックは?(推奨)
- CPU: 64bit プロセッサ
- RAM: 1GB 以上 (2GB 以上)
- Storage: 5GB 以上 (20GB 以上)
主なアプリケーション
- ブラウザ: Firefox
- メール: Thunderbird
- オフィス: LibreOffice
- グラフィック: GIMP
- ミュージック: Clementine
- マルチメディア: VLC media player
▼MX-19.2 KDE beta 1についてのより詳しい情報は▼
https://mxlinux.org/blog/mx-19-2-kde-beta-1-available-for-testing/
MX-19.2 KDE beta 1 について個人的な意見ですが、
2013年に停止した旧 MEPIS プロジェクト以来、KDE Plasma デスクトップを利用した最初の正式ポートされた MX / antiX ファミリーということで、旧 MEPIS をご存知の方には感慨深いところがあるに違いない。
残念ながらボクは当時の MEPIS は資料でしか知らないために、具体的なことを語ることができないのだけれども、エレガントなディストリビューションとして人気があったようだ。
現在の MX や antiX は、MEPIS の派生として紹介されることもあるようだけれども、その内容はだいぶ違ったものになっている。
KDE Plasma
KDE では Plasma デスクトップと Applications が提供されており、もちろん今回のベータ版にもたくさんの KDE Applications が含まれている。
カテゴリーによっては MX 独自のツールと KDE のツールとでかぶるものも出てくるが、それは他のディストリビューションにも言えること。
まぁ、使い慣れたツールを使うのがいちばん。
MX Tools
MX Linux の魅力のひとつが、独自の MX Tools 。
ハードウェアのセットアップやコーデンクのインストール、アプリケーションの管理などが行える。
なんとなく openSUSE の YaST をイメージさせるツール。
個人的には、これが好きで MX を使っているところがある。
KDE Plasma 版でも MX Tools は健在で、その使い勝手もそのまま。
MX-19.2 KDE beta 1 と Xfce 版との比較
ひと目で違いがわかるタスクバーの位置。
Xfce 版ではいかにも Linux っぽい (?) 画面左側にタスクバーを配置するレイアウト。
KDE 版では Windows ライクな定番レイアウトになっている。
で、「あれ?」っと思ったのが MX Tweak 。
テーマのカスタマイズはどうなるのかと思って開いてみたところ、設定できる項目が激減していた。
まぁ、KDE の場合には KDE システム設定側で設定できるため項目が削除されのも理解できる。
今後どうなるのか気になるところ。
MX-19.2 KDE beta 1 の残念な点と良い点
残念な点
- 今のところは、特に MX らしさが出し切れていない普通の KDE デスクトップに見えるのが残念。
良い点
- KDE Plasma は思った以上にサクサク動作してくれる。
- 一部の機能に制限はあるものの MX 独自の MX Tool も健在。
MX-19.2 KDE beta 1 のおすすめ度(5段階評価)
初心者向け度… ★★★★☆
Linux 初心者でも迷わず使えるかどうか。★が多いほどデスクトップ指向。
初心者のいちばん最初のハードルは「どこ」に「なに」があるかがわからないことではないだろうか。
独特なレイアウトの Xfce 版よりも Windows ライクな KDE Plasma の方が、もしかしたら初心者には使いやすいレイアウトかもしれない。
日本語の環境… ★★★☆☆
日本語表示および日本語入力ができるかどうか。★が多いほど設定も簡単。
システム言語はライブ環境から日本語に対応しているけれども、入力環境はインストール後に必要なパッケージをインストールする手間がある。
難易度は高くないが、手間がかかる。
システム要件… ★★★☆☆
古いマシンでも快適に使うことができるかどうか。★が多いほど古いマシンでも使える。
今回採用された KDE Plasma 5 は以前のバージョンよりも効率が良くなり、多少古いマシンでもある程度動作してくれる。
最近のマシンであれば問題なく動作してくれる。
総おすすめ度… ★★★★☆
全体的なおすすめ度。★が多いほどアナタに使ってみて欲しい Linux。
基本的にはおすすめなディストリビューションではあるもののベータ版なので星-1。
正式リリースが待ち遠しい。
MX-19.2 KDE beta 1 に興味を持ったアナタは、下の URL を今すぐクリック!
▼ダウンロードする▼
https://sourceforge.net/projects/mx-linux/files/Testing/MX-19.2_KDE/