今回は〇〇な人はLinuxを使わないほうがいいということで、Linux を使わないほうがいい〇〇な人とその理由をお話します。


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  • Linuxを使わないほうがいい○○な人とはどんな人か?
  • そしてその理由。
  • 逆に Linux に向いている人

という内容でお話していきます。

Linux を使わないほうがいい〇〇な人とは?

まず Linux を使わないほうがいい〇〇な人とは

ズバリ「Linux に期待しすぎる人」です。

Linux に期待しすぎる人は Linux を使わないほうがいいです。

その理由をコダシマの視点でお話していきます。

Linux に期待しすぎる人たち。

Windows7 のサポートが終了して1年以上経ちました。

本当は Linux への乗り換えとかの記事と思っていたのですが、Linux を扱ったチャンネルやブログを運営していると

  • 「Linux は使えない」
  • 「Linux はクソ」

のような意見をいただくことがあります。

何故そんな言われ方をするのか、いろいろと考察しているうちに達した結論があります。

それが「Linuxに変な期待を持ちすぎている人がなかなか多い」ことです。

自由な Linux 。

Linux は無料で使えるため、導入のハードルはとても低いと思います。

それ自体はとてもパワフルな導入の理由になると思うのですが、それだけなら Linux を使わないほうがいいです。

無料で使えるというのもメリットですが、Linux の本当のメリットは「自由」であること。

自分が使う環境や使うソフトウェアだけでなく、OS そのものを自由に改変することが許されているのが基本であり本当のメリットです。

Linux は、自分のマシンを自由にフルでコントロールしたい人向けの OS なのです。

Linux は「自由」であって、「万能」ではありません。

ここを理解せず、変な期待を持ちすぎる人が文句を言い出すように思います。

何を勘違いしているかわかりませんが、

  • 「Microsoft Office が使えないからダメだ」とか
  • 「Adobe ソフトが使えないからクソだ」とか

Linux に対するネガティブな意見はそんなのばっかりです。

いやいや、そもそもそれってソフトウェアの話でしょ!

OS の話じゃないじゃん!ってことです。

OS が違えば使えるソフトウェアが違うっていうのは、基本の「き」じゃないんですかね?

でも、まぁ macOS 用のソフトウェアを Windows にインストールできないとかレビューする人もいるくらいですからね。

言いたいことはわからないでもないです。

言ってるソフトウェアが Linux で使えないから、Linux が劣ってるっていいたんじゃないのかな?

あくまでもコダシマのたとえですが、Windows や macOS にしか対応していないソフトウェアが使えないという理由でダメ出ししているのって、入場料を取るテーマパークと、誰でも気兼ねなく使える公園とを比べているみたいです。

商業的なテーマパークと公園を一緒にしちゃダメでしょって思います。

  • 公園にアトラクションがないからダメだとか
  • 公園にフードコートがないからクソだとか

なんかおかしくありません?

コダシマにはそう聞こえてなりません。

そもそも開発の背景が違うものを同列で考えるべきではないと思います。

開発の背景。

Windows にしろ macOS にしろ、商業的な背景をもつ OS では開発環境が根本的に違います。

たくさん売れるように、さまざまな工夫がされていきます。

マーケティングなどの売り方もそうですし、商品自体の品質の管理もそうです。

そこには人・物・金といったたくさんのリソースが注ぎ込まれるわけです。

メーカーはお金儲けするために、投資は惜しみません。

一方の Linux は、高価な OS と同等の機能を、自由に手軽に使えるようにするため開発が始まったもの。

商業的な方向性とは逆方向の生い立ちを持つ OS です。

Linux の開発は、志を同じくする人たちが集まったコミュニティで開発されることがほとんど。

企業の支援を受けているコミュニティもありますが、多くのコミュニティでは使えるリソースに限りがあります。

またライセンスの内容からわかるように、商業的な目的とは真逆のところにある OS です。

https://www.gnu.org/licenses/gpl-3.0.html

オープンで自由なプログラムを望む Linux コミュニティの中では、不透明なブラックボックス的なプログラムを多く含むソフトウェアの利用を望まなくなります。

なんかフェアじゃないって感じなんですよね。

またソフトウェアのメーカーからしても、ソフトウェア自体に収益化のポイントをおいていると、Linux のユーザーシェアと開発に充てるリソース、そこから生まれる利益などを鑑みれば、手を出しにくい環境にあることでしょう。

