以前、縁あって GEEKOM IT11 をレビューしましたが、今回はパワフルな Intel 第 13 世代プロセッサーを搭載したハイパフォーマンス Mini PC GEEKOM IT 13 を紹介いたします。
⬆有効期限：12月5日～12月27日⬆
GEEKOM とは？
まず、 GEEKOM について知っておきましょう。
2003 年 9 月、台湾で Kom de Olde 氏によって GEEKOM が設立されました。彼のビジョンは「誰もが情熱を追求すべき会社」を作ることで、そのために志を同じくするプロフェッショナルたちを集めました。現在、GEEKOM はインテルやキングストンなどの有名グローバルブランドとのパートナーシップを結んでいます。
ちなみにブランド名「GEEKOM」は、二つの要素から成り立っています。”GEEK” は技術への情熱と探究心を意味し、”KOM” は創業者である Kom de Olde 氏の名前から取られています。
…コンピュータオタクのコムさんって感じですかね？コダシマにはすごく、すごく刺さる名前です。好きです。
GEEKOM IT13 の特徴
GEEKOM IT13 は3種類の異なるプロセッサのモデルが用意されています。まずは、そのプロセッサのについて確認してみましょう。
パワフルなプロセッサー
Mini IT13 では、第13世代Intel® Core™ i9-13900H / i7-13700H / i5-13500Hプロセッサーのいずれかのプロセッサーから選ぶことができます。どのプロセッサーも画期的なパフォーマンスを提供し、高度なゲーム、ビデオ編集、外出先でのマルチタスク作業などでも生産性を維持することができます。
Intel プロセッサについて
ちなみに Intel プロセッサの型番ですが、最初の二桁が世代、残りの3桁が識別単位。
シリーズナンバーとリンクする場合が多いですが数字が大きい方が性能が高いです。
優れたグラフィックス性能
Mini IT13 は、96 個の実行ユニット (EU) を誇る Intel® Iris® Xe グラフィックスを搭載し、14 コア (または 12 コア) プロセッサと、最大 24MB (または 18MB) の L3 キャッシュを搭載し、デザイナーやクリエイターにとってスムーズな作業をサポートする高いパフォーマンスを提供します。
高速なストレージ
Mini IT13 は PCIe 4.0 SSD ストレージをサポートしています。これまでの、PCIe 3.0 SSD の 2 倍の帯域幅を実現し、データ転送速度とロード時間を大幅に短縮できるため、より高速なパフォーマンスを体験することができます。
最大 2TB のストレージをサポートする M.2 2280 PCIe Gen 4 x4 SSD と、最大 1TB のストレージ拡張が可能な M.2 2242 SATA SSD スロットを搭載しています。さらに、デュアルチャネル DDR4-3200 SODIMM スロットは最大 64GB (32GB×2) の RAM に対応し、2.5 インチ SATA ドライブベイはさらに 2TB のストレージ容量を提供します。大量のデータやアプリケーションも快適に動作します。
高速なネットワーク接続
Mini IT13 はワイヤレスネットワークとしてインテル® Wi-Fi 6E を採用しています。インテル® Wi-Fi 6E は、新しい 6GHz 帯を導入することで、2.4GHz と 5GHz の帯域幅を合わせて 2 倍に拡大しています。このため、8K 映画の視聴、ゲームのプレイ、大容量ファイルのダウンロードをバッファリングなしで行うことができます。
また有線接続は、2.5GbE LAN ポートは、標準ギガビット イーサネット ポートの 2.5 倍である最大 2.5Gbps の超高速速度をサポートし、シームレスなネットワーク速度、データ転送、Mini IT13 での作業、ビデオ編集、ライブ ストリーミングをスムーズに行えます。
マルチディスプレイ対応
Mini IT13 は、2 つの 8K 対応の USB4 ポートと 2 つの 4K 対応の HDMI 2.0 ポートを備えており、最大 4 台のモニターを同時に接続できます。これにより、マルチタスクやゲーム、映像編集などの作業が一層効率的になります。
豊富な接続ポート
Mini IT13 は、多数のポートを備えています。2 つの USB4 ポートは、高速充電やマルチモニターの接続、外付けドライブへの接続が可能です。さらに、USB 3.2 Gen 2 ポート×3、USB 2.0 ポート×1、SD カードリーダー×1、3.5mmオーディオジャック×1、HDMI 2.0 ポート×2 といった豊富な接続ポートをサポートしています。キーボードやマウス、プロジェクター、スピーカー、ハイビジョンテレビなどのたくさんの周辺機器を接続することができます。
効果的な冷却機能
Mini IT13 は、強力な内蔵ファンを持っており、これによってシステムを冷やし安定させることができます。さらに、使用時の騒音は 45 dB 以下となっており、静かに効率的に冷却することが可能です。
コンパクトで洗練されたデザイン
Mini IT13 は、サイズが 117×112×49.2mm で、重さは約 652g。高品質のメタルフレームと頑丈なケースを持っており、どんな家庭やオフィスの空間にもしっかりと馴染みます。さらに、同梱されている VESA マウントを利用すれば、モニターの裏側に手軽に取り付けることができ、スペースを有効に使い、すっきりとした環境を実現できます。
GEEKOM IT13 のパフォーマンス
