Tails Linux 4.2.2: 痕跡を残さないOSの最新版がリリースされたので試してみた。

痕跡を残さない OS である Tails Linux の最新版となる 4.2.2 が、2020年1月14日にリリースされたので試してみた。

Tails Linux とはどんな OS ?

https://tails.boum.org/index.en.html

Tails Linux は、のエドワード・スノーデン氏も使っていたというユーザーに完全なインターネット匿名性を提供することを目的としたライブ DVD / USB で使うことができる Debian ベースの Linux ディストリビューション。

PC 本体へのインストールを必要としないため、完全に独立したシステムとして使うことができる。

「痕跡を残さない OS 」などという言葉がつくと、何やら物々しい印象を受けるが、実際は強固で優れたセキュリティ機能をもつ Debian といったところ。

今回の変更点は?

このリリースは、Tor Browser の重大なセキュリティ脆弱性を修正する緊急リリースのため、できるだけ早くアップグレードすることをアナウンスしている。

より詳しい情報は
https://tails.boum.org/news/version_4.2.2/index.en.html

Tails Linux の概要

  • ベース: Debian
  • アーキテクチャ: x86_64
  • デスクトップ環境: GNOME
  • パッケージ管理: dpkg (APT)
  • カーネル: 5.3.15

Tails Linux をインストールするのに必要なスペックは?

  • CPU: x86_64
  • RAM: 2GB 以上
  • DISK: 8GB 以上の USB メモリまたは DVD

主なアプリケーション

  • ブラウザ: Tor ブラウザ (Firefox 68.4.1 ESR ベース)
  • メール: Thunderbird 68.3.0
  • オフィス: LibreOffice 6.1.5.2
  • グラフィック: GIMP 2.10.8, Inkscape 0.92.4
  • ミュージック: SoundJuice
  • マルチメディア: Videos

詳しい情報は
https://tails.boum.org/doc/index.en.html

個人的な意見ですが、

日本語環境

以前 Tails Linux を紹介してから、少しバージョンが開いてしまった。

というのも、4.0 から日本語表示がサポートされなくなったのである。

中国語とかは韓国語はサポートされているのだけれども、日本語は…。

ある程度パソコンに精通している人であれば英語が苦手でも問題なく使えるのだろが、Tails を初めて触る人には、もしかしたらハードルが高いかもしれないと思い、今まで紹介を躊躇していた。

キーボードレイアウトは日本語も対応しているので、入力は心配ない。

そして日本語表示はできないけれども、日本語入力ができるのは謎。

日本語表示はダメでも入力は iBus + Anthy が標準で使える。

基本は GNOME なので、iBus が使えるのは理解できるが、それならなぜ日本語表示が除外されたのだろうか?

そこら辺の意図がわからないので、残念で仕方なく思う。

ちなみに入力システムは Anthy なので、Mozc を使い慣れているボクは、変換のクセなどでちょっと戸惑う。

イメージデータ

イメージデータは「.iso」と「.img」が区別されている。

はじめに仮想環境でテストしようと思っていたので「.iso」をダウンロードし使用。

その後、面倒だったので、そのまま「.iso」データでライブ USB を作成してみた。

すると「永続的ボリューム (Configure persistent volume.)」がエラーで作成できなかった。

ココらへんは、拡張しを使って区別して開発していたのだろう。

プロジェクトサイトでもしっかり書かれていた。

Make sure that the USB image has an .img file extension.
USBイメージのファイル拡張子が.imgであることを確認してください 。

If the image has an .iso file extension, it is not the correct image. Please go back to the download step for installing from Windows.
イメージに.isoファイル拡張子がある場合、それは正しいイメージではありません。Windowsからインストールするためのダウンロード手順に戻ってください 。

https://tails.boum.org/install/win/usb/index.en.html

つまり「永続的ボリューム」を使えるのはライブ USB のみで、仮に DVD-R などの書き込み可能なディスクにインストールしたとしても永続的ボリュームは使えないことになるので注意が必要。

検証機能

4.0 から Google Chrome や Chromium の拡張機能を使って Tails の検証ができる様になった。

Google Chrome で Tails の検証ができる拡張機能「Tails Verification」。

あれば便利な機能だけれども、使う機会が非常に少ないため無くても困らない。

Tails Verification
https://chrome.google.com/webstore/detail/tails-verification/gaghffbplpialpoeclgjkkbknblfajdl

Tails Linux とほかのセキュリティ指向の Linux との比較

一言で「セキュリティ指向」と言っても、大きく分けて「攻め」と「守り」があるとボクは考えている。

進入テストやフォレンジックなどを得意とする Kali Linux や Parrot は「攻めのセキュリティ」、匿名性を重視しプライバシーを保護する Tails や Septor などは「守りのセキュリティ」と言える。

なので今回の様に、セキュリティ的な問題が出た都度アップデートしなければいけない。

少々面倒臭い気もするが、プライバシーを守るためならば致し方ないと思う。

Tails Linux の良かった点・悪かった点

良い

  • デスクトップ OS として必要な機能を提供するアプリケーションは一通り揃っている。
  • 3.12 から変わった ISO ファイルを書き込むだけのインストール方法は健在。ずいぶんラクになった。
  • デスクトップ環境の効率が上がり、表示が軽快になった。

悪い

  • Tails Greeter で Language, Format に日本が無くなったため、日本語表示されなくなった。
  • 性質上しかたないけれども、毎回使い始めにあれこれ準備が必要なのは手間だよね。

Tails Linux のおすすめ度(5段階評価)

初心者向け度… ★★☆☆☆

 Linux 初心者でも使えると思うけど、使い始めるまでいろいろと面倒臭い。普段遣いには不向きだと思う。

日本語の環境… ★★☆☆☆

 Tails Greeter で Language, Format に日本が無くなった。Keyboard Layout のみ Japan が選べる。一応、インプットメソッド (Anthy) が使えるので日本語入力はできるけれども、日本語表示されなくなった。

システム要件… ★★☆☆☆

 64bit マシンなら大丈夫。もう 32bit はサポートされていないので古いパソコンは要注意。

総おすすめ度… ★★★☆☆

 あれこれ効率が良くなったし、バグもセキュリティ面でも向上した(みたい)。でも、インストールは面倒だったけれども 3.x のほうが日本人には優しかった気がする。

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https://tails.boum.org/index.en.html