以前、圧倒的な完成度で衝撃を受けた Khadas VIM4 をレビューしましたが、その Khadas で次なるシングルボードコンピュータが発表されました。

それが Khadas Edge2 です!

今回は発売前のサンプルをご提供頂いていたので、その魅力に迫ってみたいと思います!

ぜひぜひ最後までお付き合いください。

それでは行ってみましょう!

Khadas

【最速レビュー!】Khadas Edge2 こそホントのカードサイズ高性能 SBC!
https://www.khadas.com/

まず、Khadas についておさらいしておきましょう。

Khadas は、中国の Shenzhen Wesion Technology Co., Ltd によって2014年11月に創設されたブランドです。

オープンソースの DIY メーカーとして、Amlogic プロセッサを搭載した SBC VIM シリーズ、および Rockchip プロセッサを搭載した SBC Edge シリーズを販売しています。

また2018年には Khadas Tone として、Hi-Fi オーディオ市場に参入しているブランドでございます。

そして、今回紹介するのは2022年9月20に発表された新製品4種類の筆頭、Rockchip プロセッサを搭載した SBC Edge シリーズの最新モデル「Edge2」 です。

Khadas Edge2

それでは早速 Edge2 を見ていきましょう。

【最速レビュー!】Khadas Edge2 こそホントのカードサイズ高性能 SBC!

ってか、とにかく薄いです!

後ほどお話しますが、Ethernet ポートが省略されているため、Rasberry Pi よりも薄かった VIM 4 よりも、さらに薄くなっています。

ほんとカードコンピュータですね、カードコンピュータ!

もうこれって、激安ノート PC のマザーボードレベル。

そのうち、Edge2 を使ったノート PC とかの DIY キットとか出そうな雰囲気です。

ってか、出てほしいですね。

とりあえずスペックの詳細を見ていきましょう。

以前に VIM4 も紹介していたので、今回の Edge2 と比較しながら見ていきましょう。

ModelVIM4Edge2
SoC Process12nm8nm
CPUAmlogic A311D2
x4 A73 @2.2GHz + x4 A53 @2.0GHz
Rockchip RK3588S
x4 A76 @2.25GHz + x4 A55 @1.8GHz
GPUMali G52 MP8(8EE) @800MHzMali G610 MP4 @1GHz
NPUTBC6TOPS
Coprocessor32-bit, STM32G1031K632-bit, STM32G1031K6
RAM8GB LPDDR4X @2016MHz, 64-bitBasic: 8GB LPDDR4X @2112MHz, 64-bit
Pro: 16GB LPDDR4X @2112MHz, 64-bit
eMMC32GBBasic: 32GB / Pro: 64GB
SPI Flash32MB32MB
Wi-Fi2T2R Wi-Fi 6, SDIO2T2R Wi-Fi 6, PCIe
Bluetooth5.15
EthernetGigabit, RJ45 LAN
Wake-on-Lan
TF Card SlotOnboard, UHS-I SpeedI/O over FPC
M.2 Socket1-lane PCIe
Timer on [1]
RTC BatteryConnectorRechargeable Button Battery
USB-C Display
HDMI Displayx1 Type-A HDMI 2.1, up to 4K@60fpsx1 Type-A HDMI 2.1, up to 8K@60fps
eDP Display
V-by-One Display
MIPI-DSI Display12
MIPI-CSI Camera4-lane with 16MP ISP x24-lane with 48MP ISP x3
HDMI Input4K@30fps, Micro HDMI [2]
DMICStereo Digital MicrophonesStereo Digital Microphones
Motion TrackingTri-axis AccelerometerTri-axis Accelerometer
Battery
User ButtonsReset, Power, FunctionReset, Power, Function
LEDR/Wx2 RGB
Power SupplyUSB-C, VIN(90° Rotated)x2 USB-C
USB Hostx1 USB 3.0 + x1 USB 2.0x1 USB 3.1 + x1 USB 2.0
Expansion40-pin 2.54mm GPIO Header30-pin 0.5mm FPC IO Connector x2 Pogo Pads
USB OTG PortUSB-CUSB-C
Board Dimensions82.0 x 58.0 x 13.0 mm82.0 x 57.5 x 5.7 mm
DecodingUp to 8K@24fps
Multi-video Decoder up to
4Kx2K@60fps + 1x 1080p@60fps
Up to 8K@60fps
Multi-video Decoder up to
32x 1080p@60fps
EncodingH.265 & H.264 at 1080p@60fpsH.265 & H.264 at 8K@30fps
4K UI
CompliancesRoHS, CE, FCC, TELECRoHS, CE, FCC, TELEC, KC

CPU

【最速レビュー!】Khadas Edge2 こそホントのカードサイズ高性能 SBC!
ModelVIM4Edge2
SoC Process12nm8nm
CPUAmlogic A311D2
x4 A73 @2.2GHz + x4 A53 @2.0GHz
Rockchip RK3588S
x4 A76 @2.25GHz + x4 A55 @1.8GHz

