CloudReadyでGIMPを動かす?Chromium OS にフリーソフトをインストールしてみた。

CloudReadyでGIMPを動かす?Chromium OS にフリーソフトをインストールしてみた。Chrome OS
CloudReadyでGIMPを動かす?Chromium OS にフリーソフトをインストールしてみた。
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Chromebook にも GIMP とか Inkscape のようなソフトウェアがインストールできるってご存知でした?

今回は Chrome OS のマシンに、ブラウザ依存のアプリではなく GIMP などの一般的なソフトウェアをインストールしてみます。


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Chromebook

https://www.google.co.jp/intl/ja_jp/chromebook/

新型コロナウィルス感染症の世界的な流行により、仕事の仕方や生活スタイルが随分変わりました。

在宅勤務でリモートワークするという方も増え、そのため低コストで導入できる Chromebook が一段と注目されるようになりました。

また、今年は Chromebook 発売の10周年記念と言うこともあって、Google も力を入れていることと思います。

ご存じの方も増えたと思いますが、Chromebook は Web ブラウザの Google Chrome をベースとした Chrome OS というオペレーティング・システムのマシンです。

Web ブラウザで利用できるサービスを中心に使う方であれば、Chromebook はとてもお手頃だと思いますが、一方で一般的なソフトウェアが使えないという面も持ち合わせています。

そこら辺は使い方次第だとは思いますが、とても軽量な OS なため、マシンスペックがそれほど高いものでなくても快適に使うことができます。

Chromebook がお手頃なのはそんな理由もありますが、ただでさえ低コストで導入できる Chrome OS より、さらに低コストで導入できるのが Chrome OS のオープンソース版である Chromium OS です。

64bit プロセッサ搭載マシンであれば、使いみちに困った古いマシンでも Chromium OS を使って現役復帰させることもできます。

そしてその Chromium OS の中で、最も知名度と人気の高いのが Neverware が開発する CloudReady です。

今回は純粋な Chrome OS ではなく、Chromium OS というかこの CloudReady を使ってみます。

CloudReady

https://www.neverware.com/#intro

というのも Neverware が、2020年12月に Google に買収されグループの一部となりました。

Neverware Knowledge

CloudReady が、今後どのように開発されていくか不透明な部分は多いですが、2021年3月時点ではまだ以前と変わらない様子で使うことができます。

CloudReady は、有料版の企業向けエディション (Enterprise) と教育機関向けエディション (Education) の他、無料版の個人向けホームエディション (Home) が用意されています。

Compare Pricing & Features — Neverware

現時点では、今まで通り無料版の Home Edition を使うことができます。

Chrome OS と Chromium OS の最も大きな違いは、Android アプリが使えるかどうか。(細かく言えば他にもありますが…)

Google 傘下になる前の CloudReady では、Android アプリが実行できるシステムの実装予定は無いとのことでした。

Neverware Knowledge

しかし、公式に Google の一部として開発が進められるようになった現在、将来的に Chrome OS のように Android アプリを動作させることができるのではないかと、期待に胸が膨らみます。

いずれにせよ、そんな Chrome OS や CloudReady (Chromium OS) ですが、実は一部ではありますがブラウザ依存のアプリではない一般的なアプリケーションを動かすことが出来ます。

そうです、Windows や macOS 、ほかの Linux 同様に、アプリケーションをダウンロードして使うことができるということです。

特に CloudReady などの Chormoium OS 派生の場合は、Android アプリも使えないので、できることを増やすための方法にもなります。 

ただし、結論から言うと「無理してまで Chrome OS で使うことないかな…」という感想です。

使用したマシンが

 Fujitsu LIFEBOOK A573/H (FMVA06004)
 CPU: Intel Celeron 1000M (1.80GHz)
 RAM: DDR3-1600 (PC3-12800) 4GB
 DISK: SSD 120GB

