技術の国ドイツで開発されている Linux ディストリビューション(以降、ディストロ)Netrunner Rolling の最新版となる 2019.04 が、2019年4月20日にリリースされた。
Netrunner とは?
Netrunner とは、 Debian のテスト版をベースにしたデスクトップと、 Arch (Manjaro) をベースにしたローリングリリースが開発されているディストロ。
デスクトップ環境に KDE Plasma を採用し、普段使いできるデスクトップ OS として追加のアプリケーションや、マルチメディアコーデック、Flash および Java プラグインなどを備えている。
今回の変更点は?
今回は Arch (Manjaro) をベースとした「ローリングリリース」版の方がリリースされた。
- Rolling 2018.08 からの変更点は以下のとおり。
- KDE Plasma 5.15.3
- KDEフレームワーク5.56
- KDEアプリケーション18.12.3
- Qt 5.12.2
- Linuxカーネル4.19.32
- KDEと統合されたLTS Firefox Quantum 66.0.3
- Thunderbird 60.6
など
▼より詳しい情報は▼
Website >> https://www.netrunner.com/netrunner-rolling-2019-04-released/
Debian ベースの Blackbird の記事は
コチラ >> https://pc-freedom.net/linux/debian-と-arch-linux-をベースにした-netrunner-19-01-がリリースされたので/
Netrunner の概要
- ベース: Debian, Arch (Manjaro)
- アーキテクチャ: x86_64
- デスクトップ環境: KDE Plasma
- パッケージ管理: dpkg, Pacman
主なアプリケーション
- ブラウザ: Firefox Quantium
- メール: Thunderbird
- オフィス: LibreOffice
- グラフィック: GIMP, Inkscape, Krita
- ミュージック: GMusicbrowser
- マルチメディア: SMPlayer, Kdenlive
Netrunner をインストールするのに必要なスペックは?
- CPU: Intel Atom 1.6 GHz 以上
- RAM: 1 GB 以上 (VirtualBox で試す場合 1.5 GB 以上)
- DISK: 15 GB 以上
- グラフィックカード: Intel GMA 945 以上
- ビデオメモリ: 128 MB 以上
▼より詳しい情報は▼
Website >> https://www.netrunner.com/faq/installation/
個人的な意見ですが、
Debian と Arch と言う、全く別のディストロをベースにして開発されていると言う、ちょっと珍しいディストロ。
でも、いいとこ取りと言う感じで、使い勝手は良い。
インストーラーはとっても使いやすい Calamares が採用されているので、初心者でも安心してインストールすることができる。
CLI 環境だと、パッケージ管理のコマンドが違うため、その違いを実感することができるだろうけれど、デスクトップ環境はどちらも KDE Plasma を採用しており GUI 環境で使っていると、その違いは全くと言っていいほどわからない。
KDE Plasma も性能の改善が進み、動作がずいぶんスムーズになった。
同梱されているソフトウェアも、日常的に使うものは一通り揃っている。
Debian ベースでも、Arch ベースでもできることがほぼ同じになって来たので、どちらを選んでも何ら困らない。
が、どちらを選ぶかに困ってしまうという、妙なジレンマが生まれてしまった不思議なディストロでした。
▼ Netrunner をダウンロードする▼
Website >> https://www.netrunner.com/download/