CPU は先程も少し触れた、Rockchip プロセッサです。

RK3588S 8nm リソグラフィプロセスのプロセッサなので、消費電力は全世代の Edge および VIM 4 に比べ削減されています。

リソグラフィプロセス

リソグラフィプロセスとは、光を利用してシリコンウェハー上に回路パターンを転写する工程です。

フォトレジストと呼ばれる感光材(光に反応する材料)を塗布し、回路として残したい部分(または取り除きたい部分)にだけ光を当てることで、パターンが転写されます。

64bit 8コアの RK3588S は、2.4GHz クアッドコアの ARM Cortex-A76 と 1.8GHz クアッドコアの ARM Cortex-A55 で構成されています。

A76 は、コダシマは初めてです。

これだけでもなんか良さそうな気になります。

GPU

ModelVIM4Edge2
GPUMali G52 MP8(8EE) @800MHzMali G610 MP4 @1GHz

GPU には、最大 1GHz の ARM Mali-G610 MP4 クアッドコアが統合されており、よりスムーズな UI, 4K UI がサポートされます。

Mali の3桁ナンバー GPU も、コダシマは初めてです。

明らかにグラフィックス性能が向上していますね。

資料によると、大規模なオンラインゲームやコンソールゲーム、一部の 3A ゲームに対応とのことです。

折りを見て挑戦してみたいです。

NPU

ModelVIM4Edge2
NPUTBC6TOPS

Edge2 にも VIM4 と同様に AI 処理を行う NPU プロセッサが搭載されており、ディープラーニングフレームワークをサポートしています。

これにより様々な AI アプリケーションに対して、より最適化されたパフォーマンスをもたらすことができます。

コダシマはここらへん全然詳しくないので少し調べてみました。

NPU(Neural Processing Unit)

モバイル向けの NPU は、人間の脳を模した機械学習の一種であるニューラルネットワークを多層化した深層学習において、学習結果を基にした「推論」処理を高速に実行するプロセッサーを指す。例えば学習データを基に適切な画像処理を判断してくれる、いわゆるAI処理を担うユニット。

ということです。

学習して推論、つまり今までの経験を踏まえて予測しながら処理するって解釈でイイんですかね?

そう考えるとスゴいプロセッサが積まれています。

RAM & Storage

ModelVIM4Edge2
RAM8GB LPDDR4X @2016MHz, 64-bitBasic: 8GB / Pro: 16GB LPDDR4X @2112MHz, 64-bit
eMMC32GBBasic: 32GB / Pro: 64GB

Edge2 には Basic と Pro の2種類が用意されていますが、違いはこの RAM とストレージ容量の違いのみです。

RAM には最大 2GHz (2,112MHz) で動作する LPDDR4X 、ストレージには最大転送速度 400MB/s の eMMC 5.1 が採用されています。

それぞれの容量について

  • Basic – RAM: 8GB LPDDR4X @ 2112MHz, 64Bit / Storage: 32GB EMMC 5.1
  • Pro –  RAM: 16GB LPDDR4X @ 2112MHz, 64Bit / Storage: 64GB EMMC 5.1

ビデオ性能

ModelVIM4Edge2
DecodingUp to 8K@24fps
Multi-video Decoder up to
4Kx2K@60fps + 1x 1080p@60fps
Up to 8K@60fps
Multi-video Decoder up to
32x 1080p@60fps
EncodingH.265 & H.264 at 1080p@60fpsH.265 & H.264 at 8K@30fps

ビデオ性能もなかなかのものです。

VIM4 や全世代の Edge に比べポートは限られていますが、8K@60fps 、マルチチャンネル出力をサポートしています。

HDMI 2.1 による 8K 映像出力と、USB-Type C (DP 1.4)、デュアル MIPI-DSI マルチチャンネル映像出力に対応し、最大4画面のディスプレイに出力することができます。

またビデオエンコードとデコード機能も強化されたため、繊細な画質を表現する 8K HD ディスプレイも利用できます。

  • 8K@60fps H.265/VP9 ビデオデコーディングと 8K@30fps H.265/H.264 ビデオエンコーディングをサポートします。

エンコーディングとデコーディングを同時に行い、最大で32チャンネルの 1080P@30fps デコーディングと16チャンネルの 1080P@30fps エンコーディングを実現することが可能。

  • HDR10/HDR HLG の映像処理とマルチチャンネルデコードを並行してサポートしており、最大32チャンネルの 1080P@30fps デコードと16チャンネルの 1080P@30fps エンコードを実現。

っと、SBC では目にしたことがないようなビデオ性能の数字が並びます。

ビデオ性能は文句のつけようがありません。

ネットワーク

ModelVIM4Edge2
Wi-Fi2T2R Wi-Fi 6, SDIO2T2R Wi-Fi 6, PCIe
Bluetooth5.15
EthernetGigabit, RJ45 LAN

Edge2 では Ethernet ポート (有線 LAN) が省略されましたが、その代わり超高速 Wi-Fi 6 に対応しています。

Ethe ポートの使用率とコスト面についての結果ですかね?

