だいぶスマホやタブレットが多くなってしまい、デバイスの充電もままならなくなってしまいました。
そんな折、またしても案件のメール。
なんとも良いタイミングで、急速充電器のレビュー依頼です。
最近 Amazon で見かけるようになった VOLTME (ボルトミー) というブランドの充電器。
どんな製品なのか、興味本位で案件を受けたのですが、思いのほか良かったです!
スマホやタブレット向けの充電器をお探しの方に、知ってほしいブランドです。
充電器は Anker だけじゃないですよ。
ってことで、ぜひぜひ最後までお付き合いください。
それでは行ってみましょう!
謎ブランド「VOLTME」とは?
まずは耳馴染みのないブランド名「VOLTME」について、製品が到着するまで調べてみました。
「VOLTME」は、中国深センのメーカーであり、Voltnex Innovations Technology (ボルテックス・イノベーションズ・テクノロジー)の独立ブランドとのことです。
広範な家電製品および企業環境向けにモバイル電源や屋外電源ソリューションを提供するアクセサリ市場のリーダーとなることを目指しているそうです。
日本語の公式サイトも用意されています。
VOLTME の製品は、最近 Amazon で見かける様になりました。
Youtube チャンネルや Twitter アカウント、Instagram の公開も比較的最近で、Youtube チャンネルは 2021年11月2日から、Twitter は 2022年12月、Instagram の初投稿は 2022年1月からと、ブランドの展開はココ最近のようです。
充電器、特に急速充電器って、信頼と実績が物を言うカテゴリなので、あんまり若いブランドだと正直なところ少々不安になります。
というのも急速充電器にも当然のようにメリットとデメリットがあります。
簡単に急速充電器のメリットとデメリットを説明しておくと…
とにかく通常よりも速く充電できて、しかも対応するデバイスが多いというメリットの反面、基本お値段高めな上、対応するデバイスが多いと言いながら、あんまり古いデバイスだと充電できなかったりします。(特に PowerDelivery(PD)とかね)
また、本来の急速充電器はその性質上、過熱や過電圧・過充電などからデバイスを保護する機能が搭載されており、これによって充電サイクルを減らしバッテリーを長持ちさせるという面もあります。
が、変な安物を使ってしまうと、これらの保護機能が不十分で、逆にバッテリーを劣化させ、最悪の場合には過熱による爆発を引き起こしてしまうこともあります。
(コワイコワイ)
安さだけを求めると危険だよ!というところなのですが、VOLTME も、ココらへん大丈夫かな?って気になりますよね?
で、その「VOLTME」の Voltnex Innovations Technology は、充電分野で20年以上の実績を持つ大手製造元で主要な充電器サプライヤーとなっており、品質はお墨付き。
高度な技術とデザインを売りにしており、1200日以上の研究開発、800時間以上の安全性テスト、300時間以上の環境テストを受けた安全安心な製品のうえ、PSE 認証済みとなっており日本国内でも安心して使うことができる製品です。
っと、具体的な大手製造元までは調べられませんでしたが、裏方が満を持して表舞台に出てきたといったところでしょうか。
これを聞くと、品質については大丈夫そうな感じがします。
んで、今回は、VOLTME Revo 30 Duo、 Revo 12 Duo、 PowerLink MOSS をご提供いただきましたので、それらを順に紹介していきます。
VOLTME Revo 30 Duo (C+A) 急速充電器
手元に届いた製品を見てみると、外箱からシンプルでスタイリッシュなデザイン。
中身も、とても良質な雰囲気を感じます。
まず、Revo 30 Duo は GaN III (窒化ガリウム) 採用 PD 30W 出力の USB 急速充電器です。
USB-C + USB-A を一つずつ備え、折畳式プラグでとてもコンパクトです。
単ポート最大出力 30W で iPhone、Android 等のスマートフォンはもちろん、タブレット端末、MacBook Air の充電にも適しています。
旅行や出張などの時にこれ1つで、さまざまな機器の充電ができるのがありがたいですね。
ポートが2つあり、2台同時充電が可能で、かつインジケーターがあるため正しく接続できているか、電源が入っているかなどを簡単に判別することができます。
