お気に入りのキーボードが壊れてしまい、手頃なキーボードを探していました。
んで、ここんところたくさんのレビュー依頼がきており、当然のようにキーボードの依頼も少なくありませんでした。
調子にっているコダシマがその中で選んだのが、今回紹介する iClever ウルトラスリムフルサイズ2.4Gキーボード GKJ35S です。
コダシマみたいなユーザーにはぴったりなキーボードです。
それではいってみましょう。
はじめに。
結論:いちばん手軽なキーボードは、レシーバータイプのワイヤレスでしょう。
皆さんは、ワイヤレスキーボードを選ぶとき Bluetoothが良いですか?それともレシーバータイプのものが良いですか?
コダシマはどちらかというとレシーバータイプです。
キーボードは使い心地の好みが分かれるデバイスなので、コダシマがレシーバータイプを好む理由を含め iClever GKJ35S を紹介していきたいと思います。
新しくキーボードを買い替える際の参考になれば幸いです。
ワイヤレスキーボードについて。
最近では安くても良いキーボードが増えており、移り気の激しいコダシマはいろいろと使ってみたりしています。
コダシマは基本有線のほうを優先的に選びます。
バッテリーとか気にしなくていいですし、瞬間的な操作は有線の方に分があると思っているからです。
ですが、最近特に煩雑になってきているので、ワイヤレスキーボードが重宝します。
んで、ワイヤレスだったら Bluetooth という選択肢もあるでしょうが、コダシマはレシーバータイプのほうがいいですね。
理由は使い心地が「線のない有線」だからです。
っと、なんだかナンセンスな言い方ですが、つまりはこういうことです。
Bluetooth の場合、その接続は OS に依存するため、ペアリングなどの設定は基本的に OS が起動してからになります。
コダシマのようなディストロホッパー(様々な Linux や BSD などのディストリビューションをとっかえひっかえで使う意味で使ってます)にとってはこれがけっこう重要。
特に、起動ドライブの変更するための UEFI や BIOS の表示は、OS 起動前のことなので Bluetooth だと基本できません。
また、BitLocker の PIN 入力時も無理です。
特に TPM 非搭載の PC で Windows BitLocker を使ってボリュームを暗号化している場合、ロックの解除にPINを使っていれば PIN 入力は OS の起動前に求められます。
やっぱり Bluetooth キーボードだと使えません。
一方のレシーバータイプは、基本的にPCに接続するだけで有線タイプのものとほぼ同等に使うことができます。
全く同じではありませんが違いを意識する場面は少ないです。
Bluetooth と同じようにワイヤレスでありながら、レシーバータイプは Bluetooth ではできなかった OS が起動する前からの使用ができます。
これが「線のない有線」の意味です。
スマホとかタブレットのような起動しっぱなしのデバイスであれば Bluetooth のほうがレシーバータイプのように USBポート(しかも概ねType-A)を塞ぐこともなく、むしろメリットのほうが多いかと思います。
が、そうでない場合には、やっぱりレシーバータイプの方が使用前にペアリングなどの手間もなく簡単に使えるでしょう。
んで、今回はけっこう気に入って使っていたキーボードが、おかしな挙動をするようになったので買い替えを検討していた時期でした。
またしても抜群のタイミングでレビュー依頼のお話が来ました。
(きっと中国当局に監視されている…)
買い替えを検討していたタイミングだったので Amazon でキーボードをあれこれ検索している最中でしたが、今回紹介する iClever の製品がけっこう目立ちます。
Apple のデザインに良く似たキーボードだったので、以前から気にはなっていました。
iClever とは?
まずこの「iClever」というブランドについて紹介しておきます。
iClever は、中国深センに本社を置く Thousandshores Technology Co., Ltd(日本法人:サウザンドショアス株式会社)所有のプライベートブランドです。
Thousandshores Technology は、2010年にアメリカのイリノイ大学とワシントン大学出身の博士二人によって設立されたグローバル・ハイテク・ベンチャーで、豊富な技術陣と蓄積されたノウハウと先端テクノロジーを活用して、高品質なPCやモバイル周辺機器の開発を行っているとのこと。
主に日本、アメリカ、カナダ、イギリス、スペイン、ドイツをはじめとして、世界20数か国向けに700を超える製品を提供しています。
その Thousandshores のブランドのひとつが今回の iClever です。
iClever GKJ35S
さっそく iClever GKJ35S ウルトラスリムフルサイズ2.4Gキーボードを紹介していきます。
まずはなんといっても、フルサイズの JIS 配列キーボードというのがいちばんの特徴でしょう。
海外ブランドだと US 配列のものを無理やり日本語対応させているものもあり、キーボードの刻印と入力される文字が違ったり、レイアウトがイビツだったりすることがあります。
でも、これはちゃんとJIS 配列で、かなキーまであります。
けっこうポイント高んじゃないですかこれ?
