ご機嫌いかがですか？コダシマです。
さて皆さま、電力足りてますか？電気代も高くなりましたよねー。コダシマは身の回りに電化製品が溢れているので、電力がないと生きていけません。電気代の高騰は死活問題でございます。
そんな問題を解決する製品が届きました！
それがこの BROWEY PN-C600 ポータブル電源です。このポータブル電源、なんと 30W のソーラーパネル一体型という、意外とありそうで無かったポータブル電源です。614.4Wh のリン酸鉄リチウム電池を内蔵したこのポータブル電源は、ドイツの権威あるデザイン賞 iF design イノベーションアワード 2022 を受賞しているとのことでございます。
今回はこの良さげなポータブル電源をレビューします。
iF デザイン・イノベーションアワードについて
ソーラーパネル一体型というだけでも特徴的なこのポータブル電源は、なんと、ドイツの権威あるデザイン賞 iF design イノベーションアワード 2022 を受賞しているとのことでございます。デザイナーとしても活動しているコダシマは iF デザインアワード受賞というワードに惹きつけられましたので、まずはココから語っていきたいと思います。
「iFデザインアワード」は、ドイツの iF International Forum Design により 1953 年に設立され、「優れたデザインの証」として世界三大デザイン賞の一つに数えられている国際的に権威あるデザイン賞として知られるものです。2022年は、世界 57 の国や地域から集まった約 11,000 件の応募デザインの中からの受賞ということです。
今回紹介する BROWEY PN-C600 は、ユーザーの立場に立った人間工学に基づいた特徴的な「アタッシュケース｣の外観設計が評価されたようです。とは言え、デザインが良かったとしても、問題は実用性です。このポータブル電源はどのような機能があるのでしょうか？
ソーラーパネル一体型ポータブル電源
冒頭でもお話した通り、この BROWEY PN-C600 の特長の一つは、内蔵された 30W の折りたたみ式ソーラーパネルです。このパネルは、太陽光を効率よく電力に変換する MPPT（Maximum Power Point Tracking: 最大電力点追従制御装置）機能を備えています。
この MPPT は、ソーラーパネルの効率を最大化する技術で、太陽光の強さや温度の変化に合わせて、パネルから得られる電力を最適化する機能です。別途コントローラーを設置する必要がなく、スペースを節約でき設置が簡単です。全体のコストも削減されるため、特に移動が多い環境や小型のシステムに最適です。この技術を効果的に採用し、ソーラーパネルを一体化させた製品が BROWEY PN-C600 というわけです。
良さげではありますが、このソーラーパネルにどれくらいの性能があるのか気になったので調べてみました。
付属の説明書には、「最高の交換率は、25,000 luxの光強度の天候で達成できます。最高の変換効率で製品を完全に充電するには、約 50 時間かかります」という一文がありました。この情報を元に、ChatGPT に計算してもらったところ、変換効率は約 16.4％ ということです。
最高の条件であっても 50 時間かかるのですから、条件が悪ければ発電量も少なくなるので、ソーラーパネルだけで充電するにはそれなりの時間を覚悟したほうが良さそうです。
また、日本国内で流通している住宅用のソーラーパネルの変換効率は、約 20% 程度と言われているため、一見すると性能が低いようにも思われるかもしれません。
しかし、住宅用の場合、変換効率の低いソーラーパネルを使うと、発電量が少なくなり長期的なコストもかさむため、初期費用が多少高価になっても、より高い変換効率のパネルを選ぶ傾向が強いようで、そのため平均的な交換効率が高くなっているとも言えるかと思います。また、ソーラーパネルと一言で言っても、様々な種類があり、それぞれ変換効率が違うため、一概には言えません。
このように、発電のために必要な条件や変換効率について理解した上で使用しないと、「充電に時間がかかる」「充電できない」といった方が出てくるかと思います。というか Amazon のレビューで、それっぽいのを見かけたため、気になったので取り上げてみました。
発電量は多くなくなかったとしても、一般的なポータブル電源では実現できない、「単体での発電」ができるポータブル電源という特徴は、本当に画期的だと思います。ソーラーチャージャー付きのモバイルバッテリーはいくつかありますが、ポータブル電源クラスの製品は、コダシマは他に知りません。とてもユニークな製品です。
