【痕跡を残さないOS?!】Tails Linux をインストールする。

Linux
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あのエドワード・スノーデン氏も使っていたという”超”匿名 OS の Tails Linux を実際に使ってみるのだが、インストールについても他のディストロと違う点が見られる。

Tails は USBメモリにインストールし LiveUSB のように使う。

デジタル・フットプリント(電子的な足跡)を残さないために、HDDにインストールすることはない。

USBメモリに収まる Tails は、64bit版しか配布されていないが2008年以降に発売されたほとんどのパソコンで使うことができる。

以下が最低限必要なシステム要件。

最低システム要件

  • x86-64互換プロセッサ
  • 2GB システムメモリ
  • 8GB 以上の USBメモリ

ちなみに PowerPC や ARM では使えないため、Intel プロセッサを積む前の Mac やタブレット・スマートフォンなどのデバイスでは Tails を使うことはできない。

 

インストール

USB メモリにインストールするのだが、先にも話した通り他のディストロと異なる上、少し手間がかかる。

Debian や Ubuntu 、Linux Mint であれば USBメモリは1本で済むが、Windows からインストールする場合には2本の USB メモリが必要になる。

というのも、Tails Linux はインストールのための専用のソフトウェアを必要とするのだが、このソフトウェアの動作環境が Debian ベースなのだ。

だからDebian や Ubuntu 、Linux Mint であれば、その環境にそのまま Tails Linux インストール用のソフトウェアをインストールすればいいだけ。

Windows などの場合に使うインストール用の USB メモリは、Tails Linux のインストールに特化した Live USB とでも言ったところ。

環境が異なるため、Tails Linux をインストールするための専用 USB メモリを作り、それで起動させてから別の USB メモリに Tails Linux をインストールするという、ちょっとややこしい仕組み。

 

Debian や Ubuntu 、Linux Mint の環境でインストールする場合の手順は以下の通り。

  1. ダウンロードした Tails をインストーラーを使い USB メモリにインストール
  2. 再起動
  3. USB メモリを設定
  4. 再起動

参考までに、以下に Ubuntu からインストールする方法を紹介しておく。

 

Ubuntu からインストール

普段、Ubuntu 系をよく使っているのでこの方法を試してみた。

Tails Installer をインストールする

  1. インターネットに接続していることを確認してください。
  2. ソフトウェアとアップデートを開始します。
  3. コミュニティで管理されている無料のオープンソースソフトウェア(ユニバース)が選択されていることを確認します。
  4. [ その他のソフトウェア ]タブを開き、[ 追加… ]ボタンをクリックします。

    [ APTライン]フィールドで、次のように指定します。

    ppa:tails-team/tails-installer

  5. [ ソースの追加 ]ボタンをクリックします。
  6. [ 閉じる]をクリックします。
  7. 確認のダイアログで、[再読み込み ]をクリックし、パッケージ情報のダウンロードが完了するのを待ちます。

  8. ターミナルを開き、次のコマンドを実行して tails-installerパッケージをインストールします。

    sudo apt install tails-installer


    「続行しますか?」では[ Y ]を入力しインストールを進めます。

    プロンプトが表示されれば Tails Installer のインストールは完了です。

 

USB メモリに Tails をインストールする。

Tails installer を起動させ Tails Linux を USBメモリにインストールします。

  1. Tails installer をメニューから選択し起動させる。
  2. (なし) をクリックし、先にダウンロードしたISOイメージを選択します。
    ダウンロードしたTails ISOイメージを使用を選択します。

    ターゲットUSBスティックのドロップダウンリストで USBスティックを選択し ます。
  3. インストールを開始するには 、[ インストール ]ボタンをクリックします。
  4. 確認ダイアログで警告メッセージを読んでください。[ はい]をクリックし て確認します。

    インストールには 数分かかります。

    インストールの最後に、管理パスワードを2度入力するよう求められます。プログレスバーは通常、ディスク上のデータを同期させている間、しばらくフリーズします。
  5. Tails インストーラを閉じる。

Tails で再起動する

  1. USBスティックを差し込んだままでコンピュータをシャットダウンします。
  2. コンピュータの電源を入れます。
  3. コンピュータがTailsで起動 すると、Boot Loader Menu が表示され、4秒後に自動的に Tails が開始されます。
  4. 30〜60秒後に、Tails Greeter という画面が表示されます。
  5. Tails Greeter で言語とキーボードレイアウト、言語のフォーマット(年月日の表示や時間、通貨など)を選択します。もちろん日本語もあります。
    選択が終わったら右上に表示されている[ Start Tails ]をクリックします。
  6. 15〜30秒後に、Tailsデスクトップが表示されます。