ただしソフトウェア自体にではなく、その先のサービスに収益化のポイントをおいているのであれば話は別です。

たとえば Spotify なんか良い例だと思います。

ソフトウェアは無料で配布して、サービス自体に段階的に料金を設定していく。

無料でも使えますが、より多くのサービを受けたい場合には料金を支払うというもの。

こういった形の収益化であれば、Linux でもソフトウェアを開発する意味はありますよね。

Microsoft Office にしろ Adobe の各種ソフトウェアにしろ、収益化のポイントがソフトウェアにあるうちは Linux で使えないと思います。

普及しない Linux ?

そういった理由も含めて、得手不得手で言えば Linux はデスクトップ OS としては不得手になるかと思われます。

まぁ強めのメリットがないということですね。

いろいろな業界のデファクト・スタンダード(業界標準)となっているソフトウェアが対応していなければ、そういった用途で使いたい場合には導入するメリットはないでしょう。

というか、Microsoft Office が使いたければ黙って Windows でいいだろうし、 Adobe のソフトウェアが使いたければ黙って macOS を使えばいいでしょう。

Pro Tools なんか DAW (Digital Audio Workstation) も Windows と macOS にしか対応してませんね。

それらを無理に Linux で使おうとする必要はないと思います。

それぞれの得意な分野で得意なことをすればいいだけの話。

でも、それらをどうにか Linux で使おうとする変態さんたちも世の中にはいるわけで、それはあくまでも「おまけ」程度の話でしかないのです。

そんな変態さんたちは、そのソフトウェアが使いたいわけではなく、そのソフトウェアが Linux で使えるようになることのほうが大切。

もちろんそこには動作保証はありません。

Linux に期待しすぎる人は、なぜだかそこばかりを注目しているようにも思えます。

そこに期待するのはお門違い。

やるなら自分でやりなさいって話です。

そう、Linux の基本スタンスは自分でやるってところ。

RTFM」=Read the fucking manual!(マニュアルを読め!)

Read the fine manual.(素晴らしいマニュアルがあるのでそれを読んでください。)

が前提です。

基本的には自分で調べたりしなければいけません。

自由を手にした者の責務です。

それぞれのフォーラムでも人口が増えて、親切な人が丁寧に質問に答えてくれることも多くなってきましたが、ある程度は自分でなんとかしなければいけません。

学習意欲が乏しい人には厳しい言葉が返ってきます。

Windows や macOS のように、困ったことがあったらメーカーに連絡ってわけに行かないです。

まぁ、メーカーに連絡したところで受けられるサポートに限りはあるはずですが、それでも、これっぽっちも自分で調べず何でもかんでも人にきいてしまう人にとってはデメリットでしかありません。

また、フリーソフトウェアでは定番とされる各種ソフトウェアも〇〇の劣化版と言われ、代替品とされるもの評価は決して高くありません。

また、それらソフトウェアも当然同じソフトウェアではないため、使い方もイチから習得しなければいけません。

面倒なだけならまだマシですが、そもそも使い方が難しいものもあります。

そうなると使いづらいと言われても仕方はありません。

なので、文句をいうなら黙って Windows なり macOS なりを使えばいいのです。

重たいとか言うなら、黙って新しいのを買えばいいです。

新しいマシンや、高機能なマシンが、高いとかいうのは、メーカーに言ってください。

お金がないと言うなら貯めましょう。

個人個人の都合に全て合わせてくれるほど、世の中は優しいわけじゃありません。

SteamOSの対応。

おまけに言えば、ゲームプラットフォームの Steam でも、SteamOS は Linux ベースなのにも関わらず、Windows プラットフォームにしか対応していないゲームががあるってのもおかしな話に聞こえます。

