以前にも Innocn のウルトラワイドモニターをレビューしたことがありましたが、今回は更に一回り大きなモニターをご提供いただきました。
色々と忙しくて、レビューが遅くなったのですが、実はコレ発売前のサンプル品です。
同等の性能を持ったサイズ違いのモデルも販売されているので、それらの参考にもなればと思っています。
とにかく製品を見ていきましょう。
Innocn 34C1Q 2K
![【実機レビュー】Innocn UWQHD モニター 34C1Q 大迫力のウルトラワイドモニターを使ってみたよ!Linux でも使えた!Chromebook でも使えた!](https://i0.wp.com/pc-freedom.net/wp-content/uploads/2022/12/7fb506486dd9145e68cc012a2648befa.png?resize=800%2C450&ssl=1)
今回の製品は、中国のモニターメーカー Innocn が提供する UWQHD (Ultra-Wide QHD) モニター、いわゆるウルトラワイドモニターです。
解像度が 3440×1440 ピクセル、アスペクト比 21:9 という、フル HD モニターに比べ 2.38 倍の表示エリアを持つモニターです。
とにかくデカイ。
コダシマは 183cm ・ 78kg ・ 48才・O型・てんびん座。
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この体型と比べてみると、その大きさがわかるかもしれません。
いかがでしょう?デカくないですか?
なんにせよ、スペックを見ながら開封していきましょう。
スペックを見てみると、色域 100% sRGB、色差 ∆E<(小なり)2、最大 400nits 高輝度パネル、リフレッシュレート 75Hz、反応速度 4ms、HDR400、Adaptive Sync機能、USB-HUB機能、KVM機能、PIB/PBP画面分割機能、VESA規格対応などなど。
型番 | 34C1Q |
サイズ | 34インチ |
解像度 | 3440×1440p |
パネルタイプ | IPS |
アスペクト比 | 21:9 |
色域 | 100% sRGB |
色差 | ΔE < 2 |
輝度 | 400 nits |
バックライトテクノロジー | LCD |
リフレッシュレート | 75Hz |
反応速度 | 4ms |
HDR | HDR400 |
HDMI | HDMI 2.0+1.4 |
USB C | 1×65W |
DP | DP 1.2 |
VESA | 100×100mm |
コントラスト比 | 1000:1 |
傾斜調整 | 前傾 5°±2°; 後傾15°±2° |
左右回転調整 | ±30°±2° |
高さ調整 | 127 ± 5mm |
付属品 | スタンド×1、ベース×1、電源コード×1、 HDMI ケーブル×1、USB ケーブル×1、Type-C ケーブル×1、 VESA のコネクタ(M4×9mm)×4、ユーザーガイド×1 |
モニターとしてはなかなかの仕様ですね。
特に目を引いたのが、通常のモニターよりも高めのリフレッシュレート 75Hz、反応速度も 4ms (0.004秒) とゲーミングモニタ並みの反応速度です。
色差について ΔE<2 というのは、オリジナルとの色の差がどれくらいなのかを表すものです。
ざっくり要約すると
色差 ΔE* | 名称 | 適用 |
ΔE ~0.2 | 測色不能領域 | |
ΔE 0.3 | 識別色差 | 同一物体の測色再現精度 |
ΔE 0.6 | 1級(厳格色差) | 各種の誤差要因を考えた場合の実用的な許容差の限界。 |
ΔE 1.2 | 2級(実用色差a) | ならべて判定した場合に、ほとんどの人が容易に色差を認める事ができる。 |
ΔE 2.5 | 3級(実用色差b) | 離間して判定した場合に、ほぼ同一と認める事ができる。 |
ΔE 5.0 | 4級 | 経時比較した場合に、ほぼ同一と認める事ができる。 |
ΔE 10.0 | 5級 | |
ΔE 20.0 | 6級 | 色名レベルの色の管理。 |
正直なところ、何言ってるかよく分からない部分もありますが、モニターの場合の色差は、オリジナルとの差を表すもののようです。
※解釈が間違っていたらスミマセン。
色差について参考にしたサイト
そしてモニターの明るさは 400nit です。
一般的に流通している屋内使用向け液晶モニターの輝度は大体が基準値 250-300nit です。
屋内で使う分には、このくらいの明るさで十分で、むしろ 300nit くらいだと明るすぎるかも知れませんが、このモニターは更に明るい 400nit です。
しかも明るいだけでなく、ブルーライト軽減モードを搭載し「目に優しいモニター」として、ドイツに本社を置く工業製品の安全試験や、認証を提供している第三者検査機関 TÜV Rheinland の認証を取得しています。
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一定以上の品質なのは間違いありません。
ってことで、実際にいろいろなデバイスを接続して使ってみました。
いろいろ接続してみた。
基本的にはパソコン向けに提供されているモニターなので、パソコンで使えるのは当たり前ですが、接続方法がいろいろなので、それを試してみたいと思います。
Mous C4 (ノート PC)
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まず、今回のこのモニターは、デスクトップ向けでありながら Type-C 接続できるモニターなので、対応しているマシンであればケーブル一本で使うことが出来ます。
そこで、最近メインで使っているノート PC に Type-C の端子があるので接続してみることにしました。
結論から言えば、Type-C と言っても USB 3.0 だと、映像出力に対応していないためダメでした。
残念…。
なのでケーブル一本接続は、また別の PC で試してみます。
んでこの PC、Type-C 接続もそうですが、Linux でも使えるか試すために用意しました。
もともとは Windows でしたが、手に入れたときにサッサと Linux (Ubuntu) をインストールしていたものです。
はい。
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ちゃんと 3440×1440 ピクセルの解像度に対応していました。
広いです!