と貧弱だったせいも否めませんが、結果はあまり良くありませんでした。

なので今回は「出来なくはないけれども」というスタンスで見ていただければと思います。

ちなみに今回の動画はソフトウェアのインストールをメインで紹介するので、

ダウンロードとインストールについては割愛します。

もしも需要があるようであれば動画を作ってみようかと思います。

コチラも参考にどうぞ。

Linux (ベータ版)。

どういった感じでソフトウェアをインストールするかというと、Chrome OS に実装されている Linux (ベータ版) を使って動作させるというものです。

これはざっくり言うと Crostini (クロスティーニ) という Linux 互換レイヤーで、仮想的に Linux を動作させるという仕組みです。

名前にある通りまだ、ベータ版です。

細かく触れませんが、まだまだ細かな問題があるため実用的でない面が多いです。

この機能を使うためには VT-X (Virtualization Technology) が有効になっていなければいけません。

で、この VT-X ですが、最近では有効化されているマシンも多いです。

そうでない場合もありますが、 VT-X が有効化されていないマシンは BIOS の設定を変更しなければいけません。

大体は「 System Configuration 」の項目に「 Virtualization Technology 」が含まれていると思います。

「 Enabled 」になっていれば有効化されています。

ちなみに CloudReady でのサポートは打ち切られてしまいましたが、 Virtualbox も同様に VT-X の有効化が必要でした。

もしかしたら Linux (ベータ版) の (ベータ版) が外れる前兆でしょうかね?

Linux を実装するから、そっちを使いなさいって感じの発表がありましたね。

Neverware Knowledge

いやいや、そもそも Chrome アプリが廃止される方向で動いているからかな…

Moving Forward from Chrome Apps
Note: The timeline has been updated, please see our August 2020 post for more details. The web platform has made substantial progre...

よくわかりませんが。

とにかく、 CloudReady でも同様の機能があるため同じことが出来ます。

BIOS の準備が出来たら OS 側で準備をしましょう。

Linux (ベータ版) のインストール。

OS 側の準備は Linux (ベータ版) をインストールすることです。

設定画面にある「 Linux (ベータ版)」の項目を選択すると「ご使用の Chrome デバイスで Linux のツール、エディタ、IDE を実行します」とあるので、「オンにする」ボタンをクリックます。

すると「 Chrome デバイスに Linux (ベータ版)  をセットアップ」のウィンドウが表示されます。

「インストール」ボタンをクリックしてセットアップを進めます。

プロンプトに表示されるユーザー名を設定することができます。

ここは任意で設定してください。

それと、仮想環境を構築するため、ディスクの使用サイズも設定できます。

デフォルトでは 7.5GB になっていますが、カスタムを選択してお好みのサイズを指定することもできます。

今回はデフォルトの設定で行きます。

ないよに問題がなければ「インストール」ボタンをクリックしてインストールを進めます。

インストールには3~5分程度かかり、準備が整うとターミナルが表示されます。

プロンプトは「Google のユーザー名(セットアップ時に指定できます)」@penguin と表示されます。

ぺんぐぃん。

ちなみにアプリ選択画面には「 Linux アプリ」として「ターミナル」が表示されます。

※画像は日本語環境設定後です。

仮想環境の Linux にソフトウェアをインストールするというイメージなので、

作業は基本的にコマンド入力です。

Chrome OS のベースって Gentoo Linux だった記憶があるので、パッケージ管理について不安でした。(Portageとか)

勝手に APT じゃないと思い込んでいました。

ですが調べてみると Crostini (クロスティーニ) の正体(?)は、機能の制限がある Debian 10 Buster Stable でした。

APT ならちょっとはわかります。

正規表現は参考書がないとイマイチわかりませんが、それでも試しに GIMP を検索してみました。

$ apt search '^gimp$'

すると見事にヒットします。

正規表現についてのおすすめ書籍⇒詳説 正規表現 第2版

実は動画撮影の前にテストしてみたのですが、初期段階では日本語化されていません。

また、あとから日本語化すると、うまく日本語入力ができなかったりもしたので、はじめに日本語化したほうが無難な気がします。

なので、まずは日本語環境の設定からやっていきたいと思います。

日本語環境の設定。

やることはざっくり

  1. パッケージのインストール
  2. ロケール環境の設定
  3. 日本語入力のための環境変数の設定
  4. 日本語入力環境の自動起動設定

です。

早速始めてみましょう。

日本語環境の設定を始める前にアップデートしておきましょう。

$ sudo apt update && sudo apt upgrade

必要なコマンドは以下の通りです。

$ sudo apt install fcitx-mozc task-japanese
$ sudo dpkg-reconfigure locales
$ sudo localectl set-locale LANG=ja_JP.UTF-8 LANGUAGE="ja_JP:ja"
$ source /etc/default/local
$ sudo vi /etc/systemd/user/cros-garcon.service.d/cros-garcon-override.conf
$ echo '/usr/bin/fcitx-autostart' >> ~/.sommelierrc
$ sudo shutdown now

