皆さま、ごきげんいかがでしょうか?ダシマです。
今回はサムネを御覧頂いた通り Minisforum の二つの注目製品、ミニPC EliteMini UM780 XTX とMKBi83 メカニカルキーボードのレビューです。EliteMini UM780 XTX は、強力なパフォーマンスと特徴的なデザインのコンパクトなミニ PC です。一方の、MKBi83 は、快適なタイピング体験を提供するスタイリッシュな赤軸のメカニカルキーボード。
今回はこれらの製品の魅力を深掘りしていきます。
もう早く紹介したくてたまりませんので、早速レビューを始めましょう!
EliteMini UM780 XTX の特徴
はじめにご紹介するのは、Minisforum の UM780 XTX です。このミニ PC は、そのコンパクトなサイズにもかかわらず、驚異的なパフォーマンスを秘めています。
UM780 XTX は、コンパクトな構造ですが、斜めに立てるスタンドや、VESA マウントが同梱されています。カテゴリーとしてはミニ PC ですが、もうすでに中身のモンスターが溢れているような印象を受けます。
というのも、このミニ PC の心臓部は、AMD Ryzen™ 7 7840HS プロセッサで、8 コアと 16 スレッドを備えています。最大 5.1GHz のクロックスピードと、高速な DDR5 メモリ、そして強力な Radeon™ 780M グラフィックスが、あらゆる作業やゲームに対応します。
これだけでも十分なパフォーマンスを発揮しますが、UM780 XTX は OCulink に対応しており、外部 GPU によるグラフィックス性能をさらに強化することができます!
これだけのハイパフォーマンスを発揮する UM780 XTX ですが、ファンノイズが小さくとても静かです。その理由は、効果的な冷却システムと静音ファンにあります。本体内部には、カバー率の高い金属製ヒートパイプと、CPU の冷却には液体金属が使われています。これらによって効率的な放熱を確保しつつ、より静かな作業環境を実現します。
接続性に関しても、UM780 XTX は多様なオプションを提供します。先程の OCulink をはじめとして USB4 ポート、デュアル 2.5G イーサネットポートなど、さまざまなデバイスとの接続が可能です。そしてなにより、Minisforum といえば、拡張性の高さです。
Minisforum のいずれの製品も、内部へのアクセスがとても簡単にできます。この UM780 XTX もそのひとつと言えるでしょう。マグネット式のトップカバーによって、内部へのアクセスが簡単になっています。メモリの増設やストレージの追加も簡単にできます。
ただし、RGB ライトと冷却システムのため、トップカバーを外してダイレクトに内部へアクセスというわけには行きませんが、4箇所のネジを外すことで RAM やストレージのインターフェースにアクセスすることができます。
RGB ライトや冷却ファンのケーブルがあるため、ちょっと気を配る必要があります。コレまでの製品よりは、ちょっと面倒かもしれません。
またこの RGB ライトは、BIOS の設定でライティングのオン/オフが制御できます。
おまけに Minisforum の特設サイト(Minisforum 2023 Design Contest ※応募は終了しました)でエッチングシートのテンプレートが配布されており、自分のオリジナルを作成することができます。
この PC だけでもシビレますが、今回は更にもう一つ!
MKB i83 の特徴
次に、Minisforum の MKB i83 メカニカルキーボードについて見ていきましょう。
MKB i83 は、シャンパンゴールド、オブシディアンブラック、シアンブルーの3色で提供され、どんなデスクセットアップにもマッチするスタイリッシュな外観を持っています。
またこのキーボードは、ダブルショットの PBT キーキャップと静音性とリニアな特性で知られる Kailh の MX 赤軸スイッチを搭載し、快適で静かなタイピング体験を実現します。
この打鍵感が、たまらなくコダシマ好みです!!!とにかく心地よいです!!!たまらないです!!!