んで、ワイヤレスキーボードなのですが Bluetooth で接続するタイプではなく、小さなレシーバーで USB 接続するタイプ。
さっき話してたやつですね。
特別面倒な設定が必要なく、PC にレシーバーを取り付けただけで概ね問題なく動作してくれます。
このキーボードは Windows と macOS に対応しており、ボタン操作でレイアウトの切り替えができます。
初期設定では Windows レイアウトになっています。
レシーバーとキーボードは2.4GHz ワイヤレステクノロジーで接続され、近い周波数の電波が多い環境でも遅延やデータの欠落、干渉などのない安定した通信で使えます。
最大で10mの動作距離を実現しており、テンキーやファンクションキーがある、いわゆるフルサイズのキーボードなので、とくに数字の入力だったり文章の作成が多い事務系の仕事で使う時に重宝しますね。
キー構造には一般的なノートPCと同じ「パンタグラフ方式」。
キーピッチはフルサイズなので 19mm 、キーストローク 1.8mm と浅めなので、ここは好みが分かれるところです。
ですが、コダシマはストロークが浅いキーボードが好きなので、間違いなく選択肢に入ります。
むしろ、コッチ派。
しっかりとしたキーストロークが欲しい人には物足りないというか、使いにくく感じるところかと思います。
そういう方には別のキーボードのほうが良いでしょう。
んで、このキーボードは 280mAh のバッテリー内蔵タイプのため電池交換は不要。
フル充電は2時間で、連続使用は90時間。
最大で90日間のスタンバイ可能です。
電池の消耗を防ぐための電源ボタンがある他、10分間無操作だった場合には自動的にスリープモードに入ります。
ちなみにスリープからの復帰はどれかキーを押すだけです。
表面はプラスチックで覆われています。
キーボードの裏面も一見するとプラスチックのようにも見えますが、亜鉛メッキ鋼板が使われているため、しっかりとした安定性と耐久性があります。
インジケーター。
電源スイッチは横にスライドさせるタイプです。
OFFのときは赤く、ONのときは緑に見えます。
また、電源のインジケーターランプは ONにすると3秒ほど点灯した後消えます。
ちなみに、テンキー上部に配置されている特殊キーにある電池マークのキーを単体で押すと、バッテリーの状態を確認することができます。
1回の点滅で25%の電池残量を示します。
フル充電だと4回点滅する感じですね。
またバッテリー残量がなくなるとランプが点滅し続けるようになるので、ランプが点滅しだしたら充電しましょう。
電源ついでに充電インジケーターについても説明しておきます。
雷のマークがついているのが充電インジケーターで、充電中は赤、充電が完了すると緑に点灯します。
んで充電方式は USB Type-C です。
良いですね。
その他のインジケーターもついでに紹介してしまいましょう。
- [1] のインジケーターは NumberLock の ON/OFFを知らせるインジケーター
- [A]のインジケーターは CapsLock の ON/OFFを知らせるインジケーター
- 鍵のマークは fn キーロックの ON/OFFを知らせるインジケーター
CapsLockは単体で動作するのではなく Shift キーと一緒に押すタイプです。
ちなみに、NumberLock と CapsLock は OS が起動しないと点灯しません。※故障ではありません。
さらに CapsLock は macOS には対応していません。
ファンクションキーと特殊キー。
ファンクションキーと特殊キーについても紹介ておきましょう。
ファンクションキーは通常の機能の他に、青色で書かれた機能が割り当てられています。
青色の機能は Fn キーと合わせて入力するか、ファンクションキーの並びにある鍵のマーク(さっきのですね)Fn キーロックが点灯している状態で押すと機能します。
機能は
- 明るさダウン
- 明るさアップ
- ウェブブラウザ(macOS ではミッションコントロール)
- アプリの切り替え
- 検索
- デスクトップの表示
メディアプレイヤーなどの操作に使えるのが
- 曲戻し
- 再生/一時停止
- 曲送り
- 消音
- ボリュームダウン
- ボリュームアップ
※動画で Youtube の操作に使ってみましたが、「曲戻し」や「曲送り」はメディアプレイヤーで使えても Youube では操作することができませんでした。
んで、ファンクションキーの並びのいちばん右側にある
- Fn キーロック
ですね。
テンキーの上部にある特殊キーは
- 電卓(Windows のみの対応です)
- スクリーンショットの撮影
- 電池状態の確認
- 画面ロックの実行
です。
キーボードレイアウトの変更。
最後にキーボードレイアウトの切り替えについても説明しておきます。
- Fn キー+ Q キーで macOS モード
- Fn キー+ W キーで Windows モード
に切り替わります。
初期設定では Windows モードになっていますが、特殊キーなどがうまく動作しない場合にはレイアウトの切り替えをしてみると良いです。
キーには Windows での機能と macOS での機能が刻印されていますが、カタカナ・ひらがな・ローマ字キーだけは macOS では機能しませんので注意してください。
実際に使ってみた。
コダシマは特に Apple Keyboard 2007 Aluminium JIS (MB110J/A, A1243) のキーの打鍵感がとにかく好きで、それに似た感触のものを選んで使っています。
