イタリアで開発されている Gentoo 系ディストリビューションの Sabayon が、最新版となる 19.03 を2019年3月31日に発表した。
Sabayon とは?
Sabayon は Gentoo ベースのディストリビューションであり、すぐに使える哲学に従って、すぐに使用できる多数のアプリケーションと自己設定型のオペレーティングシステムをユーザに提供することを目的としている。
今回の変更点は?
インストーラーが Anaconda から、より簡単な Calamares へ変更となったほか、グラフィック関連のサポートが強化されている。
新築インフラ
- initramfsを生成するためにDracutに切り替える
- フルディスク暗号化のサポート
- AnacondaからCalamaresへのインストーラーの切り替え
- 32ビットUEFIをサポート!(Intel Sticksなど)
- 最新のカーネルは4.20です
- Python 3がデフォルトです
- 「自動」依存関係の追跡の改善や新しいコマンドの追加など、エントロピーの改善
- Radeon VIIを含む拡張VegaサポートなどのAMDGPUの機能拡張
- AMD Freesync対応 – MESA19、xf86-video-amdgpu-19、すぐに使える5.Xカーネル
- Nvidia Freesync対応 – nvidia-settingsツールを使用して、nvidia-drivers-418.43で「Gsync Supported Monitors」を有効にすることができます。
- 従来のドライバの非推奨 – nvidia-304.XXドライバは現在非推奨です。Geforce 8000以外のGTXシリーズより古いカードはnouveauを使用します。
▼より詳しい情報は▼
Website >> https://www.sabayon.org/latest/
Sabayon の概要
- ベース: Gentoo
- アーキテクチャ: armhf, x86_64
- デスクトップ環境: Fluxbox, GNOME, KDE, LXQt, MATE, Xfce
- パッケージ管理: Entropy
主なアプリケーション
- ブラウザ: Firefox
- メール: なし
- オフィス: LibreOffice
- グラフィック: GIMP, Inkscape
- ミュージック:
- マルチメディア: VLC media player
Sabayon をインストールするのに必要なスペックは?(推奨の)
- CPU: 64ビットプロセッサ (AMD K6 および Intel Pentium II 以降)
- RAM: 512 MB (1 GB 以上)
- DISK: 20 GB (30 GB 以上)
- モニタ: DDC 対応モニター >> https://ja.wikipedia.org/wiki/VESA_Display_Data_Channel
▼より詳しい情報は▼
Website >> https://wiki.sabayon.org/index.php?title=En:Main_Page
個人的な意見ですが、
Gentoo は高度にカスタマイズ可能なディストロなので、Chromium OS のようなディストロも開発される。
だけれども逆に言えば、できることが多すぎてよくわからない初心者にとっては難解になってしまう。
またデスクトップ環境もボタンの表現もイマイチ分かりづらく(翻訳のせいだけじゃないと思う)、直感的に使いこなせる代物ではないね。
インストールされているアプリケーションだけを使うのであれば、定番のものが中心なので、確かにすぐに使えるけれども、パッケージマネージャーの Entropy も使い勝手にクセがあるので、アプリケーションの追加もままならない。
Sabayon は Linux 初心者(もちろんパソコン初心者も)には、不向きというかハードルがえらく高い。
もう少し知識やスキルを身につければ良いのだろうけれど、それまではお預けかな。
でも、インストーラーが変わったおかげで、インストールは少し分かりやすくなった。
スキルアップを目指すアナタであれば以下の URL からチェックしてみてほしい。
▼ Sabayon をチェックする▼
Website >> https://www.sabayon.org/