皆さま、ご機嫌いかがですか？コダシマです。
皆さまは、サブ PC とか欲しいタイプですか？それとも1台でも十分なタイプですか？コンピュータを選ぶ基準は人それぞれだと思いますが、個人的に PC は「1人2台以上」だと思い込んでいるコダシマでございます。
ガッツリハイパフォーマンスのメインと、手軽に使えるサブとが欲しいコダシマでございます。
今回紹介するのは、その手軽に使えるサブ PC の方。Aliexpress で見かけた Blackview のミニ PC MP80 の実機レビューです。
Blackview MP80 の特徴
では、Blackview MP80 の特徴を見ていきます。
Blackview といえば、スマホやタブレットのイメージが強いですが、最近ではミニ PC も扱うようになりました。以前にも MP60 の実機レビューをいたしました。
ってことで、Blackview もミニ PC 界隈に出没し始めたところです。
で、今回の MP80 には最大ターボ周波数 3.40GHz で動作する 12 世代インテル® Alder Lake N95 プロセッサが搭載されており、グラフィックスは最大 1.20GHz で動作する Intel® 4K UHD グラフィックスを搭載。
メモリは、最大クロック周波数 4,800MHz で動作する16GB LPDDR5 で、ストレージは 512GB M.2 SSD という構成です。また、この Blackview MP80 の OS は Windows 11 Pro が採用されています。
ちなみに MP80 に電源を入れると青く光ります。最近、光るデバイスが好きなコダシマは、けっこう気に入りました。
また、モバイル向けのプロセッサなので、発熱量は少ないですが、それでも熱くならないことはありません。
もちろん冷却ファンもありますが、広い面積でのヒートシンクと、とても静かなファンが採用されており、メーカでは負荷がかかった状態でも 39dB 未満に抑えるとしています。
実際に、ファンノイズは全く気にならず、商品紹介ページを見るまで冷却ファンの存在に気づかないレベルでした。メーカーではこの冷却システムによって35度以下に抑えるとしています。冷却性能は結構高いですね。
インタフェースとネットワーク性能
次に MP80 のインターフェースとネットワークについて見てみます。
インターフェースは、右側に USB 3.0 ポート×3 、左側には HDMI ポート×3、背面にRJ45 LAN ポート×2 があります。左右対称のシンメトリーなポートのレイアウトも特徴的ですね。ってか LAN ポートが 2 つってのもなかなか特徴的です。ぶっちゃけ、コダシマは複数の LAN ポートとかサーバーでしか見たことないです。
思うに、なんかこぅ、ある意味デザインを重視した上で、それに機能性を持たせた気がします。
例えば付属の VESA マウンタで、モニター裏にこの MP80 配置したときの、周辺機器の接続のデザインとか、サーバーのコントローラーとしたときの見栄えみたいなのとか…そんな気の配り方をしているように思いました。
で、もちろん、ワイヤレス接続もあるのでそちらも見てみると、MP80 には、2.4GHz と 5.0GHz のデュアルバンド Wi-Fi と Bluetooth 4.2 に対応しています。これらによって、高速で安定したインターネット接続と、様々な Bluetooth デバイスへ接続することができます。
Blackview MP80 のパフォーマンス
では、気になる MP80 のパフォーマンスを見ていきましょう。
搭載されている Intel N95 プロセッサは、エントリー向けのモバイルプロセッサ N シリーズのひとつです。
このシ リーズは、第12/13世代の Core シリーズで言うところの、ハイパフォーマンスの P コアを省き、省電力設計の E コアのみで構成されているプロセッサで、CPU コアのアーキテクチャは Gracemont (グレイスモント)という、従来の Jasper Lake に採用されている Tremont (トレモント) と比較して、だいぶ性能が向上してるとのことです。
搭載されている N95 のパフォーマンスを知るべく PassMark で、前世代の Jasper Lake の N5100、N5095 と、参考までに同世代の N100 も合わせてチェックしてみました。
こうしてみてみると、だいぶ性能がアップしたようですね。
N100 は TDP 6W で、N95 は TDP 15W という電力の違いを考えると、巷で N100 が注目されるのもわかる気がします。で、Core i シリーズだと、どれくらいになるのか気になったので調べてみると、Core i7-7660U @ 2.50GHz (2c/4t) と比べ、シングルコアのスコアは低いものの、マルチコアのスコアが高く、同等以上の性能を示していました。
