Evolution は Linux で使える電車メール、カレンダー、アドレス帳の統合機能を提供する個人情報管理アプリケーション。
仕事で Microsoft Outlook を使っている人、けっこういると思います。
私も職場でのメールやスケジュール管理などは、主に Outlook 。
が、これを Linux でもできないものか?
と思った人いませんか?
Windows 環境を Linux に移行するときに突き当たる「 Linux でできるの?」問題。
Evolution なら Outlook と同等、いやそれ以上のことができるので紹介したい。
Evolution の概要
GNOMEデスクトップ環境標準の個人情報管理ツールかつワークグループ管理ツール。
ざっくり言えば Linux 版の Outlook 的ソフトウェア。
メールクライアント、カレンダー、アドレス管理、タスク管理機能などを備えている。
メールクライアントであれば、 POP や IMAP はもはや当然といったところだが、このおかげで Gmail をはじめとした Web 上の電子メールサービスも利用することができる。
ユーザインタフェースや機能は Outlook によく似ているけれど、違う部分としてすべてのメールでのフルテキストでのインデックス化や”仮想フォルダ”機能など、Outlook より優れている面がある。
主な機能
- POP や IMAP での電子メールの受信と、SMTP でのメール送信。
- SSL、TLS、STARTTLSで暗号化された安全なネットワーク接続。
- GPG や S/MIME による電子メールの暗号化。
- 電子メールフィルタリング。
- フォルダー検索。
- SpamAssassin や Bogofilter による迷惑メール対策。
- Microsoft Exchange Server、Novell GroupWise 、Kolab への接続(プラグイン形式による個別対応)。
- iCalendar ファイル形式、WebDAV および CalDAV 規格、Google Calendar でのカレンダー対応。
- 自端末内の住所録、LDAP、Google 住所録の管理。
- SyncML 規格での SyncEvolution との同期や、gnome-pilot による Palm OS 機器との同期。
- LibreOffice での Evolution 住所録利用。
- フィードリーダープラグイン。
- Multisync による携帯電話や PDA との同期。
個人的な意見です。
メール機能だけで言えば Mozilla Thunderbird などたくさん種類はあるけれど、メール機能に特化しているのでスケジュール管理とかはできない。
そこに来て Evolution は、まさに Outlook 。
メールの他、住所録の管理やスケジュールの管理など Outlook でできることは Evolution でもできる。
必要な機能は全部あるので Outlook を使っている人や知っている人には、機能の説明は今不要だろうが、メールだけではなく住所録の管理や、Googleカレンダーなどを同期しスケジュール管理ができるのは実に有難い。
使い勝手もほぼほぼ Outlook と変わりないので、移行しやすいツールのひとつと言える。
ただ Gmail を Evolution で使う場合に注意が必要になる。
というのも「安全性の低いアプリ」として認識されるため、アカウントの設定で「安全性の低いアプリを許可する」を許可しなければいけない。
コレってセキュリティ的に不安になるね。
まぁ、普段ブラウザで Gmail を使っているのであれば、無理してメールソフトを使う必要もないと思う。
追記:
正直な話 Multisync による携帯電話や PDA との同期は使ったことがない。
他はいいにしても、どうもiPhoneとの相性が思わしくないため、そちらをすべて Apple の iCloud にお任せしている。
Linux も好きだが、なにせ基本は Apple 信者なもので。
公式サイト:GNOME Evolution
コメント
>Linux も好きだが、なにせ基本は Apple 信者なもので。
そうなんですか。
でも、今のApple OS って、たしか Linux だったはずですよ。
ご存知かも?ですが、Linuxは元々金融や通信サーバー、音響やグラフィックスWS用の業務OSであるUNIXが原型です。業務系UNIXではSUNが有名ですし、グラフィックス系ではシリコン・グラフィックス(SGI)社のIRIXが有名です。なので、CUIのコマンドはほぼUNIXです。
以前のAppleOSはゼロックス社のドキュメントワークステーション(DTPマシン)のパクリです。良い言い方ではありませんが事実ですし、GUIも瓜二つです。で、Appleをパクろうとしたのがウィンドウズですね。
元々DTPワークステーションのOSだったAppleは、すでにアーキテクチャが30年を経過したものを使っていたので、OSとしての堅牢性、拡張性、安全性を考慮してか、突然Linux派生のFreeBSDを新Appleに採用しました。ハリウッド映画の3DやCG、音響系は元々UNIX・Linuxが独壇場だったので、AppleがLinuxを選択したのはその流れもあるのかも知れません。
なので、UNIXが親とすればLinux(Debian GUN)は子供、その派生なのでAppleはUNIXの甥、他のLinuxとは兄弟か従兄弟になるのかな? 毛色は違いますが、私は以前 Indigo² Inpact R10000 というPCをフルスペックにして、Mayaという3DCGを作るソフトを使用していました。 今思えば単なる自己満足ですが(^^)
私もApple好きさん
コメントありがとうございます!
コメントの文面からさまざまな PC を使われていたのを想像しました。
ボクは Apple 信者ではありましたが現在ではその洗脳も解け、オープンソースの OS やソフトウェアを中心として広く浅くコンピュータに触れています。
それでももちろん今でも Mac を使ったりします。(Windows も使わざるをえませんし…)
現在の macOS は Wikipedia などにも書かれていますが、 Linux 派生ではなく BSD 派生の OS です。
BSD は UNIX からの派生ですが、Linux は UNIX 系とよばれコマンドも同じものが使えますが、実際には UNIX カーネルから派生していない OS です。言葉は悪いかもしれませんが Linux は UNIX のパチもんです。
BSD が UNIX の実子なら、Linux は養子といったイメージでしょうか。
macOS は BSD をベースに開発された OS なので UNIX の孫くらいにあたる OS ですね。
1990年代頃までは BSD の方が安定性が高いとして人気でしたが、最近は Linux の方が元気。デスクトップ OS としても充分に使えるクオリティになったと思います。
おっしゃるとおり、以前はグラフィックス関連にしろ音楽関連にしろワークステーションは UNIX 系が圧倒的なシェアを誇っていましたね。シリコングラフィックスなんて、とても懐かしい響きです。System V や Solaris、HP-UX などなど、時代を彩ったワークステーション OS は全て UNIX 系。Windows の台頭で、その図式は随分と書き換えられましたが、今のサーバー界隈では Linux のシェアが圧倒的です。
PC も OS も非常に速い速度で変化してきました。これからもその流れは変わらないと思います。ボクのような素人は、ついていくのが精一杯ですね