ネプチューンと聞いて、あなたは何を思い浮かべるだろうか?

海王星?ポセイドン?お笑いトリオ?

Linux の中にもネプチューンという名のディストロがあるので紹介したい。

Neptune とは?

Neptune は、Debian の Stable ブランチをベースにしたドイツ生まれのデスクトップ向けディストロ。

Neptune 5.6 がリリースされたので、

元々は過去に存在したマルチメディア OS である BeOS に見た目を似せて開発された ZevenOS の後継ディストロ。

現在の見た目は、BeOS とだいぶ異なるものの、フォーラムの一部は ZevenOS と共有されている部分も見られる。

ちなみに ZevenOSは2014年12月31日にリリースした6.0を最後に開発が終了した。

開発が終了した ZevenOSZevenOS → http://www.zevenos.com/

ZevenOS の開発終了と同時に BeOS のような見た目も姿を消し、現在はデスクトップ環境に KDE Plasma を採用している。

KDE Plasma と聞くと Linux の中では重たい部類に入るが、最近の 64-bit プロセッサ PC であれば問題ない。

今回のリリースでは、主にバグの修正と安定性の向上、デスクトップ環境のアップデート、Wi-Fi ネットワークの安定性とスピードの改善が図られた。

ディストロの開発目的がデスクトップ環境向けということもあり、LibreOfiice をはじめとした定番のアプリケーションが用意されているほか、 iTunes のような音楽管理アプリや写真管理アプリ、ゲームなどたくさん用意されている。

この Neptune を使うのであれば、ストレージの容量は多めの方が良さそうだ。

 

Neptune の概要

  • ベース: Debian (Stable)
  • アーキテクチャ: x86_64 (AMD64)
  • デスクトップ環境: Enlightenment, KDE Plasma
  • パッケージ管理: dpkg

 

Neptune をインストールするのに必要なスペック

  • CPU: x86_64 1 GHz 以上
  • RAM: 1.6 GB 以上
  • ストレージ: 10 GB 以上
  • 解像度: 1024 × 768 (XGA)
  • インターネット環境

 

主なアプリケーション

  • ブラウザ: Chromium
  • メール: Thunderbird
  • グラフィック: GIMP, Inkscape
  • オフィス: LibreOffice
  • マルチメディア: VLC

上記でも述べたとおり、他にもiTunes のような音楽管理アプリや写真管理アプリ、ゲームなど書ききれないくらいたくさん用意されている。

KDE のオーディオプレイヤー Amarok 。
KDE のオーディオプレイヤー Amarok 。

 

個人的な意見ですが、

Neptune はルック・アンド・フィールを重視した、よりマルチメディア指向の強いディストロのように感じる。

デスクトップ環境の KDE Plasma もそうだし、プリインストールされているアプリもそう。

プロジェクトサイトから読み解くと、開発者たちは「マルチメディア OS」というコンセプトを持った BeOS が大好きだったに違いない。

https://pc-freedom.net/today_pc_story/%E4%B8%8D%E9%81%87%EF%BC%88%EF%BC%9F%EF%BC%89%E3%81%AEos%EF%BC%9Abeos/

言葉の端々に BeOS や、それを匂わせるマルチメディア OS のような単語が使われている。

マルチメディア重視となるので Linux としては、若干贅沢めなマシンスペックが必要になると思われる。

インストールに必要なマシンスペックの表記があったものの最小なのか推奨なのかは不明。

  • CPU: x86_64 1 GHz 以上
  • RAM: 1.6 GB 以上
  • ストレージ: 10 GB 以上

しかしながら Neptune のデスクトップ環境やらアプリケーションなどの内容をみると、最小のシステム要件ではなかろうか。

多分 elementary OS 程度のスペックは必要なんじゃないかな?という感じ。

それよりも思ったことは、

 

 

 

日本には情報が少ない!

少なすぎて読めない!(ハ○キルーペの渡○謙ばりに)

 

 

 

日本ではかなりマイナーなディストロな上、Linux 先進国のヨーロッパにある国には到底かなわないな。

情報が少ないために、どういった経緯で ZevenOS → Neptune となったか調べきれなかったが、システム系のアプリケーションの中には、まだ ZevenOS の名前が付いているものもあるので、後継 OS であることに間違いはない。

しかし日本語にはちゃんと対応している。

Neptune 5.6 がリリースされたので、

そこは、さすが Debian ベースといったところだろう。

インストールから日本語が利用できるので、インストーラーの指示に従って設定していけば問題なくインストールができる。

が、サイト上にあったシステム要件では、ストレージは 8 GB からとなっていたが、インストール時に 10 GB 以上必要だと言うことがわかった。

Neptune 5.6 がリリースされたので、

小言のひとつも言いたいが、今時 10 GB 以下のストレージを用意するのも難しくなっているのでスルーしておく。

Neptune 自体の情報は少ないものの、リポジトリも Debian ベースなので、案外困ることも少なさそうな印象を受ける。

ただ不安要素として、日本メーカー PC のデバイスやドライバにどれだけ対応しているかが未知なところ。

Neptune 5.6 がリリースされたので、

Debian のリポジトリを信じて突き進むしかなさそうかな?

少し重たいディストロだけれども Neptune に興味を持った方は、以下の URL からアクセスしてほしい。

Neptune → https://neptuneos.com/en/