コア数とスレッド数の違いもありますが、当時の価格を考えると、だいぶコスパが高いですよね。
ってことで、以前レビューした MP60 が Jasper Lake の N5095 搭載機だったので、ここからはそれと比較してみました。
PerformanceTest
まずは、先程の PassMark で提供している PerformanceTest でチェックしてみました。特に目立つのが CPU のスコア。ほかも順当に性能が向上していますが、CPU に関しては、こうも違いが出るのかというくらい、パフォーマンスが飛躍的に向上していますね。
Cinebench R23
次は Cinebench R23 でのチェックです。こちらでも確実な性能アップがわかります。特に Single コアの性能差が目立ちます。
Geekbench 6
Geekbench では、まるで別物くらいの性能差です。CPU の差もそうですが、グラフィックス性能の差も半端ないです。内蔵グラフィックスと侮っていましたが、あんまり馬鹿には出来ないかもしれません。
ドラゴンクエストベンチマーク
ってことで、ドラクエベンチも走らせてみます。4K トリプルディスプレイ対応ということですが、言っても内蔵 UHD グラフィックスです。あまりグラフィックス性能が高くないのは否めませんが、やっぱり先程の Geekbench の結果が気になったので、ドラクエベンチでもチェックしてることにしました。
初期設定 (グラフィックス設定: 標準画質、解像度: 1920ｘ1080、表示方法: ウィンドウ) では、なんと「評価: やや重い、スコア: 2423」という結果。
以前の MP60 が同じ設定で「評価: 重い、スコア: 1148」だったのと比べると、内蔵グラフィックスながら、なかなかのパフォーマンスだと思いました。
ので、興味が湧いたので、最低限の設定 (グラフィックス設定: 芸品質、解像度: 1280×720、表示方法: ウィンドウ) に変えてみると「評価: 快適、スコア: 5911」でした。
ドラクエは、比較的軽めとは言え、内蔵 UHD グラフィックスでこの結果はなかなかではないでしょうか。
とは言え、 グラフィックス性能は決して高いとは言いにくいので、高度な 3D レンダリングだったり、ゲームのプレイは少々厳しいかもしれませんが、オフィスソフトなどの一般的なデスクトップ用途や、軽めのゲームのプレイ、低電力と 2 つの高速 Ethernet ポートを活かしたサーバー用途には、なかなか良さそうだと思う結果でございました。
Blackview MP80 のまとめ
今回は Blackview MP80 を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか？
Blackview と言えばスマホやタブレットの印象のほうが強いですが、最近ではミニ PC も提供しており、その一つが今回の MP80 でございます。
Intel N95 搭載、16GB LPDDR5 RAM、512GB M.2 SSD というスペックと、付属の VESA マウンタなんかを見ると、めちゃくちゃビジネス向けというかワークステーション向けと言うか、そんな感じですよね。
性能がアップしたとは言え、グラフィックス性能は決して高いとは言いにくいのですが、オフィスソフトなどの一般的なデスクトップ用途や、低電力と 2 つの高速 Ethernet ポートを活かしたサーバー用途には、抜群に良さそうです。レトロゲームのコンソールベースにもなかなか良さそうな1台ですね。
コダシマ的には、事務作業用のサブ PC として使うイメージですが、皆さまはいかがでしょう？
Blackview MP80 のスペック
| Product | Blackview |
| Dimension | 87.8*87.8*37mm |
| Weight | 214g |
| CPU | Intel® Alder Lake N95 |
| RAM | 16GB LPDDR5,4800MHZ |
| SSD | 512GB M.2 |
| OS | Windows 11 Pro |
| Wi-Fi | Wi-Fi 5, Dual Band: 2.4G + 5G |
| Bluetooth | Bluetooth 4.2 |
| LAN | Support 10/100/1000Mbps |
| I/O | 3x USB 3.0, 3x HDMI 2.0, 2x RJ45 LAN, 1x 3.5mm HP/MICTRRS, 1x 5.5mm DC connector |