一つずつ設定していきましょう。

パッケージのインストール。

まず、日本語化に必要なパッケージをインストールしておきます。

$ sudo apt install fcitx-mozc task-japanese

ロケル環境の設定。

次にロケール環境の設定を行います。

$ sudo dpkg-reconfigure locales

キーボードで「j」を叩くと、一気に J から始まる項目へジャンプします。

ja_JP.UTF-8 UTF-8 にチェックを入れます。

ja_JP.EUC EUC-JP はスルーして大丈夫です。

システムのロケールを設定します。

$ sudo localectl set-locale LANG=ja_JP.UTF-8 LANGUAGE="ja_JP:ja"

設定したロケール設定の内容を反映させます。

$ source /etc/default/locale

日本語環境のための環境変数の設定。

日本語入力のための環境変数の設定をします。

$ sudo vi /etc/systemd/user/cros-garcon.service.d/cros-garcon-override.conf

このコマンドではエディタに vi (ヴィーアイ)を使っていますが 、vim や nano, Emacs(イーマックス) などでも良いです。

ちなみに nano や Emacs などはインストールが必要です。

環境変数の設定が書かれているファイルへ、Fcitx と GTK アプリケーションのための環境変数を追記します。

編集するファイル

/etc/systemd/user/cros-garcon.service.d/cros-garcon-override.conf

Fcitxの環境変数の定義

Environment="GTK_IM_MODULE=fcitx"
Environment="QT_IM_MODULE=fcitx"
Environment="XMODIFIERS=@im=fcitx"

GTKアプリケーションの環境変数の定義

Environment="GDK_BACKEND=x11"

こんな感じで設定しました。

日本語入力環境の自動起動設定。

日本語入力環境の自動起動設定をします。

$ echo "/usr/bin/fcitx-autostart" >> ~/.sommelierrc

設定が終わったらターミナルを終了させます。

$ sudo shutdown now

しっかり設定を反映させるため、念の為に CloudReady も再起動しておくと良いかもしれません。

ソフトウェアのインストール。

日本語環境を設定したところで、ソフトウェアをインストールしていきます。

ソフトウェアのインストールももちろんコマンド操作で行います。

今回は GIMP をインストールしてみましょう。

ターミナルを起動させたら、コマンド入力します。

$ sudo apt install gimp

これだけです。

インストールが終わると、アプリ選択画面や Linux アプリの項目に GIMP のアイコンが表示されます。

動作確認してみましょう。

起動の際には、バックグラウンドで仮想環境が起動したりしてからなのでちょっと時間がかかります。

ちゃんと日本語表示され、日本語入力もできました。

※うまく動作するときと、ダメなときがありました。設定の都合なのかな?

 とにかく不安定で、毎回結果が違います。

こんな感じで CloudRedy に定番ソフトがインストールできました。

LibreOffice を使ってみたときにインライン入力ができなかったので、追加で fcitx-configtool の設定をしてみようと思ったのですが、残念ながらうまくいきませんでした。

テストしたときは出来たんですが、GTK アプリケーションのところでエラーが出ました。

よくわからないので、今回は深追いしません。

ちなみに Fcitx でうまくインライン入力ができないとき、入力メソッドの設定にある「アドオン」の「 Fcitx XIM Frontend 」で「 XIM で On The Spot スタイルを使う」にチェックを入れるとうまく動作してくれることがあります。

Flatpak

https://flatpak.org/

Chrome OS にアプリケーションを追加する方法として、もうひとつ Flatpak が挙げられます。

実は Chrome OS も Flatpak に対応しています。

ですが CloudReady では、インストールした際に「バージョン 8x 以降は、Virtualbox と Flatpak のサポートはしない」旨の通知が入るようになっていたため、ぶっちゃけ最近まで Flatpak の Chrome OS の項目をスルーしていました。