ウルトラワイドでやってみたかったのが、Youtube での全画面表示がどうなるか?
コダシマは29インチのときにやっていたので結果は知っていましたが、今回初めてウルトラワイドモニターに興味を持った方に対して紹介すると、こんな感じです。
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HD モニターで 4:3 の映像を表示したときみたいな感じの表示になりました。
でも34インチとなると、さすが迫力あります。
それでは、先ほどできなかった Type-C での接続をやってみましょう。
CHUWI Hi10 Go
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先程出来なかった Type-C ケーブル一本で接続するために、USB 3.1 対応の PC を使ってみました。
まず、以前に紹介した CHUWI Hi10 Go で試してみます。
Window の初期設定では「表示画面を複製する」となっているため、同じ画面が表示されます。
設定を変更してみると…
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やっぱり広いですねー!
マウスカーソルを見失うってばよ…
まぁ、Windows はデファクト・スタンダードなので、表示できて当たり前でしょう。
USB 端子は対応していませんでしたが、最初に Linux を試してみたところ、Linux 自体はウルトラワイドに対応していました。
となると、Chromebook が気になります。
ASUS Chromebook C101P
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Chromebook でも試してみました。
Chromebook は、多くの機種が USB 3.1 に対応しているため期待が出来ます。
というか、手持ちの Chromebook は USB 3.1 対応ですので、モバイルモニターのテストをする際にはいつも使っています。
Chromebook の期待値は高いですね。
はい。思った通り。
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Chorme OS もちゃんと対応しており、しかも設定変更無しで拡張表示されました。
Type-C 接続できるモニターって、モバイルモニターばかりのイメージでしたが、デスクトップ向けの大きいモニターでも便利ですね。
さて、PC はわかりましたが、スマホでもモニター出力できるものがありますよね?
そちらも試してみましょう。
Galaxy S9
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さて、スマホではいかがでしょう?
手持ちの Galaxy S9 で試してみました。
Galaxy といえば S8 以降の機種からデスクトップモードがありますからね。
ちょっと古い機種ではありますがどうでしょう?
画面には表示されましたが、横長表示です。
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あー、そうですよね。
出力する方のハードウェが対応していないとそうなります。
たとえば、古い PC で Linux を使っている場合、Linux は対応していても、PC のほう、つまりハードウェア側が対応していなければウルトラワイドで表示することが出来ません。
スマホも同様でしょう。
手持ちのデバイスが少し古めなため、新しいモデルだともしかしたらちゃんとウルトラワイドに対応しているものがあるかもしれませんね。
ちなみに Type-C 端子は 65w までの電源供給が可能です。
これはなかなか便利でいいですね。
いずれにしろ、出力するデバイスも対応していないといけないところを注意する必要がありますね。
ってことで気になったのが Firetv stick です。
Fire TV stick
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4K解像度対応モデルですが、どんな感じで表示されるんでしょうね?
アスペクト比が対応していなかったのでしょう。
Fire TV stick でも横長表示でした。
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ハードウェアがウルトラワイド表示に未対応だと、横長表示されるようですね。
なので、このモニターで最大限の表示をするのであれば比較的新しい (目安として2013年以降に発売されたもの) PC で Windows なり Linux なりで、メディアプレイヤーを全画面表示させるのがいちばんということです。
今回のまとめ。
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今回は Innocn ウルトラワイドモニターを紹介しました。
ウルトラワイドモニターは前にも紹介しましたが、ウルトラワイドってその広い表示エリアのお陰で、調べ物しながらの書類作成がらくちんです。
ほらこのスプレッドシートの広さ!
![【実機レビュー】Innocn UWQHD モニター 34C1Q 大迫力のウルトラワイドモニターを使ってみたよ!Linux でも使えた!Chromebook でも使えた!](https://i0.wp.com/pc-freedom.net/wp-content/uploads/2022/12/bc9b5bfc847a5028b9a9160c953fbd48.png?resize=800%2C450&ssl=1)
また、画像編集や動画編集でも、広い表示エリアだと作業のしやすさが違います。
しかも Innocn のモニターは、リフレッシュレートも高く、明るい上に、目にも優しいというモニターです。
知名度はそれほど高くありませんが、製品の品質はとても高いです。
以前紹介したモニターのアップデートのような製品なので、今回紹介しなかった機能についてなど、以前の記事も合わせてご覧頂くと、よりこのモニターについて理解できるかと思います。
お値段もまぁまぁするのですが、選択肢に入れて充分なモニターです。
ただし、大きさのことを考慮しなければいけません。
狭い部屋で使うのには不向きです。
また、解像度が通常よりも高くなるため、PC に掛かる負担も大きくなります。
あまりパワーのない PC を接続してしまうと、逆に使いづらくなってしまうことも注意しましょう。
ですが、
もしも、ウルトラワイドモニターの購入を検討しているのであれば、ぜひコチラもチェックしてみてください!