今回はコダシマが今年1月~6月まで実機にインストールして普段遣いした Linux の中で、どれをいちばん使ったかランキングにしてみました。

このランキングを作成するにあたってチェックシートを作り、その日にどの Linux ディストリビューションを使ったかチェックしました。

とりあえず、どのディストリビューションをいちばん使ったか、日数で計測した結果になります。

また、あくまでも個人的な結果と意見なので参考程度に御覧ください。

第5位: Manjaro

よく使ったLinuxランキング Best 5:2020年上期版(1月~6月まで)
https://manjaro.org/

オーストリア、ドイツ、フランスで開発されているユーザーフレンドリーなデスクトップ指向の Arch 系Linuxディストリビューション。

Arch 系の Linux ディストリビューションは、基本コマンドラインでインストールしていくものが多い中、Manjaro はグラフィカルユーザーインターフェイス環境でインストールできるため、Linux 初心者でも導入しやすくなっている。

ローリング・リリースなのでバージョンアップの手間がなく、複数のカーネルをインストールすることもできる。

Manjaro の概要

  • Based on: Arch
  • Architecture: x86_64
  • Desktop: Xfce

使っていて感じたメリット

軽量で高い安定性の Linux ディストリビューション。

このディストリビューションのおかげで、初心者にはインストールからハードルの高かった Arch 系 Linux を手軽に使えるようになった。

コアデスクトップとしてXfce、GNOME、KDEが用意されている他、コミュニティエディションとしてさまざまなデスクトップ環境が用意されている。

使っていて感じたデメリット

日本語入力環境の設定が必要。

比較

Debian 系のディストリビューションに比べるとパッケージが少ない。

Manjaro をよく使った理由

ただでさえ軽くて安定性の高い Arch ベースの Linux の上、これまた軽くて安定性が高いXfceデスクトップの組み合わせなので、内部エラーもかなり少なく安心して使える。

安定性の高さはLinux 界隈随一ですね。

Xfce デスクトップも初期設定のレイアウトではなく Windows ライクなレイアウトのため、Linux 初心者でも直感的に使うことができると思われる。

公式のリポジトリではないものの Google Chrome もAUR (Arch User Repository) にあるので使う事ができる。

馴染みのあるアプリケーションが使えるのは強み。

必要なスペック

  • CPU: 1GHz 以上のプロセッサ
  • RAM: 1GB 以上のシステムメモリ
  • Storage: 30GB 以上の空き領域
  • Display: Full-WXGA (1366×768) HD解像度推奨
  • ブロードバンドインターネット接続

詳細情報

第4位: Linux Mint

よく使ったLinuxランキング Best 5:2020年上期版(1月~6月まで)
https://linuxmint.com/

Ubuntu をベースとして開発されたデスクトップ指向のLinux ディストリビューション。

Linux 初心者向けとして人気が高い。

Linux Mint の概要

  • Based on: Ubuntu LTS (Debian)
  • Architecture: x86_64
  • Desktop: MATE

使っていて感じたメリット

Linux 初心者向けの大本命ディストリビューション。

使いやすさを重視して開発されており、実際にレイアウトから設定まで Linux 初心者でも Windows を使ったことのあるユーザーであれば直感的に使いやすいものになっている。

安心の優等生。

使っていて感じたデメリット

強いてデメリットを挙げるとすれば、Ubuntu LTS をベースにしている割にはリリースサイクルが Ubuntu ほど一定ではない。

比較

ベースとなった Ubuntu と比較してみると、Ubuntu のソフトウェアリポジトリを使用しているため、実質的にはどちらのディストリビューションの中身は同じ。

でもデスクトップ環境が大きく違う。

デスクトップの違いは使い勝手に大きく影響する。

独特な使い心地の GNOME shell を採用している Ubuntu と比べ(慣れるとけっこう使いやすいよ)、Windows ライクなデスクトップを採用している Mint のほうが、普段 Windows を使っているユーザーには直感的に使うことができると思われる。(娘で実証済み)

