Android タブレットらしからぬ PC モードが特徴の Blackview のタブレットに、また魅力的な一台が追加されました。 12インチという大画面に Herman/Kardon のスピーカーを搭載し、なんと Netflix も Full HD 画質で楽しめるタブレットです。今回は Blackview Tab 18 の紹介です。
まずは、簡単に Blackview についても紹介しておきましょう。
Blackview は、2013年3月に連続起業家である Xu Ming (David Xu) によって設立され、主に携帯電話の設計、製造、販売を行っています。Blackview ブランドは Shenzhen Doke Electronic Co.、Ltd. が所有しています。
コダシマはスマートフォンよりもタブレットでお世話になっているメーカーです。
Blackview Tab 18 の特徴
では、Blackview Tab 18 の特徴を見ていきましょう。
驚異のパフォーマンス: MediaTek Helio G99 オクタコアプロセッサ
Blackview Tab 18は、その心臓部に MediaTek Helio G99 (MT6789V/CD) オクタコアプロセッサを搭載しています。
このプロセッサは高いパフォマンスを発揮する Arm Cortex-A76 (2.2GHz) ✕2コアと、電力効率に優れた Arm Cortex-A55 (2.0GHz) ✕6コアで構成されたオクタコアのプロセッサです。この高性能 CPU により、タブレットはスムーズで迅速な操作性を実現します。複数のアプリケーションを同時に動かしても、遅延や処理の遅れを感じることはほとんどありません。
また、この SoC の GPU は Arm Mali-G57 MC2 というミッドレンジのものが採用されています。2つのクラスターを使用するため MC2 という名前がつけられたものです。OpenGL ES 3.2、Vulkan 1.1、OpenCL 2.0、Renderscript などの最新のグラフィック API をすべてサポートしているので、表示できないものはありません。
- MediaTek Helio G99 – https://www.mediatek.jp/products/smartphones-2/mediatek-helio-g99
鮮やかなビジュアル体験: 12インチ 2.4K FHD+ IPS ディスプレイ
12(正確には 11.97)インチの大画面に 2.4K FHD+ (2000✕1200、195ppi) の解像度を備えた IPS ディスプレイは、鮮明で色鮮やかな映像を提供します。
映画鑑賞やゲームプレイ、仕事用のプレゼンテーションにも最適で、どんなシーンでもクリアでリアルなビジュアルを楽しむことができます。
また、明るさの自動調節もサポートされているので、目にも優しいデバイスです。
カメラ機能: 16MP リアカメラと 8MP フロントカメラ
16MP のリアカメラと 8MP のフロントカメラを搭載し、これらのカメラはコンピュータビジョンとイメージング技術の革新的なソリューションプロバイダーの ArcSoft アルゴリズムを採用しているため、ビデオ通話や写真撮影もクリアで高品質です。特にリアカメラは、細部まで鮮明に捉えることができ、タブレットでありながら高いカメラ性能を実現しています。
- ArcSoft – https://www.arcsoft.com/
大容量メモリ: 12GB+256GB、最大 1TB TF 拡張
12GB の LPDDR4X RAMと 256GB の UFS 2.2 内蔵ストレージに加え、最大 1TB までの TF (microSD) カードによる拡張が可能です。これにより、大量のアプリやデータを保存しても余裕を持って利用できます。容量に困ることはまずないでしょう。
長持ちバッテリー: 8800mAh、33W 急速充電
12 インチの大画面と Helio G99 のハイパフォーマンスを支える電力を賄うため、バッテリーは大容量の 8800mAh です。長時間の使用でも安心です。また 33W の急速充電機能により、高速な充電も可能です。
最新OS: DokeOS_P 4.0 (Android 13) と PC モード
DokeOS_P 4.0(Android 13ベース) は、他の Android タブレットでは見られない、特徴的なマルチウィンドウ機能である「PC モード」があります。プロセッサのパワーも相まって、下手な Chromebook よりも使える一台ではないでしょうか?