それでも Linux 対応のゲームはかなり増えました。

特にオフラインで動作するゲームであればほとんどが動いてくれるようになりました。

ですが、チート対策がされているゲームは未だ Linux で動かないものが多いです。

それどころかメーカー側で Wine 経由でプレイしたユーザーのアカウント自体を凍結するという事象も度々起こっています。

Wine の機能がチートと判断されているのではないかという分析がされていますが、

それらは元々が Windows 向けに開発されたゲームなので、 OS が違うため仕方ありません。

そんな Linux だから、デスクトップ OS としては普及しにくいのだと思います。

Linux の存在意義。

デスクトップ OS としては頼りなさげですが、スマホやタブレットなどのモバイル OS として知られている Android のカーネル、つまり OS の核になる部分は Linux カーネルが使われています。

ご存知の方もると思いますが、Android も Linux のひとつなのです。

Android ベースの OS は、生活のあちこちで見かけることができます。

スーパーやコンビニエンスストアで見られるレジや、飲食店で使われる注文用のタブレットなど、タッチパネルのある機器の多くが Android ベースの OS で動いています。

そうなるとそのシェアは計り知れませんね。

また毎日のように当たり前に使っているインターネットは、Linux なしじゃ語れません。

インターネットの様々なサービスを提供するサーバーの多くは UNIX 系の OS が使われており、さらにその UNIX 系の中の多くが Linux です。POSIX

https://w3techs.com/
https://w3techs.com/technologies/overview/operating_system
https://w3techs.com/technologies/details/os-unix

そのため、サーバー関連の業種や Webサービスの開発には Linux 環境が欠かせないものとなっています。

その影響か WSL (Windows Subsystem for Linux) というものも登場しました。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows/wsl/install-win10

Linux はサーバー OS の世界ではトップシェアであり、デファクト・スタンダードともいえます。

さらに、こうなってくるともはやおまけにしか聞こえませんが Windows や macOS であっても、フリーソフトウェアばかり使っているようなユーザーであれば、Linux でも問題はありません。

フリーソフトウェア、特にオープンソースであれば Linux との相性は抜群です。

むしろ Windows とかで使っていたときよりも快適かもしれません。

また Linux のデスクトップ環境に付属されている多くのアクセサリも、実は結構高機能だったりするものが多く、個人的には Windows で妙な有料のテキストエディタを使うくらいなら、Linux のアクセサリのテキストエディタのほうがよっぽど良いと思います。

なので、つまりは OS をあくまでも道具のひとつとして使うことができる人であれば Linux ほど美味しい道具はないと思っています。

特に、インフラ系のエンジニアやセキュリティー系のエンジニア、Web サービスを始めとしたさまざまな開発をする人であれば、むしろ Linux を使わなければいけないくらいじゃないですかね。

コダシマ的には、デスクトップ OS としても十分に利用価値があると思います。

というかコダシマは、ほぼほぼデスクトップ OS としてしか使っていません。

Linux が必要とするマシンスペックはそれほど高くないので、古いマシンでも十分なパフォーマンスを得ることができます。

またフリーソフトとはいえ、今では有償のソフトウェアに迫るほど機能が充実したため Linux でできることも増えています。

変に期待しすぎず、道具として手元のマシンをより自由に使いたいと思うのであれば Linux はおすすめです。

まとめ。

ということで今回は、Linux に期待しすぎる人は Linux を使わないほうがいいというお話でした。

Linux は自由であって万能ではありません。

他の OS もそうですが、得手不得手があります。

用途にあった OS とソフトウェアを選ぶというのがいちばん幸せになります。

自分の思い通りにならないからといって、悪口を言うのはやめましょうね。