今回は Linux の始め方について解説します。いざ Linux をはじめてみようと思っても、どこから手をつけたらよいか解らない方向けの記事です。

選べる3つの方法。

Linux をはじめるための方法は3種類の方法があります。

  • クリーンインストール
  • マルチブート
  • 仮想マシン

ひとつずつそのメリットとデメリットを説明していきます。

クリーンインストール。

【Linux入門】Windows環境で(Mac環境もね)Linuxを使ってみよう!
クリーンインストールはストレージのすべての領域を使います。

クリーンインストールいちばん簡単な方法です。個人的にはいちばんオススメしたい方法なのですが、もちろん問題点もあります。

デメリット

ストレージの全領域をフォーマットし直して Linux をインストールするため、今までの環境が全て消えてしまう。

1台しか PC を持っていない場合には、結構大きな問題かもしれません。

複数の PC を持っていないと、問題が発生した場合にインターネットで調べてみたり、動作していた環境の復元をしてみたりなどの様々な対処ができなくなります。

またデータのバックアップなど、準備などいろいろ手間と時間もかかります。

メリット

よく解らなくてもインストールでき、PC のパフォーマンスをフルに活かせる。

インストーラーの指示に従ってインストールしていくだけで Linux 環境が出来上がります。用意したイメージデータおよびインストールメディアに問題がなければ、まず間違いなくインストールできます。

またこの後説明する仮想マシンとは違い、 PC のパフォーマンスを最大限に活かせるのも特徴。

特に最近では Ubuntu や Fedora、openSUSE といったメジャーな Linux ディストリビューションはインストール直後から日本語環境も設定されているので、インストールしてすぐに使い始めることができます。

マルチブート。

【Linux入門】Windows環境で(Mac環境もね)Linuxを使ってみよう!
ひとつのストレージに複数の OS をインストールする方法。

ひとつのストレージに2つ(デュアル)またはそれ以上(マルチ)の OS をインストールする方法です。今までの環境を残しつつ、新たに Linux をインストールする方法です。

【Linux入門】Windows環境で(Mac環境もね)Linuxを使ってみよう!
https://support.apple.com/ja-jp/boot-camp

Apple の Boot Camp もこれにあたります。

デメリット

ストレージのパーティションを編集しなければいけないため、元の環境を壊してしまう可能性があります。

ストレージのパーティションを手動で決めなければいけません。最近の Linux では GUI 操作でパーティションの編集をすることができますが、フォーマットやディレクトリなどの予備知識が必要になります。

元あった環境に手を加えるため、元の環境を壊してしまう可能性も少なからずあるため、作業に入る前には現状のバックアップを忘れずに。

さらにパーティション編集の問題として、多くのノート PC では GUI のパーティション編集画面が「画面からはみ出てしまい操作できない」といった問題もあります。

【Linux入門】Windows環境で(Mac環境もね)Linuxを使ってみよう!
FWXGA 解像度だとボタンのある箇所まで表示されない。
【Linux入門】Windows環境で(Mac環境もね)Linuxを使ってみよう!
Ubuntu の場合、アクティビティで全体を見ることができるけれども、画面上ではボタンまで届かない。

コレは多くのノート PC で採用されている 1366×768 (FWXGA: Full-WXGA) 解像度のディスプレイで見られるもので、インストーラーによっては全画面表示でスクロールできるものもありますが、Ubuntu 系 Linux の多くはパーティション編集画面を全画面表示できず、スクロールも何もできません。1920×1080 (Full-HD: 1080p) の解像度をもった外部ディスプレイなどに接続して操作する必要があります。 

メリット

今までの環境を残しつつ、実機のパフォーマンスを活かせる。

今まで使っていた環境をそのままに、新たな OS を追加するコトができ、クリーンインストールと同様に実際の PC にインストールするため、PC のパフォーマンスを最大限に活かすコトができます。

仮想マシン (VM=Virtual Machine)

https://www.virtualbox.org/

バーチャルマシンやエミュレータとも呼ばれ、今まで使っていた環境の中に擬似的に別の OS をシミュレートするもの。仮想的に OS をインストールするため、最もリスクの低い方法と言えます。VirtualBox や VMware などがある。

デメリット

ホストとなる PC と仮想環境のゲストとなる OS で PC のリソースを分け合うため、ホスト PC はある程度パワーのあるプロセッサと、充分なメモリ容量、充分なストレージの空き領域が必要になります。

メリット

新しいシステムをいくらでも手軽に導入できるのが特徴。

今までの環境をそのまま維持しながら、さまざまな OS を手軽に試すコトができます。ホストとなる OS の中に仮想的な PC 環境を構築するので、デュアルブートとは違いもとの環境を壊すリスクがありません。PC が1台しかない場合には、この方法がいちばんのオススメです。

仮想化ソフトウェアではオープンソースの Oracle VM VirtualBox がオススメです。

【Linux入門】Windows環境で(Mac環境もね)Linuxを使ってみよう!
VirtualBox は現状そのままで、新しい OS を試してみることができます。

インターフェイスがわかりやすく、情報もインターネットをはじめとしてたくさんあるので手軽に導入できます。

Linux をはじめてみようと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

Oracle VM VirtualBox

おまけ。

ちなみにボクの場合、中古 PC を用意してクリーンインストールやマルチブートにします

一応ハードオフとかもあるのですが、地方のためか物がとても少なく、もっぱらヤフオクや中古 PC ショップのネット通販を使います。

中古 PC を用意してクリーンインストールやマルチブート

個人的には中古 PC ショップのネット通販がオススメです。理由は品質と価格のバランス。場合によってはヤフオクで掘り出し物を見つける事もありますが、逆に高い金額で落札したにもかかわらずゴミカスだったりすることも少なくありません。

最近では、中古 PC ショップも出店しているので、選ぶとすれば個人よりショップですね。ですがあくまでもオークションなので、実は普通にショップ価格で買った方が安上がりになる事もあります。そんな駆け引きを楽しむのも良いかもしれませんが、一定の品質を求めるならば素直に中古 PC ショップを利用するのが賢明かと思います。

ボクの場合、欲しい PC のスペックやメーカーを決めたら、いくつかの中古 PC ショップを見比べてから購入を決めます。

いつものぞく中古 PC ショップはこちら。

送料や保証内容が違うので、そこらへんもチェックしながらお気に入りの1台を探しています。