BROWEY PN-C600 のバッテリー
次にこの、 BROWEY PN-C600 に搭載されたソーラーパネルで充電されるバッテリーについて見てみましょう。
このポータブル電源は LiFePO4 (リン酸鉄リチウム) 電池を使用しており、定格出力は 110V/600W ですが、AC (交流) は瞬間最大出力 1200W まで対応しているということです。また、家庭用 100V と同じような滑らかな波形を作り出す純正弦波を採用しているため、精密機器でも使うことがでるとのことです。
さらに、614.4Wh の大容量バッテリーといろいろな出力ポートを備えているため、さまざまな家電製品やデバイスに対応でき、幅広い用途に利用可能です。おまけに「AC (交流)｣と「DC (直流)｣ 出力スイッチが用意されているため、不要な電力損失を防ぐことができます。
ちなみに、ポータブル電源自体の充電については 4 つの充電方法があり、充電のための電源アダプターや、ケーブルなどのアクセサリーも用意されています。
- 付属のソーラーパネル: 30W
- 充電アダプター: DC24V/4.5A
- シガーソケット: DC12-24V
- 別売りソーラーパネル: DC12-30V/4.5A
ソーラーパネルの充電と他の充電方式とを併用できるか気になりましたが、もちろん同時に充電しても全く問題ないようです。むしろ、急いでいる場合は電源アダプターを使って充電するのが良いでしょうね。もちろん、そんな充電中でも接続したデバイスへ給電することが出来ます。
なかなか良さげなポータブル電源ですが、安全性や耐久性も気になるところです。ということで、安全性と耐久性についても深掘りしてみましょう。
BROWEY PN-C600 の安全性と耐久性
安全性
まずは安全性について。
BROWEY PN-C600 には、安全性の高いとされる LiFePO4 (リン酸鉄リチウム) 電池が使用され、厳格な安全テストを経て、高温にも強い安定性を備えています。その理由の一つとして、LiFePO4 電池は、その分子構造が非常に安定しており、約 500°C の高温にも耐えることができると言われています。そのため、膨張や自然発火のリスクが非常に低いのが特徴です。
また、独自の BMS (Battery Management System) が装備されているため、低電力保護や過電流保護、ショート保護、過温度保護といった保護モードによって、充電中や使用中の安全が確保されます。さらに、内部には爆発防止の安全弁が装備されており、これはリチウムイオン電池内部の圧力が異常に高まった場合に、安全弁が排気口を開いて圧力を下げ、爆発の危険を防止するという仕組みです。おまけに、冷却ファンを内蔵し、バッテリーの温度が上がると自動的に熱を排出し始めます。
このように、このポータブル電源は、安全面で細心の注意を払って設計されており、安心して使うことができます。
耐久性
耐久性においても、LiFePO4 電池は高い耐久性を発揮するため、3,500 回以上の充放電を繰り返すことが出来ます。
メーカーでは、10 年以上の耐久性を確保するために、高品質の LiFePO4 電池を厳選しているとのことで、充放電サイクル 3,500 回後も初期容量の 80％ を維持するとしています。1年が 365 日ですから、ほぼ毎日充放電しても、それだけで約 10 年近く使える計算ですね。確かに使用回数を気にせず、長期間にわたり安定して使うことが出来そうです。
さらに、別の角度からも見てみましょう。
搭載されている ソーラーパネルは IP65 防水・防塵性能があり、各ポートにはシリコンカバーが装備されています。
IP65 の機器は、機器の内部にほこりが入ることを防ぎ、水しぶきや軽い水の噴射にも耐えることができるため、屋外での水やほこりの多い環境で使用される機器によく採用されています。この製品も、屋外で充電する場合、突然の雨による製品の損傷を心配する必要はありません。
ただし、本体は各ポートにシリコンカバーがありますが、製品を水に浸すことは推奨されていませんので、ある程度の天候でも、屋外で使用できますが、製品を水に浸さないようにだけ注意してください。
何れにせよ、このポータブル電源は、これらの機能や安全性・耐久性によってキャンプや緊急時でも、安定した電源を確保することができます。
BROWEY PN-C600 の使い方
使用方法も簡単です。使用する際には AC もしくは DC のボタンを押して起動させます。電源の ON/OFF や、AC および DC 出力の切り替えは、このボタンで簡単に操作できます。ポータブル電源が起動すると LCD 液晶ディスプレイが点灯します。