つまりは、ノートPCに搭載されるようなキーストロークが浅いもので、あまりクリック感が強くないも。
まったくクリック感がないのも嫌ですが程々のクリック感のが好みです。
カタカタ打つより、パタパタ押す感じが好きです。
このキーボードの感触は問題ありません。
Apple Keyboard のそれとよく似ており、入力の際の抜けなどもなく快適です。
大きさ的にも特に持ち歩くことは前提としていないので、テンキー付きのフルサイズで問題ありません。
というか、数値入力はテンキーを使うタイプなので、むしろテンキーは欲しい方です。
コンパクトなキーボードが良い方は別の製品を選びましょう。
今回の iClever GKJ35S は、まず見た目からして Apple Kyeboard に似ています。
特にこのシルバーのものは余計に似ていますね。
レビュー依頼が来てから実は3ヶ月位経ってしまったのですが、コダシマの場合その間、故障などの不具合はありませんでした。
バッテリーも気が向いたときに充電したくらいで十分。
1日およそ8時間位連続使用して、週1くらいに寝る前とかのタイミングで充電してましたが、バッテリー切れに遭遇しませんでした。
ホントであれば限界まで使って、バッテリー切れの様子もチェックすべきでしょうが、すっかり普通に使ってしまってましたね。
バッテリー容量 280mAh と聞くと、スマホやタブレットなどのバッテリー容量に見慣れたコダシマからするとなんだかとても少ない気がしますが、そもそもキーボードの消費電力はとても少ないため、これくらいのバッテリーでも十分なわけです。
ほぼバッテリー切れの心配は無いと思います。
ただ、気になる点もあったので、それもお話しておきます。
10分間の自動スリープが、コダシマには邪魔でした。
メインの使用用途が、調べ物をしながらのブログの執筆というか動画の台本を書くわけですが、文章を整理するために考えていたりするとあっという間に10分経ってしまうことが多いです。
んで、入力し始めようとすると自動スリープがかかっているため、最初の入力がウェイクアップに使われてしまいます。
その結果、10分後の入力は妙な入力からのスタートが多いです。
ワンテンポ、いや場合によってはそれ以上のロスがあるかと思います。
iClever の提供する Bluetooth モデルは自動スリープまで30分あるので、流石に30分間の未入力の場合には意識して操作しますが、10分間だとちょっと微妙なところです。
どのみちフルサイズキーボードということなので、バッテリー容量をもう少し増やし、自動スリープの時間を伸ばしてもらいたい気がします。
Linuxで使ってみた。
んで PC-FREEDOM といえば Linux です。
やっぱりこのキーボードも Linux で使ってみました。
というか、実はほぼ Linux でしか使っていません。
結論から言うと、他の Windows 用のキーボードを接続したときと同じです。
動作する機能、動作しない起動など他の Windows 用キーボードと大差ないです。
ここらへんはキーボードの機能というより OS 側、つまりはディストリビューションの方で
どう処理するかの方が影響するため、逆に言えば調整によってすべての機能を使うことができます。
ただし、初期設定の段階では動作しないキーもあります。
例えばブラウザ表示させるキーは動作しませんでした。
また電卓キーもチェックしたディストリビューションは少ないですが、その中では動作しませんでした。
というかもともと Window のみの対応とされていたのでコレはしょうがないかもしれません。
コチラも使いたい場合には調整が必要でしょう。
んで、CapsLock は ON/OFF できたのですが、NumberLock は一度 ON にすると OFF にできませんでした。
まぁ、OFF にする意味もそれほど無いのですが、テンキーを使って Home や End とかを使うときどうしたら良いものでしょうかね?
それと、macOS と同様に ひらがな・カタカナ・ローマ字キーは動作しません。
っとまぁ、だいたいこんなもんでしょうか?
iClever GKJ35S のまとめ。
今回は iClever ウルトラスリムフルサイズ2.4Gキーボード GKJ35S を紹介しました。
配線がじゃまにならないワイヤレスは快適ですね。
でも、ワイヤレスキーボードを OS の起動前から使いたいのであれば、Bluetooth ではなくレシーバータイプのものを選ばなければいけません。
配線がないのに有線タイプのような使い勝手は、レシーバータイプのワイヤレスキーボードならではです。
そういった面を見ると、いちばん手軽なキーボードは「レシーバータイプ」のワイヤレスキーボードだと言えるでしょう。
また今回紹介したこの iClever GKJ35S は、2007 年位の Apple キーボードに見た目も使い勝手もよく似ていて満足度は高いです。
ただ、ノートPCとかのストロークの浅いキーボードが苦手な方には向きませんよ。
気になるお値段ですが、価格3,999円。
ですが、Amazon では 10%OFF クーポンやタイムセールでよく見かけるので、タイミングが合えばもっと安く手に入れられます。
キーボードはデザインなどの見た目も大切ですが、それ以上に機能や使い心地で好みが分かれるものです。
普段から使うものなので、慣れないものを使って不満を抱くのは健全ではいでしょう。
新しくキーボードを買い換える際、快適な使用感を得るためこの記事が参考になれば幸いです。
以下に Amazon リンクを張っておきますので、キーボードの買い替えを検討されている方、興味を持った方は是非チェックしてみてください。