LibreOffice(リブレオフィス)は自由にダウンロードし使うことができるOpenOffice.org から派生した、クロスプラットフォームのオフィススイート(複数のソフトウェアがセットになったもの)。
無料で使えるオフィススイートと言ったら真っ先に名前があがり、圧倒的シェアを誇る Microsoft Office (以降 MS Office)とも相互運用できることで知られる。
ここ注目。
わりと誤解されているが、互換性があるわけではない。詳しくはのちほど。
ソフトウェアの構成
LibreOffice は以下のソフトウェアで構成されている。
名称 | 概要 | |
Writer | 文書作成 | |
Calc | 表計算 | |
Impress | プレゼンテーション | |
Draw | 図形描画 | |
Math | 数式エディタ | |
Base | データベース管理システム |
インターフェイス
インターフェイスは現行の MS Office で採用されているリボン形式ではなく、 MS Office 2003 に似ているので、以前からオフィススイートを使っている人からするとの少し古い印象を受ける。
基本的な使い方は MS Office とほぼ一緒なのだが、メニューなどの表現がいささか技術者色が強く、パソコン初心やなどからするとわかりにくい面もある。
データ形式
LibreOfficeでは ODF 形式を標準としているが、MS Office 97-2003形式やMS Office 2007 以降で採用されている OOXML のインポートおよびエキスポートができる。
相互運用性は高いのだが、実際にはデータ形式同士の互換性がないため、データの欠損が発生する場合があり日常的な変換には不向きとされる。
ライセンスの問題やらソースコードの問題やらと、とにかく大人の事情で、互換性ではなく相互運用性ということ。
ちなみに同じデータ形式を使う派生元の OpenOffice.org との間でも、ライセンスやらソースコードやらの問題で別物にっている。
個人的な意見です。
オフィススイートに関しては、MS Office に依存する必要はまったくないと思っている。
Office Online などで利用できるシーンや範囲が大きく広がったのはありがたいのだが、とにかくお金がかかる。
買取であれサブスクリプションであれ、いずれにしろお金がかかる。
貧乏人にはツライ。
本来であれば企業でも経費がかさむはず。
節税対策が必要な企業なら別だけど、基本的にはお金がかからないほうがいい。
データの互換性問題だっていうほど大変ではない。
大変なのは固定概念に凝り固まってしまった旧体制の頭の中。
MS Office にかけるお金があるなら、別なところにかけるべきでなないかな?と常々思っている。
「使い方の教育をしなきゃなくなる」
なんて企業側の反論は聞くに耐え難い。
まともにソフトウェアの使い方を教育している企業なんて、そうお目にかかれるものではない。
大概は個人任せ。
独学だったり、実費でパソコンスクールとかで勉強して覚える。
会社にあるパソコン全部にかけるソフトウェアの費用と、企業が率先して従業員にソフトウェアの使い方を教育する費用と、天秤にかけたらどちらの方がメリットがあるのだろうか?
「会社がお金を出してくれる」と言われると、悔しいが会社に感謝してしまう。
そんな感情もメリットではなかろうか?
そんな考え方なのかどうかわからないが、世界各国の官公庁や学校・病院・公共機関などでも LibreOffice(もしくはOpenOffice.org)を採用しているところが増えてきている。
いいことだ。
限りある資源(お金)は有効に活用すべき。
実際に MS Office に敵わないところもあるのは否めない。
膨大な資金をつぎ込み設計されたUX(ユーザー体験)設計は、なかなか真似できるものではない。
でも食わず嫌いせずに使ってみれば、意外と美味しかったりするもの。
おばあちゃんの作った、心にまで染みる煮物の美味しさにも似ている。
見てくれは若干古めかしい LibreOffice だけど、そのコストパフォーマンスは世の中にあるソフトウェアの中で最強だと感じる。
なぜなら LibreOffice ひとつあれば、手に取るほとんどの書類が作れるのだから。
自由と言う言葉がこれほど似合うフリーソフトウェアは他にない。
詳しくは https://ja.libreoffice.org/
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