USB ポートがあるので実質的な問題はないでしょう。

ちなみに搭載されているモジュールは、PCIe インターフェースで接続されており、Edge2 やその他のデバイスが2つの帯域で同時にデータを送受信することを可能にしているものです。

組込みシステム

【最速レビュー!】Khadas Edge2 こそホントのカードサイズ高性能 SBC!

Edge2 も VIM4 と同様に Khadas 独自の OOWOW システムによって、インターネット上から OS をダウンロードおよびインストールできます。

現状では Android 12 か Ubuntu 22.04 のいずれかになります。

ということで、実際に使ってみましょう。

Edge2 を使ってみた。

【最速レビュー!】Khadas Edge2 こそホントのカードサイズ高性能 SBC!

今回も、NexDock につなげて使ってみました。

初回起動時には、VIM4 同様 Khadas の独自ツール OOWOW が起動します。

このツールで OS のダウンロードとインストールを行います。

現在提供されている OS は Android 12 と Ubuntu 22.04 です。

VIM4 の際には Ubuntu を試してみたので、Android をテストしてみようと思ったのですが、どうもうまく動作してくれませんでした。

ということで、やっぱり Ubuntu 。

【最速レビュー!】Khadas Edge2 こそホントのカードサイズ高性能 SBC!

こちらは無事に動作しました。

ちなみに、説明書によると USB Type-C のポートの一方は Gen 3.1 DP 対応とのことなので、これ一つでディスプレイ表示とキーボード類の接続が賄えます。

【最速レビュー!】Khadas Edge2 こそホントのカードサイズ高性能 SBC!

OS がインストールされた後だと問題なく、ディスプレイ表示されますが、OOWOW 起動時にはうまく表示されませんでした。

【最速レビュー!】Khadas Edge2 こそホントのカードサイズ高性能 SBC!

まぁ Edge2 もサンプル品であり、OOWOW も Beta 版のようなので今後の改良に期待です。

とりあえず、あれやこれや試してみましたが、最終的な接続は映像出力とキーボード接続兼用で USB-C と、電源用の USB-C への接続だけとなりました。

Edge2 の Ubuntu について

【最速レビュー!】Khadas Edge2 こそホントのカードサイズ高性能 SBC!

Edge2 の Ubuntu も VIM4 の Ubutu と似たようなビルドのようです。

というのも VIM4 で苦戦したように Edge2 でも、初期状態では Firefox が見当たりません。

ソフトウェアセンターもなく、コマンドで Snap 版の Firefox をインストールしなければいけないところはちょっと初見殺しですかね。

ちなみにコダシマの環境では Firefox のインストールに5分程度かかりました。

Ubuntu の日本語化

【最速レビュー!】Khadas Edge2 こそホントのカードサイズ高性能 SBC!

それと日本語化について。

通常の PC 向けのビルドだと、表示言語を日本語に設定してインストールすれば、入力環境から何から設定してくれますが、Edge2 などの SBC の場合、OS のインストールの仕方が通常の PC とは異なります。

ライブ環境の延長上にあるようなイメージです。

Raspberry Pi とかの OS のインストールをしたことがある方であれば、なんとなくイメージできるかと思います。

そのため、デフォルトの言語は英語で、そこから自力で日本語化しなければいけません。

とは言うものの、言語サポートで必要なパッケージをインストールし、キーボードの追加と地域と言語の設定を変更すれば良いだけです。(設定を反映させるための再起動もお忘れなく)

しかしながら、こうもサクサク普通に使えてしまうと、これが SBC だということを忘れてしまいそうですね。

Khadas Edge2 のまとめ。

【最速レビュー!】Khadas Edge2 こそホントのカードサイズ高性能 SBC!

今回は新登場の Khadas Edge2 の最速レビューをしてみました。

VIM4 のときにも驚かされましたが、Edge2 でも驚かされました。

まずその薄さ!

知らない人が見たら、これがコンピュータなんて信じてもらえなさそうです。

RAM やストレージも Basic にしろ Pro にしろ充分な容量なので、SBC 向けの使い方であれば、よほどのことがない限り困ることはないでしょう。

それとビデオ性能

今回は厳密にチェックしていませんが、次世代の映像出力を見越した性能だといえます。

また、さまざまなポートは省略されていますが、カメラ用のインターフェースや IO ポートは十分用意されています。

こんなのを見せられると、知識も技術もないのに、何かしらいろいろ作ってみたくなりますね。

創作意欲が掻き立てられるというかなんというか。

Android については残念でしたが、メーカーにフィードバックしている最中なので、あらためて Android を使った際のレビューもやってみたいと思っています。

今回紹介した Edge2 にしろ、以前紹介した VIM4 にしろ、Raspberry Pi よりも性能が高いです。  

【最速レビュー!】Khadas Edge2 こそホントのカードサイズ高性能 SBC!

Raspberry Pi が入手しにくい状況が続く中、次の SBC の候補には充分すぎる性能だと思います。

その分お値段も高いですが…。

値段分の働きはきっちりするはずです!

というところで、Khadas Edge2 の最速レビューは以上となります。

参考サイト