WPS Office が Linux でも使える。
しかもただでさえ安い WPS Office が Linux 版だとさらに安い。
てか無料で使える。
概要
WPS Office(旧Kingsoft Office)は、キングソフト株式会社のオフィススイート製品。
インターフェイスや操作性、ファイルの互換性と、どこまでも Microsoft Office (以降:MS Office)にそっくりなオフィススイート。
一見すると完全なコピー版にも思えるが、実際にはあまり使われない機能が省略されている。
あまりパソコンに詳しくない人であれば違いがわからないほどよく似ているので、安価なオフィススイートとして人気が高い。
ソフトウェアの構成
WPS Office は以下のソフトウェアで構成されている。
名称 | 概要 | |
Writer | 文書作成 | |
Spreadsheets | 表計算 | |
Presentation | プレゼンテーション |
マメ知識
この構成を見て WPS Office の WPS とは、それぞれのソフトウェアの頭文字をとったものと思い込んでしまいそうだが、起源は別にある。
旧 Kingsoft Office の元になったのは1989年に中国でリリースされたワープロソフト「WPS1.0」。
そう「word processing software」が起源となる。
今の構成と名前の関係は、偶然にも頭文字をとったようになったものだというから驚く。
通常は市販のソフトウェアだが
WPS Office は30日間無料で使えるのだが、基本は有料のソフトウェア。
Writer と Spreadsheets だけに絞ったパッケージは3,980円から買うことができる。
たしかに非常に安いのだが、Linux 版はそれをこえて無料で使える。
きっとシェア拡大を狙ってのことだろう。
でも日本での状況は少し異なるようだ。
というのも各言語のパッチが用意されており、その中にも当然日本語も存在していた。
しかしどういうことか2016年以降、それまでサイトからダウンロードできていた日本語のパッチがなくなってしまっている。
ムリやり Windows 版のものを使う方法もあるようだが、Windows 版がなければでできない話。
「日本人は金があるのだから Windows 版を買って使え」ということなのかな?
個人的な意見です。
Linux 版の WPS Office にはプロジェクトコミュニティがあり、実際には現在開発中のようだ。
が。どうも2016年から活動している様子が伺えない。
にしても2016年時点でも若干の不具合があった。
インライン入力ができないのだ。
つまり Enter キーを押さないかぎり、画面に文字は表示されない。
使えるには使えるのだが、私はこれに意外とストレスを感じた。
ファイルの互換性のことを考えると、 LibreOffice よりも WPS Office を使いたくなるのも否めない。
改善を心待ちにしていたのだが、どうやら望みは薄そう。
それでも今配布されているものが使えないわけではない。
時が見えるようなニュータイプでなければ若干の使いにくさを感じるだろうが、興味のある方は Linux 版 WPS Office を試して見てはいかがだろう?