Amazonで「KingDian」という見慣れないブランドの激安SSDをみつけました。
最近、めっきり動作の重たくなったLenovo SL400に使うSSDを探していたところAmazonで「KingDian」という見慣れないブランドのSSDをみつけました。
この価格の真価はいかに?
このKingDianなるSSDはとにかく不安になるほど安い!60GBでおよそ3,000円程度(タイミングにより若干異なるようです)の価格。一般に知られている他のブランドの同じ程度の容量のSSDより1,000~2,000円ほど安いSSDです。いろいろ不安なのでレビューをじっくり読んでみると、やっぱりそこには「すぐに壊れた」という内容のものがいくつか見られました。
壊れなかったら儲けもの。騙されたと思って3,000円を捨てる気で試してみることにしました。
思いのほか普通
レビューでは届くのに何日もかかった方もいるようでしたが私の場合、普通に届きました。パッケージは若干雑な感じも受ける少しくたびれた箱。レビューから想像するに、もっと酷いかと思っていましたが、ここまでは意外に普通です。筆者的に箱がくたびれていようが壊れていようが別にどうでも良いです。肝心なのは中身です。
型番とかが記載されている面はこんな感じです。
全体的にヘアライン加工されたアルミボディはパッと見には安物とわかりません。パッケージはともかくSSD自体は思った以上に普通です。ってか「刺客」って何かスゴいな。
Amazonでの詳細仕様は以下の通り。
1.Capacity: 60GB
(容量:60GB)2.SDRAM: Supports one module DDR3 up-to 4Gbits,standard 1Gbits
(SDRAM:1モジュールのDDR3最大4Gビット、標準1Gビットをサポート)3.Sequential Data Read/Write Performance (Up to): 477.2 / 83.76 MB/s
(データ読み出し/書き込みパフォーマンス(最大):477.2 / 83.76 MB / s)4.Form factor: according to S200 60GB standard
(フォームファクタ:S200 60GB標準に準拠)5.Interface: SATA 1.5 / 3.0 / 6.0Gb/s
(インターフェイス:SATA 1.5 / 3.0 / 6.0Gb/s)6.Fully compliant with SATA revision3.1, compatible with SATA 1.5/ 3.0/ 6.0Gb/s interface rates
(SATA 1.5 / 3.0 / 6.0Gb / sのインタフェース速度に対応したSATA revision3.1に完全準拠)7.Support ATA-8 Command Set
(Support ATA-8コマンドセット)8.PIO, DMA, UDMA(up to 6, dependent on host) supported
(PIO、DMA、UDMA(最大6、ホストに依存)サポート)9.Asynchronous Signal Recovery
(アシンクロナス信号復旧)10.Commercial operating temperature range form 0℃ to +70℃
(運転温度範囲は0℃~+ 70℃)11.Flash management algorithm: global static and dynamic wear-leveling, bad block management algorithm
(フラッシュ管理アルゴリズム:グローバル静的および動的ウェアレベリング、不良ブロック管理アルゴリズム)12.Supports ATA and SATA Interface power management and SMART (Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technology)
(Supports ATAとSATAインターフェイスの電源管理とスマート(自己監視、分析とレポート技術))13.ECC (Error Correction Code): Supports BCH 66-bits/1KB ECC.
(ECC(Error Correction Code):BCH 66ビット/ 1KB ECCをサポートします。)14.Read endurance: unlimited
(読みやすさ:無制限)15.Data retention: 10 years
(データ保存期間:10年間)16.MTBF:1,500,000 Hours
(MTBF:1,500,000時間)17.Warranty : 3 YEARS .
(保証:3年)
早速このSSDを使ってみます。
実際に使ってみたが…
HDDのクローンについては別の記事があるのでそちらで、また、Lenovo SLシリーズのHDD交換はめちゃくちゃ簡単なので、今回は割愛します。
まず、元々のストレージのベンチマークは以下の通りです。
まぁ、一般的なハードディスクといった感じのベンチマークです。これをKingDianのSSDに交換してみました。
早速起動してみると、安物でもSSDです!確かに速くなりました。が、心なしか今まで試したSanDiskやSAMSUNG、Transcend、KingstonなどのSSDより遅い気がしてなりません。ベンチマークを確認してみたところ、HDDよりも明らかに早くはなったのですが、詳細仕様に書かれていた「読み出し477.2MB/s、書き込み83.76MB/s」がどうやっても出ません。良くて60%くらいの速度です。
何度か計測してみた最速が上記のベンチマークです。
おかしい。
気になるので調べてみました。しっかり「S200」とありましたが、公式サイトというよりストアかな?(http://www.king-dian.com/)へ行って細かく確認してみるとS200の下にS180というグレードがあり、こちらは「read/write speeds of 352/80」となっていました。どうも、これ臭いなぁ…。価格はS200は$27.99、S180であれば$25.99とわずか$2の違い。ちなみに、この記事を書いている2017.1.14現在1ドル=114.57円なので、S200はおよそ3,200円、S180はおよそ2,980円になります。
でも、しっかりと「S200」の文字があったけど…。
誤表示なのかな?
偽装なのかな?
価格と性能的にどうみてもS180にしか思えません。$2くらいの違いで目くじらを立てる気はありませんが、残念ですよね。せっかく「ナニ!この価格で、このスペックだと!?」なんて喜んだのに。この価格の差より、このスペックの差のほうがより騙された気分になりました。
しかも、SSDの発熱がすごい!そして、発熱すると速度が急激に低下します。
最終的にはハードディスクよりも遅くなりました。あまりにも遅くなってしまいスクリーンショットも撮れないくらいです。これでは怖くて使い物にならないので、元のハードディスクに戻しました。
外部ストレージとして使えば割と普通に使えそうな気配なので、とりあえず外部ストレージとして使うこととします。
これって、SSDのコントローラーの問題もあると思いますが、根本的にストレージ自体の品質が低いものと思われます。
もともと「騙されたと思って」というスタンスで買ったSSDでしたが、まさか本当に騙されるとは(苦笑
一応、3年保証(Warranty : 3 YEARS)の文字はあるのですが…。どうなんでしょう。
KingDianのSSDはこんな感じの品でしたが、それでも安いSSDをお探しの方は試してみてはいかがでしょう?
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