個人的な意見です。

デスクトップ画像を見てわかる通り、Debian そのもの。

見た目があまりにも普通すぎて、初めて触った時には正直なところ拍子抜けした。

しかしながらちゃんと使ってみると「なるほど」と思わされる。

その筆頭が「Tor(The Onion Router)」の存在。

TCP/IPにおける接続経路の匿名化を実現するための規格とソフトウェアのことだが、プライバシー保護といえば必ず話題に上がる代物。

通信内容の秘匿性はないものの、接続経路が匿名化されるため足跡は残らい。

過去に Tor を悪用したニュースがメディアを賑わせたこともあるが、 Tor 自体に罪はない。

むしろこの機能により助けられた人も少なくない。

基本的に Tails Linux で Web ブラウズする際にも Tor を経由するわけだが、ブラウザのウィンドウを最大化する時にも警告文が表示される。

「こんなところからも足跡が残るんだ…」

というのが正直な感想。

普段何気なく使っているブラウザから、様々な情報が Web 上に流れ出ているのを改めて教えられた気がした。

2018年5月25日に欧州初の個人データ保護に関する規制「GDPR(一般データ保護規則)」が施行され、その関連のつもりで Tails Linux に触れて見た。

個人情報についての賛否をここで論じる気は無いが、自分が相当「平和ボケ」しているのは思い知らされた。

情報社会と言われる昨今、自分の身を守るのは物理的な危害を加えられるだけでなく、情報という論理的な部分からの危害が加えられることもあるということを認識しておかなければいけない。

いずれにせよ、Tails Linux に興味を持った方は以下のリンクからどうぞ。

公式サイト https://tails.boum.org/index.en.html

コメント

  1. 矢田 より:

    x86-64互換プロセッサというのは互換プロセッサがx86又はx64ということですか?

    • 矢田さん
      コメントありがとうございます。
      x86_64プロセッサはx86アーキテクチャを64ビットに拡張した命令セットアーキテクチャです。
      基本的には以前のシステムでも動作する後方互換がありますが、64ビットプロセッサです。
      なのでx86_64と表記されたものは64ビットプロセッサを搭載したPCでしか動作しないです。
      質問の答えになったでしょうか?

  2. 山口 より:

    Tailsのimageをダウンロードして、etcherからUSBにインストールしたのですが、USBがExplorerからなくなっていました。
    原因はなんでしょうか。

    • 山口さん
      コメントありがとうございます!
      Etcher を使われたプラットフォームがわからないために憶測になってしまいますが、ファイルシステムが違うために起こった現象だと思います。
      Tails をはじめとする Linux では ext4 というファイルシステムが使われており、Windows の NTFS (または FAT)や Mac の HFSX とは違うものです。ファイルシステムは互換性がないフォーマットのストレージだと認識されませんので、Etcher で書き込みが終わった時点で USB メモリが認識されなくなったと思います。

      Linux であれば同じファイルシステムを使っているので、認識されますので安心してください。
      ためしに、他に Linux 環境があれば確認してみてください。

      また Tails をインストールした USB メモリを通常のストレージに戻す場合には、前述したファイルフォーマット (互換性の高い FAT32, exFAT などがおすすめです) でフォーマットし直すと普通に使えるようになります。

      お答えになりましたでしょうか?

      • 山口 より:

        ご返信ありがとうございます。
        管理人様のおっしゃる通りの状況でございます。
        Virtualboxを利用してみたのですがtailsのimageが見つからなかったのでLinux空間を構築することは難しいです。
        LINUXOSのchromebookを使えばtailsのLiveUSBは起動するのでしょうか。

        • 山口さん
          Tails を VirtualBox で試す場合は、使い方が少し異なります。
          Tails の Web サイトや、コチラのブログ記事、Youtube で紹介した方法は VirtualBox などの仮想環境で使うものではなく、実機で使うためのものになります。
          基本的に Tails は実機のライブ環境で使うものなので、BIOS の設定を USB メモリから起動できるようにした PC で動作させます。

          VirtualBox などの仮想環境で使う場合には、USB メモリに書き込んだりせずに、ストレージの設定で Tails のイメージデータを読み込むかたちで使用します。
          ただし、Tails は前述の通り実機での使用を想定して作られているため、仮想環境での動作は実機よりも重たく感じるかと思います。

  3. 山口 より:

    LiveUSBを起動させるためにLinux環境を構築したいのですがどうすればよろしいでしょうか。

    • 山口さん
      どの Linux を LiveUSB で起動させるのでしょうか?
      Tails を LiveUSB で起動させるのであれば、USB 用のイメージデータをダウンロードし、Etcher や Rufus などで USB メモリに書き込むことで LiveUSB として使用することができます。
      それ以外のディストリビューションの場合、インストールするストレージを任意のストレージを選択することで作ることができます。ただしこの場合、同じマシンでしか起動しない場合が多いのであまりおすすめできません。
      Puppy Linux など、LiveUSB での使用を前提とした Linux を選ぶのがよろしいかと思います。

      • 山口 より:

        LiveUSB を起動させたいです。
        chromeOS(linuxos)のpcなら最初からLiveUSB使えますか。

  4. 山口 より:

    ちなみに、LiveUSBは管理人様の動画のお陰で作ることができました

    • 山口さん
      LiveUSB を起動させるには BIOS の設定で、USB デバイスから起動できるように設定する必要があります。
      BIOS を呼び出すにはメーカーによって異なりますが、[F2]や[F10]、[F12]や[Del]などになるので、メーカーのサイトで確認してみてください。
      BIOS では起動順序の優先順位を変更します。
      通常は内蔵ストレージになっていると思うので、USB メモリを最優先にして起動すると、LiveUSB の作成が正しくできれていれば起動するはずです。

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