Linux Mint をよく使った理由 

定番のディストリビューションなので普段遣いには充分。

主に Youtube 用の素材を撮影したり、調べ物やブログ書いたりするのに使った。

フリーソフトウェアのほとんどはリポジトリにあるため、あまり配布パッケージをインストールする事がないが、先ほど Manjaro でも話に出した Google  Chrome は、Google が配布しているパッケージを普通にインストールする事ができる。

推奨スペック

  • CPU: 2GHz デュアルコアプロセッサ以上
  • RAM: 2GB 以上のシステムメモリ
  • Storage: 20GB 以上の空き領域
  • Display: XGA (1024×768)
  • インターネット接続

詳細情報

第3位: Recalbox

よく使ったLinuxランキング Best 5:2020年上期版(1月~6月まで)
https://www.recalbox.com/

おい!と思った方もいるかも知れませんが、Recalbox も Linux カーネルを使って開発されている Linux ディストリビューションのひとつなのでランキングに入れました。

Raspberry Pi や ODROID 向けに開発されているレトロゲームプラットフォーム。

最大で100機種のシステムに対応し、およそ4万種類のゲームをプレイすることができる。

PC 版も提供されるようになり、たくさんのデバイスをレトロゲーム機にすることができる。

Recalbox の概要

  • Based on: 
  • Architecture: x86_64
  • Desktop: EmulationStation

使っていて感じたメリット

レトロゲームができる。

使っていて感じたデメリット

レトロゲームしかできない。

比較

普通のデスクトップ OS とは違い、ゲーム専用のディストリビューション。

なのでゲームしかできない。

同等なシステムだと、RetroPie や Batocera.linux がある。

これらに比べ簡単に日本語化できるのが日本人コダシマが最大のメリットと感じるところ。

Recalbox をよく使った理由

とにかくゲームをプレイするために使いました。

このチャンネルを登録している方であれば気づくかと思いますが、おもにRetroFlag のGPi ケースとか、動画ネタ中心でつかっていました。

ですが大人になりきれないコダシマは毎日の疲れを子供の頃に遊んだゲームで癒やしていたわけです。

特に PC 用のRecalbox にはウチにあるゲームの全てをそこに置いてきました。

もうボクの中では息抜きに欠かせない存在になってます。

ですが、もしもRPGやシミュレーションをやり出したらブログ更新もYoutube更新も止まってしまうと思います。

必要なスペック

  • CPU: 1GHz 以上のプロセッサ(RasPi ZERO)
  • RAM: 512MB 以上のシステムメモリ(RasPi ZERO)
  • Storage: 8GB 以上の USB メモリなど
  • Display: HDMI, VGA
  • USB または Bluetooth コントローラー

