CentOS 8.2.2004: 有償レベルの高品質Linuxがリリースされたので試してみた。

2020年6月22日

Red Hat Enterprise Linux のソースコードからの Linux ディストリビューションビルドである CentOS の更新ビルド 8.2.2004 が2020年6月16日にリリースされたので試してみることにしました。

CentOS とはどんな OS ?

https://www.centos.org/

CentOS は、Red Hat Enterprise Linux (以降 RHEL ) と機能的に互換性があることを目指したフリーの Linux ディストリビューション。

RHEL をベースに商標やライセンスの関わるものを除き、フリーなものに置き換えて CentOS コミュニティーで作り直したもの。

企業のサーバー構築に加えて、デスクトップ環境の構築にも使用することを想定されているため、高機能な GUI 環境も標準で提供されている。

本格的なデスクトップ OS として使用することもできる。

ライセンス費用が無償なのにも関わらず、サポート期間がおよそ10年と期間が非常に長く、安定性にも優れている。

今回のリリースは Red Hat Enterprise Linux 8.2 のソースコードから派生しています。

▼より詳しい情報は▼
https://wiki.centos.org/action/show/Manuals/ReleaseNotes/CentOS8.2004?action=show&redirect=Manuals%2FReleaseNotes%2FCentOSLinux8

CentOS の概要

  • ベース: Fedora, Red Hat Enterprise Linux
  • アーキテクチャ: x86_64
  • デスクトップ環境: GNOME
  • パッケージ管理: Flatpac, dnf
  • パッケージ形式: rpm
  • カーネル: 4.18

CentOS をインストールするのに必要なスペックは?

  • CPU: 64bit プロセッサ
  • RAM: 1.5GB 以上
  • Storage: 10GB 以上
  • 主なアプリケーション
  • ブラウザ: Firefox
  • マルチメディア: ビデオ

CentOS についてのより詳しい情報は
https://docs.centos.org/en-US/docs/

CentOS について個人的な意見ですが、

CentOS の名前の由来は「Community ENTerprise Operating System = コミュニティベースで開発されたエンタープライズクラスのオペレーティングシステム 」とのこと。

Red Hat Enterprise Linux の 100% 互換性のある再構築であり、Red Hat の再配布要件に完全に準拠している。 

認定やサポートのコストなしにエンタープライズクラスの OS の安定性を必要とする人向けの Linux ディストリビューションなので、企業のサーバー利用などで人気が高いのは納得できる。

Linux はその性質上、無償で高機能なものを手に入れることができる。

その中にあっても RHEL は有償で提供される数少ない OS 。

それ故に RHEL は非常に高品質になっている。

そして RHEL と 100% 互換性のある CentOS ももちろん高品質になる。

VPS (仮想専用サーバー) で CentOS を見かけるのは、そんな理由からだろう。

CentOS と Debian との比較

先にも述べたとおり、CentOS は有償 Linux の生き残り RHEL の完全互換ディストリビューションなので、その品質は折り紙付き。

どちらも優秀な Linux ディストリビューションに変わりは無いだろうが、プロプライエタリを除いたとはいえ企業向け品質の CentOSと、圧倒的なプロジェクトの大きさで磨き上げられた Linux の祖とも言える Debian とは背景が異なるため、対象的な立ち位置だと感じている。

ただし、カノニカルという企業から支援を受けて開発されている Debian ベースの Ubuntu は、少し CentOS と立ち位置が似ているような気がしないでもない。

(Ubuntu は Red Hat 系で言うところの CentOS よりは Fedora のような存在かな?)

パッケージ管理

CentOS と Debian の大きな違いはパッケージ管理。

CentOS は RHEL をベースとしているため dnf (以前は yum ) によって rpm 形式のパッケージを管理している。

対する Debian は dpkg (apt) によって deb 形式のパッケージを管理している。

が、基本的なパッケージ操作のコマンドはとても良く似ている。

よく使うコマンドの比較

操作RedHatDebian
基本コマンドyum / rpmdnfapt-get / apt-cache / dpkgapt
インストールyum install 〜dnf install 〜apt-get install 〜apt install 〜
アンインストールyum remove 〜dnf remove 〜apt-get remove 〜apt remove 〜
アップデートチェックapt-get updateapt update
アップデートyum updatednf updateapt-get upgradeapt upgrade
パッケージの検索yum search 〜dnf search 〜apt-cache search 〜apt search 〜
インストール済みパッケージの表示yum list installeddnf list installeddpkg -lapt list installed
利用可能パッケージの表示yum list availablednf list availableapt-cache dumpavailapt list –upgradable
パッケージの情報表示yum info 〜dnf info 〜apt-cache show 〜apt show 〜
インストール済みパッケージに含まれるファイルの表示rpm -ql 〜rpm -ql 〜dpkg -L 〜dpkg -L 〜

微妙に違いはあるものの、いずれかのコマンドを覚えると概ね流用できると思われる。

コチラも参考にどうぞhttps://wiki.archlinux.jp/index.php/Pacman_%E6%AF%94%E8%BC%83%E8%A1%A8

Linux の資格の一つである LinuC の教材でも CentOS と Debian をベースとして作られているものがほとんど。

一見すると違う道を歩んでいる両者だけれども、その関係は切っても切れない関係にあるものだと思われる。

そしてその関係は、良い意味でこれからも続くのではないだろうか。

CentOS の惜しい点と良い点

惜しい点

  • 個人的に Red Hat 系のインストーラーはどうも馴染めない…。
  • インストール前に試用できるライブ環境が無い。お試しは無理。
  • デフォルトのデスクトップである GNOME は好みが分かれる。

良い点

  • システムは少し古めだが、企業向けのクオリティ。安定性抜群。
  • サポート期間が RHEL に準じておよそ10年とやたら長い。
  • 日本語環境もバッチリ!

CentOS のおすすめ度(5段階評価)

初心者向け度… ★★★☆☆

Linux 初心者でも迷わず使えるかどうか。★が多いほどデスクトップ指向。

デフォルトのデスクトップである GNOME の特徴的な操作感は、Windows しか知らないユーザーには違和感あるかも。

日本語の環境… ★★★☆☆

日本語表示および日本語入力ができるかどうか。★が多いほど設定も簡単。

Red Hat 系で使われる日本語入力メソッドは libkkc 。それまでの Anthy よりも高速でかな漢字入力ができる。使い勝手自体はそれほど悪いとは思わないけれども、まぁ好みかな。

システム要件… ★★★☆☆

古いマシンでも快適に使うことができるかどうか。★が多いほど古いマシンでも使える。

CentOS 8 からは 64bit のみのサポートとなった。デスクトップが GNOME ということで、スペックは少し高め。デスクトップがなければ、けっこう古めの 64bit プロセッサでもサクサク。

総おすすめ度… ★★★★☆

全体的なおすすめ度。★が多いほどアナタに使ってみて欲しい Linux。

サーバーやネットワークのエンジニアを目指すならば一度は触れておきたいディストリビューション。デスクトップ OS としても安定性と完成度は高い。ちょっとシステムは古めだけどね。

CentOS に興味を持ったアナタは、下の URL を今すぐクリック!

▼ダウンロードする▼
https://www.centos.org/download/