液晶ディスプレイには残量や電圧はもちろん、入力電力と消費電力［W］が数値で表示されるため、製品の動作状態を一目で確認できます。
また、内蔵の BMS による、過電流、過負荷、ショート、過熱などがあると、液晶画面に対応するアイコンが点滅し、ビープ音が鳴るとのことです。
といったような、この製品の特徴や、使い方を詳しく説明した日本語マニュアルが付属しているので、初めての方でもスムーズに使い始めることができます。
この手軽さも、PN-C600 の魅力の一つですね。
BROWEY PN-C600 の実用例
ポータブル電源と言えば、真っ先に思いつくのがアウトドアシーンでの使用でしょう。
例えば、キャンプ中などでは、このポータブル電源を使用して、スマートフォンやカメラなど複数のデバイスを同時に充電することができます。また、停電や災害時にも、非常用電源として大いに役立ちます。
「最高の交換率は、25,000lux の光強度の天候で達成できます」とのことですが、これは春（3月～5月）から夏（6月～8月）にかけての、日照時間が長く、天気も比較的安定している時期であれば、25,000lux 以上の光が得られるというものです。
晴れた夏の日の正午とかは、25,000lux 以上になりそうですね。
…が、このレビューを作成しているのは 12月でございます。
冬の寒空の下でのソーラーパネルの発電能力はいかに…。
天候は曇り、パネルを開くと自動的に発電が始まります。
正午頃に発電してみましたが 10W くらいでした。
晴れた夏の日のように、コンディションが良ければ、このソーラーパネルで 15-20W くらいの発電ができるようです。
このポータブル電源の使い方にも注意があります。たとえば、こんな使い方。
瞬間最大 1200W という文字を見かけたので、キッチン家電の使用にチャレンジしました。電気ケトルでお湯を沸かしてカップ麺を食べようと思いましたが…。
ダメでした…。
ちょっと期待していたのですが、あくまでほんと瞬間的に 1200W になる場合に対応するだけで、基本的には 110V 60Hz 600W の範囲内での製品に限られるようです。
となると、キッチン家電はちょっと使えないものが出てきますが、一般的な電化製品であれば概ね大丈夫でしょう。
BROWEY PN-C600 のまとめ
今回、ソーラーパネル一体型ボータブル電源 BROWEY PN-C600 を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか？
コダシマ的には、そのデザインもさることながら、特にソーラーパネル一体型という面において、とてもユニークで画期的な製品だと感じました。しかしながら、614.4Wh という容量のために、重さが 10kg もあるのは正直重たいです。
重量も製品を選ぶポイントになるかと思いますが、容量を取るか、軽さを取るかという選択肢にはなるところもあるかもしれません。ただ、以前にもいくつかポータブル電源をレビューしたことがあり、ソーラーパネルなども買ったりしましたが、「これひとつ持ち出せば発電できる」「単体で発電できる」というコンパクトさこそ、非常時や災害時で特に役立つと感じざるを得ません。
また、電気代が高騰している現在、ポータブル電源の需要はレジャーやアウトドアに限ったものではないと感じています。むしろ、電気代軽減のための日常生活での活用や、非常時の備えとしての意味合いの方が強いでしょう。
「一家に一台ポータブル電源」というのが、コダシマの感想です。
ポータブル電源に興味を持たれている方は、BROWEY PN-C600 のリンクをぜひ一度チェックしてみてください。
BROWEY PN-C600 の仕様表
| Model | PN-C600 |
| バッテリータイプ | LiFePO4 (リン酸鉄リチウムイオン) 電池 |
| 容量 | 614.4Wh /192000mAh |
| 定格出力電力 | 700W |
| 付属ソーラーパネル | 30W |
| 充放電サイクル | 3500回以上 |
| サイズ | 43.6cm*33.9 cm*14.2 cm |
| 重さ | 10.5kg |
| 入力（DCポート） | 12-30V/4.5A |
| 出力（ACポート） | 600W (110V~60Hz) |
| 出力（USB-A） | 5 V/3A 9V/2A 12V/1.5A |
| 出力（TYPE-C） | 5 V/3A 9V/3A 12V/3A 15 V/3A 20V/3.25A |
| 出力（シガーソケット） | 12 V/10A |
