Linux で使われるメジャーなデスクトップ環境の比較をしてみた。
世界中で開発されている Linux 。
その中から自分にあった Linux を見つけるのは一苦労する。
そんな時に参考になるのが、インストールを予定しているパソコンのスペック。
マシンに合わせてLinuxを選ぶのも一つの方法。
手持ちのマシン性能にあったデスクトップ環境を選ぶ参考にしてもらえれば嬉しい。
人気のデスクトップ環境6選
今回紹介するデスクトップ環境6種類を選んでみた。
- KDE
- GNOME
- Cinnamon
- Xfce
- MATE
- LXDE(LXQt)
ほかにもたくさんあるけれど、デフォルトで使えるディストロが多いものから選びました。
PCに搭載されているメモリの目安
- 512MB〜1GB: LXDE(LXQt), MATE
- 1GB〜2GB: Xfce, Cinnamon
- 2GB〜: GNOME, KDE
使い勝手はCPUの性能やストレージの性能にも依存するため、一概にメモリの量だけでは言い切れませんが、あくまでも「そこそこ快適に使える」という目安です。
数あるディストロから、マシンにあったものを選ぶ基準の一つとして捉えておくとよいでしょう。
では、それぞれのデスクトップ環境を搭載したディストロを紹介していきます。
繰り返しますがデフォルトで使える既定のUIですよ。
LXDE(LXQt)
今回紹介する中で、最も軽量で高速なデスクトップ環境。
低スペックマシンでもスムーズに設計されている。
以前存在した Razor-qt と LXDE が統合され LXQt が後継バージョンとして開発されている。
- ツールキット: GTK+2
- ファイルマネージャ: PCMan File Manager
- メモリ: 36MB
- ウェブサイト: https://lxde.org/, ( https://lxqt.org/ )
主なディストリビューション
- Debian
- KNOPPIX
- Lubuntu
- FreeBSD
MATE
GNOME 2からのフォークされたデスクトップ環境。
Linux Mint の第一デスクトップ環境として採用され、グラフィカルで軽量なデスクトップ環境として人気がある。
様々な Linux ディストリビューションの公式リポジトリから入手でき、BSD でも使える。
- ツールキット: GTK
- ファイルマネージャ: Caja
- メモリ: 42MB
- ウェブサイト: http://mate-desktop.org/
主なディストリビューション
- Linux Mint
- Sabayon
- Ubuntu MATE
Xfce
グラフィカルな見た目と使いやすさを保ちながら、軽量で高速なデスクトップ環境。
KDE や GNOME より軽快なので、低スペックマシンを使っているユーザーや Live CD での採用されることが多い。
僕が個人的に好きなデスクトップ環境でもある。
- ツールキット: GTK+2
- ファイルマネージャ: Thunar
- メモリ: 70MB
- ウェブサイト: https://xfce.org/
主なディストリビューション
- Debian
- Manjaro
- Sabayon
- Xubuntu
Cinnamon
GNOME Shell からフォークしたデスクトップ環境。
もともと Linux Mint のために開発されたが、MATE 同様に人気が高まっている。
MATE よりも若干重たいものの、KDE や GNOME よりも少ないリソースで、アニメーションやトランジッション効果、コンポジションを使用した透過などのデスクトップ効果が実現されている優れもの。
- ツールキット: GTK+
- ファイルマネージャ: Muffin
- メモリ: 79MB
- ウェブサイト: https://cinnamon-spices.linuxmint.com/
主なディストリビューション
- Linux Mint
GNOME
KDE と並んで広く使われているデスクトップ環境。
以前は GNOME パネルが標準として使われていたが、3.0から GNOME Shell に置き換えられたが、ここで一悶着。
評価が別れ、それがきっかけで先に紹介した Cinnamon や MATE などの新しいデスクトップ環境が生まれた。
- ツールキット: GTK+3
- ファイルマネージャ: File(Nautilus)
- メモリ: 155MB
- ウェブサイト: https://www.gnome.org/
主なディストリビューション
- Debian
- Fedora
- CentOS
- Manjaro
- openSUSE
- Sabayon
- Ubuntu GNOME
KDE
美しいグラフィカルシェルが人気のデスクトップ環境。
最新バージョンの Plasma 5 ではデバイス間での連携が向上され、性能の改善と消費電力の削減がなされた。
搭載メモリに余裕があるなら是非とも使いたい。
- ツールキット: Qt
- ファイルマネージャ: Dolphin
- メモリ: 201MB
- ウェブサイト: https://www.kde.org/
主なディストリビューション
- CentOS
- Debian
- Kubuntu
- Manjaro
- openSUSE
- Sabayon
個人的な意見ですが、
この記事のアイディアは、海外にメモリの使用量を丁寧に調べた方がいまして、その方の記事を参考とさせていただきました。(URLは最後に記載してます)
「Linux は世界中の色々な人に支えられて広がっているんだなぁ」という実感がありますね。
今回紹介したデスクトップ環境の他にも魅力的なデスクトップ環境が次々と登場している。
僕個人としては Ubuntu の公式テイストも発足した Budgie に目がいく。
もともと独自系の Solus のデスクトップ環境だけれど、シンプルでモダンな見た目と高機能なデスクトップ環境として今後が楽しみ。
なにせ Ubuntu が目をつけたくらいだからね。
僕も使ってみようと思います。
参考サイト
Layer 3 Networking Blog
A Memory Comparison of Light Linux Desktops(軽量Linuxデスクトップのメモリ比較)