プラグが折りたためるのも、意外とありがたいです。
プラグが出っ放しなのって、取り回しが悪いですからね。
そしてこの Revo 30 のもっとも注目すべきところは GaN (窒化ガリウム) 搭載というところ。
ここで窒化ガリウムのうんちく。
窒化ガリウム(GaN: Gallium Nitride)は、最近の充電器に採用されることが増えている新素材で、VOLTME ではその第3世代のものが採用されています。
この窒化ガリウムを使った充電器がどのようなメリットを持っているのか、すこし説明しておきます。
高効率充電:
窒化ガリウムは、これまでのシリコンに比べて高い電力変換効率を持っています。これにより、短時間でデバイスに電力を供給でき、充電時間が短縮されます。
小型化&軽量化:
窒化ガリウムは高い性能を持ちながらも、シリコンより小さなサイズを実現できます。そのため、窒化ガリウムを採用した充電器は、従来の充電器に比べてコンパクトで軽量です。持ち運びが便利で、どこでも充電ができます。
熱効率が良い:
窒化ガリウムは、熱の発散がシリコンよりも優れているため、充電器の発熱が抑えられます。これにより、安全性が向上し、長寿命で信頼性の高い充電器が実現されます。
省エネルギー:
高い電力変換効率により、無駄な電力消費が抑えられ、エネルギー効率が向上します。これにより、環境に優しい充電器となります。
という感じで、これまでのシリコンを採用した充電器に比べ、比較的お値段が高くなってしまう傾向にありますが、窒化ガリウムを採用した充電器は、高効率・小型軽量化・熱効率の良さ・省エネルギーといったメリットがあります。
これらのメリットにより、最近では窒化ガリウムを採用した充電器が多くなってきました。
これから充電器を選ぶなら窒化ガリウム採用のものがおすすめです。
で、この Revo 30 は、窒化ガリウムの採用に加え、 VOLTME が独自開発したスマート充電パワーアーキテクチャ V-Dynamic が採用されています。
この V-Dynamic は、USB PowerDelivery (PD) や Quick Charge(クイックチャージ)などの充電規格と互換性があり、充電器は各ポートに接続した機器を検知し、最適な出力と温度を管理、より効率的な充電ができるようになっています。
実際に、Revo 30 を使って充電してみましょう。
インジケーターは白色の LED なので、黒いボディだとはっきりとわかります。
USB-C が PD 対応で、USB-A が QC 対応です。
電気の出力をチェックできるケーブルを使って、どんな感じなのかを見てみました。
VOLTME の V-Dinamic は、充電中に機器のリアルタイムの電力に基づいて出力を流動的に調整できるため、急速充電の上にバッテリー寿命の伸ばす効果も期待できます。
また、充電中の温度も計測してみました。
まず、未使用時の常温での本体温度を計測したところ 23.8℃ でした。
次に、PD 対応デバイスの充電を開始からおよそ10分後に本体の計測をしてみました。
本体温度は 25.0℃ とほとんど上がっていません。
もう少し負荷のかかった状態だともう少し温度が高くなることも十分考えられますが、V-Dynamic の「最適な出力と温度を管理」という機能のおかげで安全に使うことができますね。
さらに、先にも紹介した通り日本国内の PSE 認証取得はもちろん、雷などで起こる異常高電圧、異常高電流から電気機器を保護するためのサージ保護機能と過電流から電気機器を保護するショート防止機能を搭載しているので安心して使うことができます。
これらの機能によって Revo 30 は一般的な充電器に比べ、およそ20倍の応答スピード、3倍の軽量化、40%の省エネ、3倍の高電力密度化、3倍の高速充電を実現します。
コダシマが普段持ち歩く感じだと、これ一つでなんとかなりそうです。
気になるお値段は 2,680円と、窒化ガリウム採用30W、2ポートだと決して安い方では無いですが、かと言って高いわけでもない感じです。
でも、実物を使ってみると安っぽさは微塵も感じられず、使い勝手も安心感があります。
Amazon でクーポンがあったりするので、お得に購入することができます。
良いですね、気に入りました。
VOLTME Revo 30 Duo (C+A) 急速充電器
VOLTME Revo 12 Duo 充電器
Revo 12 Duo は先程の Revo 30 に比べ、地味な感じです。
USB-A ポート2つとインジケーター、V-Dynamic を採用していますが、そもそも急速充電でも無いですからね。
