Voyager 10 Debian Buster: フランス発のDebian系がリリースされたので試してみた。

2019年8月16日

Rodolphe Bachelart は、2019年8月10日に Voyager Live 10 (以降 Voyager 10 )のリリースを発表した。これは、Debian 10 ベースのカスタマイズされた GNOME デスクトップを備えたメジャーアップデートとなる。

Voyager 10 Debian Buster とは?

フランス発のDebian系Voyager 10 Debian Buster がリリース。
https://voyagerlive.org/

Voyager Linux は、もともと Xubuntu をベースに開発が始まった Linux ディストリビューション。開発が始まった当初は、軽量で安定性も高くカスタマイズもしやすいという理由から Xubuntu をベースにしたのだけれども、GNOME の開発が進み柔軟性と拡張性の問題が解決してからは Voyager をはじめ、さまざまな Linux ディストリビューションで採用されるようになった。(このことは Voyager のプロジェクトサイトでも説明されている。)Voyager でも GE エディションとして GNOME Shell を備えたバージョンが提供されている。ちなみに現在提供されている Voyage は以下の通り。

  • Voyager 10 … 今回リリースされたバージョン。
  • Voyager 19.04 GE … Ubuntu 19.04 をベースとして GNOME を備えたバージョン。
  • Voyager 18.10 GE … Ubuntu 18.10 をベースとして GNOME を備えたバージョン。
  • Voyager 18.04 … Xubuntu 18.04 をベースとしたバージョン。
  • Voyager 18.04 GS … Xubuntu 18.04 をベースとしたゲーム関連のアプリを集めたバージョン。
  • Voyager Security … Xubuntu をベースとしたセキュリティ強化版のバージョン。

Debian ベースの Voyager としては、およそ2年ぶりのメジャーアップデートとなる。

Voyager 10 は以下の3つのエディションが用意されている。

64bit Non-free / Free Firmware

ハードウェアの互換性に問題がある人向けのすべてのファームウェアがインストールされた非フリーの 64bit 版。

32bit Non-free / Free Firmware

ハードウェアの互換性に問題がある人向けのすべてのファームウェアがインストールされた非フリーの 32bit 版。

64bit Free Open Source Firmware

無料のオープンソース版。

新しい GNOME 3.30 および Linux カーネル 4.19 を採用しており、セキュリティとパッケージの問題を避けるため、Debian 10 の内部構造はすべてデフォルトで残されている。リポジトリは公式の Debian リポジトリから行われる。

また、Debian の多くの新機能がそのまま引き継がれている。

Voyager 10 の概要

  • ベース: Debian
  • アーキテクチャ: x86_64
  • デスクトップ環境: GNOME
  • パッケージ管理: dpkg

Voyager 10 をインストールするのに必要なスペックは?(推奨)

  • CPU: 2GHz デュアルコアプロセッサ以上
  • RAM: 2GB (64bit: 3GB 以上, 32bit: 2GB 以上)
  • DISK: 25GB 以上

主なアプリケーション

  • ブラウザ: Firefox
  • メール: Thunderbird
  • オフィス: LibreOffice 6.1
  • グラフィック: 
  • ミュージック: 
  • マルチメディア: 

より詳しいリリース情報は
https://voyagerlive.org/voyager-10-debian-buster/

個人的な意見ですが、

Voyager 10 は初心者でも使える?

Debian 系は何でもできるかわりに、細かく自分で設定しなければいけないことが多い傾向がある。仕方ないといえば、仕方ないのだけれどもスキルレベルによっては高いハードルになることもある。

今回の Voyager 10 で言えば日本語入力環境の設定がいちばんのハードルになるだろう。

Voyager 10 のインストールについて

フランス発のDebian系Voyager 10 Debian Buster がリリース。インストールしてみた。
Live で試用しながらインストールもできる。

インストールメディアから直接インストールできる、Live 環境からインストーラー (Calamares) を起動してインストールすることもできる。どちらもグラフィカルユーザーインターフェースでインストールすることもできるので、表示された指示に従ってインストールすれば初心者でも大丈夫。Linux に興味を持っているあなたであれば、インストールで特に難しいことはないと思われる。

フランス発のDebian系Voyager 10 Debian Buster がリリース。インストールしてみた。
Live 環境から Calamares を使ってインストールできる。

でも個人的には Calamares のほうが初心者にはわかりやすと思うので、Live 環境で少し触れてみながらインストールするのがよいだろう。

Voyager 10 の日本語化について

フランス発のDebian系Voyager 10 Debian Buster がリリース。日本語入力環境の設定。
日本語でインストールすると iBus がインストールされるが…。

僕個人としては、日本語入力環境の設定は入力メソッドに Fcitx 、入力エンジン(日本語入力システム)に Mozc の組み合わせが好きなのだけれども、Debian 10 だと Fcitx との相性があまりよくないようで、うまく動作してくれないこともある。iBus のほうが相性が良いようだ。(というか予めインストールされている場合が多い)あとは、入力エンジンに何を選ぶかというところ。

Linux の入力エンジンはオープンソースの Anthy と Mozc の利用者が多い。Anthy は、多くの Linux ディストリビューションで標準として採用されることが多く、また Mozc は Google 日本語入力のオープンソース版なので非常に使いやすい。

他の Debian 系とくらべて

フランス発のDebian系Voyager 10 Debian Buster がリリース。
macOS のようなレイアウトとデザイン。

Linux 開発者も Mac 好きが多いのかレイアウトが macOS よりになっているものが多い。この Voyager もそんな Linux ディストリビューションのひとつ。特に Xubuntu ベースのものは、パネルアプリの Plank も標準で用意され、レイアウトをはじめとして macOS を意識したデザインになっている。GNOME も 3.x になると柔軟性と拡張性の問題が解決し、さらに効率化も図られたため、デザインから使い勝手までカスタマイズされるようになってきた。この Voyager も GNOME を採用し、レイアウトやデザイン、使い勝手が macOS 寄りになっている。

Voyager 10 Debian Buster のおすすめ度(5段階評価)

初心者向け度… ★★★☆☆
基本的な使い勝手は一般的な Debian + GNOME とあまり変わらない。

日本語の環境… ★★★☆☆
日本語でインストールすると入力メソッドとして iBus がインストールされているけれども、日本語入力システムがインストールされていないので、Anthy や Mozc などを追加する必要がある。

システム要件… ★★★☆☆
32bit 版も用意されているけれども、Linux としては高めのスペックが必要になる。

総おすすめ度… ★★★★☆
こまかく作り込まれた印象を受ける Linux なので、個人的に好き。おすすめには必ずリストアップする Linux ディストリビューション。

Voyager 10 Debian Buster に興味を持ったアナタは、下の URL を今すぐクリック!

ダウンロードする
https://voyagerlive.org/voyager-10-debian-buster/#