高品質スピーカー: 対称クアッド harman/kardon® スピーカー
Blackview Tab 18 には高品質な Harman/Kardon® ブランドのクアッドスピーカーが搭載されています。しっかりしたステレオ感のある音を出力してくれるので、映画や音楽、ゲームのサウンドが、よりリアルで臨場感あふれるものになります。
- Harman/Kardon® – https://jp.harmankardon.com/
多様な接続性: デュアルハイブリッドカードスロットと広範なバンド対応
2つのSIMカードスロットまたは1つのSIMと1つのTFカードを利用できるデュアルハイブリッドカードスロットを備え、2G、3G、4Gバンドに対応しています。対応バンドは以下のとおりです。
2G バンド | B2/B3/B5/B8 |
3G バンド | B1/B8 |
4G バンド | FDD: B1/B3/B7/B8/B20/B19 TDD: B40 |
Widevine DRM L1
Widevine DRM (Digital Rights Management) についても触れておかなければないでしょう。Widevine DRM とは Google が提供するオンラインで、動画や音楽などのデジタルコンテンツを安全に視聴するためのシステムです。
Widevine DRM は3つのセキュリティレベルを提供しています。これらのレベルは、コンテンツの保護における厳格さと、それをサポートするデバイスのセキュリティ要件に基づいています。
簡単に言うと、これらのセキュリティレベルは、デジタルコンテンツをどれだけ安全に保護するかを決めるものです。レベルが高いほど、より高画質のコンテンツを安全に楽しむことができます。例えば Amazon Prime Video や Hulu といった、動画視聴サービスを高品質の画質で楽しむことができます。
- Widevine DRM – https://developers.google.com/widevine/drm/overview?hl=ja
この Blackview Tab 18 は、セキュリティレベル L1 に対応しています。
しかし、Netflix の場合は少し異なります。多くのデバイスが Widevine L1 に対応しているにも関わらず、Netflix では画質が制限されることが珍しくありません。これはプランによっても異なりますが、Netflix の要件は一般的に厳しいと言えます。
なんと、この Blackview Tab 18 では Netflix も Full HD 画質で楽しむことが可能です。
この点は、他のタブレットと比較しても選ぶ理由となるポイントです。
Blackview Tab 18 のパフォーマンス
パフォーマンスの比較に使ったのは、同じ MediaTek の SoC (Helio G99 ではありませんが) を搭載した Amazon Fire Max 11 と、安価なタブレットでよく見かける Unisoc T616 プロセッサ搭載機とを比べてみました。
AnTuTu v10
まずは定番の AnTuTu での比較。Fire Max 11 のスコアの高さが目立ちます。Amazon の本気がうかがえる製品だと思います。が、個人的には Amazon のコンテンツ消費だけのデバイスにしてはオーバースペックな気もしないでもないです。
また、価格の面でいうと Unisoc T616 搭載機は Helio G99 搭載機に比べ1万円程度の価格差があります。この結果を見て、その価格差をどう感じるかは個人差が大きいのではないでしょうか。ちなみにコダシマは、ゲームもちょっとしたいので G99 のほうが良いかなぁ…って感じです。
Geekbench 6
Geekbench では Helio G99 が、グラフィックス性能において最も高いスコアを出していました。Fire Max 11 と同型式の GPU だったと記憶していたのですが…。この差は何でしょうかね?RAM 容量の差が出たのですかね?何れにせよ、グラフィックス性能は Helio G99 搭載機の方に分があるようです。
PerformanceTest v10
PerformanceTest でも Fire Max 11 のパフォーマンスの高さが目を引きます。
が、気になった点で言えば 2D グラフィックスのスコアはとても高いのですが、3D グラフィックスのスコアが伸び悩んでいます。先程も触れましたが、Fire Max 11 のと Blackview Tab 18 に搭載されている GPU は同じものだと思うのですが、スコアに差が出ています。
一概には言い切れないかとも思いますが、コダシマが思うに、この差は RAM の速度や容量だったり、ストレージ性能の差から出ているように思います。
Blackview Tab 18 でゲームしてみた
Tab 18 でいくつかゲームをプレイしてみました。
Blackview のタブレットには「ゲームモード」というパフォーマンスをコントロールする機能があります。
主にメモリアクセラレーションという、メモリを高速化させる機能です。アプリによって使える、使えないがあるようですが、ゲームに限らず、高負荷のかかるアプリケーションは、この機能によって快適に使用することができるようになります。
ゲームモードは自動的にアプリが登録され、登録されたアプリを起動させると画面左端に、何やら気になるものが表示されます。
コレを引っ張り出すとパフォーマンスの調整と通知の ON/OFF や誤作動防止などの調整ができます。
いくつかゲームしてみましたが、Helio G99 搭載機だと原神や Call of Duty といった 3D バリバリのゲームも低画質はもちろん普通画質でも、結構サクサクプレイできます。
個人的には絶妙にちょうどよい性能だと思いますね。
Blackview Tab 18 のまとめ
Blackview Tab 18 はいかがでしたでしょうか?
ミッドレンジの価格帯ではトップクラスの性能を誇る MediaTek Helio G99 搭載というだけでも魅力的ですが、とにかく画面が大きくて動画配信サービスも、要件の厳しい Netflix まで高画質で視聴できます。しかもスピーカーは”JBL”やヘッドフォンで有名な”AKG”などを傘下に持つハーマン・インターナショナル社の1つのブランド「Harman/Kardon」のもの。それが4箇所に搭載されています。
まだあります。
他の Android タブレットでは見られない、特徴的な PC モードも見逃せません。
まるで PC のデスクトップのようにマルチウィンドウが使える機能です。Bluetooth などのキーボードを接続することで、より PC のような使い心地になります。下手な Chromebook よりも使い勝手の良い一台ではないでしょうか?