USB-A ポートが2つあるので、2台同時に充電することができますが、タブレット端末など 2A 以上の入力に対応する機器を充電する場合には、充電速度が遅くなるので注意。
ですが、逆に USB PD 非対応のデバイスはコチラのほうが良い、こっちじゃないと充電できないということもあるでしょう。
時間に余裕がある場合や、古いデバイスを充電する場合にはコチラが適していますね。
おまけに2個セットなので、自宅と職場にそれぞれ1個ずつ置いておくとかができます。
コダシマは、いざという時の予備的な使い方をしました。
お値段は2個セットで1,580円。
こちらも、Amazon でクーポンがあったりしますので、是非チェックしてみてください。
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VOLTME Revo 12 Duo USB 充電器
PowerLink MOSS
実は、コダシマ的にもっとも良かったのがこのケーブル PowerLink MOSS。
何が良いって、とにかくやらかいんですってば♪
外装にシリコン素材が使われており、従来のケーブルにはなかった、しなやかで絡まない柔らかな質感のケーブルです。
とにかくしっとりとした、なめらかな手触りと柔軟さがたまりません。
また、25,000回の折り曲げテストにも耐えた高い耐久性で断線しにくく、一般的なケーブルより5倍以上の持続力を持つ長く使えるケーブルです。
今回提供いただいたケーブルは、USB-C と USB-A のケーブル (グレー) で、3.6V〜20V/3A までの急速充電 (Quick Charge 3.0) に対応し、480Mbps データ転送にも対応しています。
カラーバリエーションがホワイト、ブラック、ブルー、グリーン、グレーの合計5種類があり、それぞれのカラーには 1m と 1.8m の2種類の長さがあります。
利用シーンに合わせて選べるのも嬉しいですね。
お値段は 1m のもので 1,080円、1.8m のもので 1,280円と、ケーブルとしては高めのお値段ですが、この質感はなかなか病みつきになります。
提供されたケーブルだけでは飽き足らず、思わず追加で買いました。
この他にも USB-C to USB-C の 3A 60W 対応のケーブルと 5A 100W 対応のケーブルもあり、もちろんお値段は変わりますので、お好みのものをぜひチェックしてみてください。
これは良いですよ!おすすめです!
PowerLink MOSS 1m
VOLTME 製品のまとめ
今回は VOLTME の製品 Revo 30 Duo、 Revo 12 Duo、 PowerLink MOSS の実機レビューでした。
- Revo 30 Duo … USB-C と USB-A の2ポートの GaN III (窒化ガリウム) 採用 PD 30W 出力の USB 急速充電器。
- Revo 12 Duo … USB-A ポートを2つ備えた、従来型の充電器2個セット。
- PowerLink MOSS … なめらかな肌触りと、しなやかで丈夫なデータ通信もできるケーブルでした。
VOLTME は、耳馴染みのないブランドではありましたが、いずれの製品も質感やデザインはトップブランドのそれと何ら遜色ありません。
20年以上の実績を持つ大手製造元で主要な充電器サプライヤーってのも、ハッタリじゃなさそうです。
実は、製品を提供していただいてからレビュー作成に時間がだいぶかかってしまいました。
その間ずっといずれの製品も使っていたのですが、どれも使い勝手が良く、故障や不具合もありませんでした。
むしろ、ケーブルなんかは他の製品よりも気に入り、提供していただいた品だけでは飽き足らず、追加注文して今まで使っていた物と差し替えてしまいました。
それくらい、気に入りました。
なかなか良いブランドです!
もしも、充電器選びに迷っているのであれば、VOLTME の製品を一度使ってみることをおすすめします。
クオリティは間違いなくトップクラスです。
コダシマは特に、ケーブルがおすすめですが…。
買うか買わないかは、アナタ次第です!
参考サイト
- 電気用品安全法(PSEマーク) https://www.jqa.jp/service_list/safety/service/mandatory/pse/
- GaN(窒化ガリウム)とは?次世代半導体材料として注目される理由を解説 https://nihon-polymer.co.jp/2022/02/14/3065/