実際にパフォーマンスのチェックの前に、PassMark で予習。今回の GEEKOM IT13 に搭載されている、Core i9 i7 i5 の CPU ベンチマークをチェックしました。
- https://www.cpubenchmark.net/cpu.php?cpu=Intel+Core+i9-13900H&id=5210
- https://www.cpubenchmark.net/cpu.php?cpu=Intel+Core+i7-13700H&id=5226
- https://www.cpubenchmark.net/cpu.php?id=5151&cpu=Intel+Core+i5-13500H
これと、以前レビューした GEEKOM IT11 に搭載されていた Core i7-11390H のスコアで比較。2世代前のプロセッサとは言え、だいぶ差が見られますね。それに加えて、先日、紹介した A5 に搭載されている Ryzen 7 5800H と、さらに、コダシマがメインで使っている PC に搭載しているデスクトップ向けの Ryzen 5 5600G も比べてみましょう。
こうしてみてみると、いかに i9 が高性能なのかがわかります。ちなみに、安価なミニ PC に搭載されている評価の高い N100 のスコアもチェックしてみましたが、まぁ、比べる相手が違いますよね。
何れにせよ、PassMark で提供している PerformanceTest でチェックし、それらのスコアを比較してみました。
PerformanceTest v10
ココからは Core i9 を代表として比較していきます。
まず、先日紹介した GEEKOM A5 の Ryzen 7 5800H と比較。なかなか良い勝負な感じですね。興味があったので、手元にあったモバイル向けの Ryzen 7000 シリーズ、 7735HS とスコアを比較してみました。本来であれば Ryzen 9 で比較したいところでしたが、Ryzen 7 でも 7000 シリーズなので競合といえますねぇ。ちなみにメイン PC の Ryzen 5 5600G もチェックしてみました。デスクトップ向けですが、 CPU 性能はもう追い越されてますね。
Cinebench R23
今度は Cinebench でプロセッサのパフォーマンスをチェックしました。A5 の Ryzen 7 5800H と、Ryzen 7 7735HS 搭載機、おまけの Ryzen 5 5600G との比較。
Core i9-13900H の性能はスゴいっすね！
Geekbench 6
次に Geekbench で比較してみました。CPU の比較は、毎度 Cinebench と似ているので、すぐにグラフィックス性能の比較にいきます。
で、グラフィックス性能については内蔵グラフィックスとグラフィックスカードで比較になります。グラフィックスカードもお値段の差が顕著に出ますね。
うん、当たり前ですが、やっぱり専用のグラフィックスカードのほうが強いですね。
ドラゴンクエストベンチマーク
PC ゲームの中でも軽めのゲームなので、最初から「グラフィックス設定：最高品質、解像度：1920×1080、表示方法：ウィンドウ」でチェック。
おっと、キラーマシーンでした。でもまぁ、文句ないスコアですね。
Final Fantasy XV ベンチマーク
今度は重ための Final Fantasy でのチェックです。
まずは初期設定の「標準品質、1920×1080、ウィンドウ」でチェックしましたが、やっぱりミニ PC だと厳しいですね。
「スコア：2402、評価：重い」でした。
そこで、最も軽量になる設定「軽量品質、1280×720、フルスクリーン」でチェックしました。
この設定だと「スコア：4609、評価：やや快適」でした。
コダシマは決して悪くないと思いますが、これだけだと物足りなくなる方もおられるでしょうね。
先程もちょっと触れましたが、IT13 は USB4 のポートが有るため eGPU に対応しているっぽいです。なので、グラフィックス性能に限界を感じた場合には拡張することができるかと思います。
何れにせよ、14コア20スレッドって何？ターボ・ブースト時5.4GHzって何ってなりましたよね。
恐ろしい時代になりましたね。
GEEKOM IT13 でゲームしてみた
今回もまた、ストリートファイター V と Apex Legends をちょっとだけプレイしてみました。
FPS を表示させてプレイしてみましたが、ストリートファイターでは安定して 60Hz で表示されていました。
Apex Legends は、コダシマの都合で、訓練程度しかプレイしなかったので、このマシンの本領を発揮させることができなかったです。
でもまぁ、ベンチマークとかを見る限り、ゲーミング PC と呼んでも差し支えないようなパフォーマンスを発揮する一台だと思われます。
ってか、入門用のゲーミングノートはこんな感じのスペックじゃないですかね？
GEEKOM IT13 のまとめ
GEEKOM Mini IT13 は、高性能なプロセッサー、優れたグラフィックス、高速なストレージとネットワーク接続、そして豊富な接続ポートを持つことから、プロフェッショナルな作業やエンターテインメントに最適なミニ PC です。コンパクトで洗練されたデザインも魅力的で、家庭やオフィスのどんな環境にもフィットします。高いパフォーマンスと多機能性を求めるユーザーには、Mini IT13 は最適な選択と言えるでしょう。
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