Linux 開発の盛んなイタリアでセキュリティ指向の Linux である BackBox の最新版となる 6 が、2019年6月11日にリリースされた。
BackBox とは?

BackBoxは、Ubuntu をベースに構築された Linux ディストリビューション(以降ディストロ)。侵入テストとセキュリティ評価を実行するために開発されている。
Ubuntu 18.04 LTS をベースとしているが、独自のソフトウェアリポジトリもっており、このリポジトリのおかげで高速で使いやすく、最小限でありながら完全なデスクトップ環境を提供するように設計されている。
今回の変更点は?
BacBox の今回のアップデートでは、安定性とUbuntu 18.04 LTSとの互換性の維持に重点を置いた、新しいカーネル、更新されたツール、およびいくつかの構造上の変更および多くのアプリケーションのアップデートが行われた。
- Linux Kernel 4.18をアップデート
- デスクトップ環境の更新
- 最新のハッキングツール
- UEFIをサポートするようにISOハイブリッドを更新
より詳しい情報は▶ https://blog.backbox.org/2019/06/11/backbox-linux-6-released/
BackBox の概要
- ベース: Ubuntu LTS
- アーキテクチャ: i386,x86_64
- デスクトップ環境: Xfce
- パッケージ管理: dpkg (APT)
BackBox をインストールするのに必要なスペックは?(推奨)
- CPU: 32bit プロセッサ (64bit プロセッサ)
- RAM: 1024 MB 以上
- DISK: 10 GB 以上
- モニタ: 800 × 600 以上の解像度が可能なグラフィックカード
主なアプリケーション
- ブラウザ: Firefox
- メール: Thunderbird
- オフィス: LibreOffice
- グラフィック: GIMP
- マルチメディア: Parole メディアプレイヤー, VLC メディアプレイヤー
より詳しい情報は▶ https://blog.backbox.org/2019/06/11/backbox-linux-6-released/
個人的な意見ですが、
僕が知るイタリアのディストロはセキュリティ指向の割合が他の国と比べて多いように思う。Parrot や CAINE 、Secure-K OS などのこれらは、すべてセキュリティ指向の Linux 。
僕のイタリアの勝手なイメージだけれども、「スリが多い」から防犯意識が強いのかな?って思ってしまう。(反面教師的な)ちなみにこんなのも▶https://wiki.chakuriki.net/index.php/イタリア人_(ステレオタイプ)
BackBox は日本語対応

Ubuntu 18.04 LTS がベースとなっているため、インストール直後から日本語表示も日本語入力もできるのがありがたい。

日本語化の心配は一切ない。
セキュリティツールとデスクトップアプリケーション

本題の中身について、セキュリティ系のアプリケーションは Auditing (監査), Anonymous (匿名), Service (サービス) の項目にわかれおよそ100種類以上のツールが用意されている。

またデスクトップ OS としても十分に使える LibreOffice をはじめ GIMP や VLC メディアプレイヤーなどのアプリケーションが用意されている。普通に Xfce の軽量 OS (まるで Xubuntu) の使い心地だ。
BackBox のサービス
BackBox は Linux の開発の他にもサイバーセキュリティ企業と提携して、 Wi-Fi などの無線をを含むネットワークやウェブアプリケーション、モバイル端末や IoT 組み込みなどへの攻撃をシュミレートする、さまざまな侵入テストサービスも提供している。正式な非営利団体なので、コミュニティに興味があれば参加してみるのもいいだろう。
まとめ
BackBox 侵入テストに使わなくても、普通に軽量なデスクトップ OS として使うことのできる Linux だった。
BackBox に興味を持ったアナタは、下の URL を今すぐクリック!
BackBox をダウンロードする▶ https://www.backbox.org/download/