Flatpak—the future of application distribution

ですが、改めて設定方法を見てみると、思ってたのと違いました。

Flatpak は Crostini (クロスティーニ)  Linux 互換レイヤーを備えた Chrome OS にインストールできるということです。

getstarted/crostini-enabled-devices - Crostini
r/Crostini: A forum for discussion and discovery for using VMs, Containers, and related tools on Chrome OS & Chromium. This community was created by …

すべての Chrome OS 機が実行できるわけではなさそうな表現ですが、つまりは Linux (ベータ版) がインストールできていれば実行できるっぽいですね。

とりあえず今度は CloudReady に Flatpak と、Flathub にあるソフトウェアをインストールしていきたいと思います。

先ほどとの違いを確認するため、GIMP は完全削除しておきます。

$ sudo apt remove --purge {パッケージ名} #パッケージを完全削除。
$ sudo apt autoremove

で再起動してリフレッシュしておきましょう。

Flatpak のセットアップ。

https://flatpak.org/setup/Chrome%20OS/

まず Web サイトを参考に Flatpak のセットアップをしてみましょう。

①Enable Linux support (Linux サポートを有効にする)

これは先ほど設定しましたね。

ので、次。

②Start a Linux terminal (Linux ターミナルを起動)

アプリ選択画面から「 ターミナル」を起動させます。

③Install Flatpak (Flatpak をインストール)

ターミナルでコマンドを実行し、Flatpak をインストールします。

$ sudo apt install flatpak

④Add the Flathub repository(Flathub リポジトリを追加する)

Flatpak アプリケーションをインストールしやすくするため Flathub のリポジトリを追加しておきます。

$ flatpak --user remote-add --if-not-exists flathub https://flathub.org/repo/flathub.flatpakrepo

⑤Restart(再起動)

セットアップが終わったら、一度再起動してから実際にアプリケーションをインストールしてみましょう。

Flathub

Flathub では Fllatpak で提供されるさまざまなアプリケーションを閲覧することが出来ます。

コマンドラインでのインストール方法も記載されているので、めぼしいアプリケーションを見つけたらコマンドを叩いてみましょう。

というか、コピペします。

先ほどとの比較をしてみたいので GIMP をインストールしてみます。

Command line instructions の項目にあるコマンドラインをコピペして実行します。

$ flatpak install flathub org.gimp.GIMP

動作確認。

先ほどと同様に「Linux アプリケーション」にアイコンが表示されます。

実行には若干時間がかかりますが、ちゃんと起動します。

なんだかフォントの様子がおかしいですね…。

日本語入力もできません。

テストしたときは上手く行ったんですが…。

Inkscape でも試してみたのですが同じ感じでした。

リポジトリにあるソフトウェアなら、Flatpak 版でないほうが現時点ではちゃんと動作してくれるかもしれませんね。

まとめ。

今回 CloudReady に Linux アプリケーションをインストールしてみました。

ぶっちゃけ実用的ではない気がしました。

毎回結果が安定しません。

再現できたりできなかったり…。

もうちょっと高いスペックのマシンのほうが良かったかな?などとも思ったので、またリベンジはしてみたいと思っています。

ですが、現状では Chromebook しかないけれどもブラウザ依存のアプリではなく、どうにかして GIMP などのアプリケーションが使いたい、という稀なケースでのみ有効ではないかと思います。

なので、無理して Chrome OS にインストールする必要はないと思います。

別のマシン使ったほうが、ずっと良い気がしてなりません。

と言いながらも、できることが増えるのは面白いですね。

安定版のリリースが楽しみです。

それとオマケですが、パッケージ管理が APT だったり、Flatpak 以外のパッケージもインストールできることに気がつくきっかけが、実は Flatpak のセットアップページでした。

まず Flatpak のセットアップをしてアプリケーションをインストールしてみた後、

「あれ?もしかして普通にパッケージあるんじゃね?」

と思って検索してみたらば、まんまとヒットしたという感じ。

動作自体は、動けばネイティブで動作させているようなキビキビとした操作感でした。

現時点ではベータ版のため残念な感想が強いですが、今後の開発状況によってはもっと安定性が高く使いやすくなるのではないかな?と思います。

コメント

  1. […] 前回は、Android アプリが使えない Chromium OS (CloudReady) に、フリーソフトウェアをインストールしてできることを増やしてみようという内容をアップしました。 […]

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