また MKB i83 のキースイッチはホットスワップ対応のため、キーキャップを簡単に交換して、個人の好みに合わせたカスタマイズが可能です。さらに 83 個の RGB フルカラー LED ビーズがライトマトリックスを構成し、全 18 種類のライトエフェクトを演出します。
おまけに、フルキー・パンチレス(アンチゴースト)で、複数のキーを同時に押しても衝突せず、どのような順番でいくつのキーを押しても、目的の機能を正確に実現できます。
そして、このキーボードは有線 TYPE-C のほか、Bluetooth (3.0 および 5.0) と USB レシーバー経由の 2.4G ワイヤレスで PC に接続でき、最大5台のデバイスと簡単にペアリングすることができます。
対応 OS は、Windows、macOS、Android で、Linux の表記はありませんでしたが、問題なく使うことができました。
このキーボードの電源は 3000mAh の大容量バッテリーにより、バックライト OFF の状態で最長 300 時間使用することができます。
バッテリー残量も [FN]+[BackSpace] で簡単にチェックできます。
パフォーマンスについて
それでは、冒頭で「バケモノ」と表現した UM780 XTX のパフォーマンスを見ていきましょう。
PassMark
まずは予習です。PassMark にアップされている CPU のスコアをチェックしてみました。コダシマ家の自作デスクトップ PC に搭載しているプロセッサよりも良いスコアです。完全に追い越されてしまいました。
で、先日レビューした Core i9-13900HS とも比較してみました。わずかに Core i9 のスコアのほうが高かったのですが、実際はどうでしょう。
- AMD Ryzen 7 7840HS – https://www.cpubenchmark.net/cpu.php?cpu=AMD+Ryzen+7+7840HS&id=5258
- Intel Core i9-13900H – https://www.cpubenchmark.net/cpu.php?cpu=Intel+Core+i9-13900H&id=5210
ということで、PassMark で提供している PerformanceTest でスコアを計測してみました。
PerformanceTest v10
Rating では、自作2号機 (Ryzen 5 5600G) がかろうじて UM780 XTX のスコアを上回りましたが、GPU 性能の違いからの結果でしょう。グラフィックスのスコアしか太刀打ちできてませんからね。
ちなみに、予習のときと同様に Core i9 のスコアも比較してみましたが、CPU と GPU のいずれにおいても Ryzen 7 7840HS 方が上回っておりました。
Cinebench R23
PassMark でのスコアは CPU のスコアだったので、同じような結果になるかと思いましたが、Cinebench の場合にはグラフィックス性能も加味されるためか、Ryzen 7 の方がスコアが高いです。
でも、そうなると自作機のスコアが伸び悩んでいるのが謎ですが、そもそもの CPU 性能の違いと言うことでしょう。
Geekbench 6
Geekbench では CPU とグラフィックスは別で計測するため、別々に結果を確認していきましょう。まずは CPU ですが、毎度 Cinebench とよく似た結果のグラフができます。Geekbench でも Core i9 よりも Ryzen 7 のほうが良いスコアが出ました。
そしてグラフィックス性能ですが、自前のものでしか比較できませんが、Radeon 780M は内蔵グラフィックスでありながら、実売価格2万円台のエントリークラス程度のパフォーマンスを発揮することがわかりました。
Final Fantasy XV ベンチマーク
いつもであれば、ドラクエベンチでもスコアを計測するのですが、これだけ高いパフォーマンスを発揮するマシンであれば、結果が見え見えなので、今回は FF XV のみで計測してみました。
まずは標準の設定 (標準品質、1920×1080、ウィンドウ) でベンチマークスコアを計測してみました。
結果はなんと「スコア:3776、評価:普通」です。
モバイル向けの内蔵グラフィックスで「普通」の評価が出ました!グラボの追加をしていない、内蔵グラフィックスだけでの結果です!「ついに来た!」感じがしました。
ちなみに、最も軽量になる設定 (計量品質、1280×720、フルスクリーン) でチェックしてみると、「スコア:7845、評価:快適」
内蔵位グラフィックスのプロセッサで「快適」の文字を見ることができるとは思いませんでした!
はい。ココらへんがコダシマがモンスターと表現した理由です。
しかも、OCulink という、さらに GPU を強化できる仕組みもあるので、もうただのミニ PC とは言えません。下手に自作したりするよりも、ずっと良いと思います。
それと、パフォーマンスチェックの場面では、キーボードの良さを伝えることは難しいですが、とにかくその打鍵感が心地よいです。
最近は US 配列のキーボードを使う機会が減っていましたが、これだけ使い心地が良いと出番が増えることは間違いないです。
いずれにせよ、UM780 XTX と MKB i83 は間違いなくおすすめできるデバイスです。
今回のまとめと感想
EliteMini UM780 XTX と MKB i83 はいかがでしたでしょうか?
EliteMini UM780 XTX
UM780 XTX は、一言「バケモノ」です。そのコンパクトなサイズにも関わらず、Ryzen 77840HS と Radeon 780M によって優れたパフォーマンスを発揮します。OCulink を始めとして高い拡張性と接続オプションも魅力的ですが、高性能ながらも静音性を保ちつつ、効果的な冷却システムを備えている点が特に印象的です。
MKB i83
MKB i83 は、快適なタイピング体験とカスタマイズ可能なデザインが魅力です。バッテリー寿命も長く、多機器接続の容易さも素晴らしいです。とにかく心地よく、久しぶりにタイピングが楽しいと感じました。
個人的には、EliteMini UM780 XTX と MKB i83 に不満を持つ方はどれだけいるでしょうか?このサイズにも関わらず、高性能な作業環境を求めるユーザーや、エンターテイメントとゲーミングを楽しむ方々にも満足できるパフォーマンスを発揮します。コンピュータ選びに迷った方はぜひご検討ください!強く推奨いたします。これらの製品は、効率性と快適性を求める方にとって、素晴らしい選択肢となるでしょう。