プライバシーを守る Debian 系ディストロ Tails Linux 3.12 がリリースされたので、

プライバシーを守る Debian 系ディストロ Tails Linux 3.12 がリリースされたので、Linux
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あのエドワード・スノーデン氏も使っていたという”超”匿名 OS の Tails Linux の最新版になる 3.12 が 2019 年 1 月 29 日にリリースされた。

Tails Linux とは?

Tails Linux をご存知ない方のために簡単に説明すると、プライバシーを完璧に守るための Debian 派生のライブシステム。

PC 本体へのインストールを必要としないため、完全に独立したシステムとして使うことができる。

”痕跡を残さない OS ”などという言葉がつくと、何やら物々しい印象を受けるが、実際は強固で優れたセキュリティ機能をもつ Debian といったところ。

デスクトップ環境には GNOME が使われ、収録されているソフトウェアは、強固なセキュリティを確保するためのソフトウェアはもちろん、情報収集や書類作成に必要なソフトウェアも一通り用意されている。

Tails は、ただシンプルにセキュリティを強化しただけでなく、いつも使うシステムを持ち歩くことができるように設計されている。

つまりどこの、どの PC でも痕跡を残さずに、いつものように使うことができるのが Tails というわけだ。

【痕跡を残さないOS?!】Tails Linux とは?
あのエドワード・スノーデン氏も使っていたという”超”匿名 OS 。…という冠がつくと何というかこう、ドラマや映画なんかで出てくる、スパイ的で得体の知れないイメージを勝手に抱いてしまう。

 

今回の変更点は?

最大の変更点はインストールの方法。

特徴的(めんどくさい)だったインストール方法が、大きく変わった。

今まで Debian 系以外の OS で Tails をインストールする場合、 USB スティックが 2 本必要だったが、今回の変更で 1 本で済むようになった。

また Debian 系のディストロでも、以前は「 Tails Installer 」を一度インストールしてから USB スティックへインストールしていたけれども、これも今回の変更で必要なくなった。

早い話が、他のディストロのインストール USB を作る方法とほぼ同じになった。

以前よりもグッと手間が省け、初心者でも簡単に導入できる。

また作成した USB スティックは UEFI を搭載したパソコンでもうまく起動する。

さらに起動の際の効率がアップしたため、以前よりも軌道にかかる時間が短くなった。

 

Tails Linux の概要

  • ベース: Debian (Stable)
  • アーキテクチャ: x86_64
  • デスクトップ環境: GNOME
  • パッケージ管理: APT, dpkg

 

主なアプリケーション

  • ブラウザ: Firefox, Tor
  • メール: Thunderbird
  • オフィス: LibreOffice
  • グラフィック: GIMP, Inkscape, Scribus
  • ミュージック: Audacity, Sound Juicer
  • マルチメディア: ビデオ
  • 動画編集: Pitivi

書類作成などデスクトップ OS として使うのに必要と思われるアプリはひと通りそろっている。

というか、デスクトップ OS として使用する際に必要なアプリと、プライバシー保護のためのアプリで構成されており、ほかのディストロのようにサーバー構築などのアプリは入っていない。

 

Tails Linux をインストールするのに必要なスペックは?

  • CPU: x86_64 互換プロセッサ
  • RAM: 2 GB 以上
  • DISK: 8 GB 以上の USB スティック

8 GB の USB スティックに収まる Tails は、64bit版しかないものの2008年以降に発売されたほとんどのパソコンで使うことができる。

ちなみに PowerPC や ARM では使えないため、Intel プロセッサを積む前の Mac やタブレット・スマートフォンなどのデバイスでは Tails を使うことはできない。

Website → https://tails.boum.org

 

個人的な意見ですが、

以前の Tails は、USB スティックを作るのにあれこれ手間がかかった。

【痕跡を残さないOS?!】Tails Linux をインストールする。
あのエドワード・スノーデン氏も使っていたという”超”匿名 OS の Tails Linux を実際に使ってみるのだが、インストールについても他のディストロと違う点が見られる。

上記の記事の後にもプロジェクトのロードマップどおりリリースがされていて、レビューもしてみようと思っていたが、ぶっちゃけ面倒すぎてとばしていた。

が、今度の 3.12 からは、インストール用の USB スティックを作るのとほぼ変わらないてまで作れるのが非常にありがたい。

ちなみに、あえて”ほぼ”といったのは、いったん起動させてからモロモロの設定をする必要があり、それを経て本来の Tails として機能するから。

また起動の効率も図られたようなので比較してみようと思ったが、以前作っていた Tails (3.10) の調子が悪く、5 分経とうが、10 分経とうが一向に起動する様子がなかったため検証には至らないでしまった。

たぶんこれは、以前に報告されていたグラフィックボードの不具合によるものだと思われる。

この他にもバグの修正が行われており、より使いやすくなっている。

僕自身は、あまり他のパソコンで作業することはないけれども、プライバシーに注意を払わなければいけないE・スノーデン氏のような方にこのディストロはおすすめだ。

Website → https://tails.boum.org

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