詳細情報

第2位 MX Linux

よく使ったLinuxランキング Best 5:2020年上期版(1月~6月まで)
https://mxlinux.org/

今年8月には KDE Plasma 版もリリースされた、今 Linux 界隈で最も注目を浴びている Linux ディストリビューション。

Debian をベースとして、antiX のコアシステムを使って開発され、安定性が高く、ユーザーからの評価も非常に高い。

MX Linux の概要

  • Based on: antiX (Debian)
  • Architecture: x86_64  
  • Desktop: Xfce, KDE

使っていて感じたメリット

UEFI 環境の対応に感動。

色々とクセのあるマシンでもすんなりインストールできる優れもの。

日本語化も少し手を加える必要がありますが、難易度は低く Linux の経験値を上げるには良いディストリビューションだと思う

使っていて感じたデメリット

ボクは結構好きですが、パッケージ管理が機械的なところがあるので苦手に感じる人もいるかも。

比較

Debian ベースで Xfce デスクトップという組み合わせのディストリビューションはいくつかあり、いずれも特徴的なツールが用意されています。

その中で MX の MX tool はグラフィカルユーザーインターフェイスメインで使いやすく個人的に好きなツール。

このツールの使い勝手が気に入って使い続けている。

MX Linux をよく使った理由

ツールが気に入ったのもありますが、

主に仮想環境で様々なLinuxを試してみたりすることを中心に、やっぱり動画素材の撮影だったりブログの執筆、調べ物に使っていました。

いい感じに機械っぽさというか Linux っぽさがあり、Windows でも macOS でも味わえない、なんとも言えない感覚が味わえるのが好き。

推奨スペック

  • CPU: i686 または互換性のある AMD プロセッサ以上
  • RAM: 2GB 以上のシステムメモリ
  • Storage: 20GB 以上の空き領域
  • 3D対応のビデオカード

詳細情報

第1位: Ubuntu

よく使ったLinuxランキング Best 5:2020年上期版(1月~6月まで)
https://jp.ubuntu.com/

コチラも Linux をご存じの方なら、もう説明は不要なのではないでしょうか。

使いやすさにフォーカスした Debian ベースの Linux ディストリビューション。

トップクラスの開発環境で積極的な開発を行っており、知名度も非常に高い。

Ubuntu の概要

  • Based on: Debian
  • Architecture: x86_64
  • Desktop: GNOME

使っていて感じたメリット

Debian ベースナのでアプリケーションは豊富。

一部プロプライエタリ・ソフトウェアもあるので Windows や macOS に非常に近い環境を構築することができる。

長期サポート版が存在するため、安心して長く使い続けることができる。

使っていて感じたデメリット

無印 Ubuntu のデスクトップはフリーソフト界きってのヘビー級デスクトップ GNOME のため、少し高めのマシンスペックが必要。

比較

Ubuntu と比較するのは、同系列の Debian ベース Linux より、Fedora や openSUSE といった別のベースを持つディストリビューションのほうが公平な気がする。

何よりも特徴的なのはメリットのところでも触れた長期サポート版の存在。

同等の機能を持つディストリビューションでも、長い間使い続けられるのは Ubuntu 。

そのせいあってか、特にサーバー環境で高い人気を誇っている。

同時にデスクトップ OS としても高機能なため人気と知名度は高い。

Ubuntu をよく使った理由

なんといっても今年は新しい LTS が登場した。

当初は 18.04 LTS からのバージョンアップネタで使い始めたが、改めて使ってみると Ubuntu の良さがわかる。

Linux ディストリビューションの中では重たい部類のものだが、Windows 7 世代のマシンであれば問題なく動作する。

特に Microsoft Office でなければダメとか、Adobe のソフトが使いたいなどのようにアプリケーションのこだわりがなければ Google Chrome のような一部プロプライエタリ・ソフトウェアも使うことができるので、そこまで不便を感じることがない。

実際に Youtube アップ用の動画編集以外は、この期間ほぼ Ubuntu を普段遣いいしていた。

GNOME も慣れるとなかなか味わいのあるデスクトップ環境。

推奨スペック   

  • CPU: 2GHz デュアルコアプロセッサ以上
  • RAM: 2GB 以上のシステムメモリ
  • Storage: 25GB 以上の空き領域
  • インターネットアクセス

詳細情報

まとめ。

ということで、今回は2020年1月から6月まで、コダシマが実機にインストールしてよく使ったLinuxをランキングにしてみました。

ランキングのおさらい。

  • 第5位: Manjaro … 軽くて安定性が高いのでよく使いました。
  • 第4位: Linux Mint … とくに Youtube の動画素材撮影や調べ物、ブログ執筆に使いました。
  • 第3位: Recalbox … 癒やしとしてレトロゲームをプレイするために使いました。
  • 第2位: MX Linux … 安定性が高く、特に独自ツールの MX tool が気に入って使ってました。
  • 第1位: Ubuntu … 改めて使ってみると知名度が高くなる理由がわかった気がします。

以上が結果となります。

PC でやりたいことの殆どは Linux でも完結できました。

次の半年間はどの Linux をよく使うんでしょうね。