Linux に侵食されて僕の頭には、クールな Linux を開発するケルト神話の国としか認識がない。
アイルランドの首都がダブリンだということは、PUFFY の「アジアの純真」で知ったくらいのもの。
あぁ、U2 とエンヤの母国でもあるか。
そう言われると、神秘的でクールな印象のある国だなぁ。
そんなアイルランドで開発された Solus を紹介する。
Solus って?
Solus は最近数少ない、最初から独自に構築されたディストロ。
独自系ではあるけれども、コミュニティもわりとしっかりしており、業界の注目度も高い。
パッケージ管理も独特で、 PiSi パッケージマネージャーから派生した eopkg という独自のパッケージ管理を有する。
デスクトップ環境は GNOME 2 から派生し、独自に開発された Budgie がデフォルトのほか、本家 GNOME と、低スペックマシンでも使えるローエンド用として MATE 版が用意されている。
ディストリビューションの概要
- ベース: 独自
- アーキテクチャ: x86_64 (AMD64)
- デスクトップ環境: Budgie, GNOME, MATE
システム要件 (Budgie)
- CPU: x86_64 以上のプロセッサ
- RAM: 2GB
- ストレージ: 10GB
- ブロードバンドインターネット接続
パッケージ管理システム
- アップデート方式: ローリング・リリース
- パッケージ管理: eopkg
主なソフトウェア
- ブラウザ: Firefox
- メール: Thunderbird
- グラフィックス: GIMP, Inkscape
- オフィス: LibreOffice
- マルチメディア: VLC
ウェブサイト→ https://getsol.us/home/
Solus の日本語環境は?
独自系ディストロで気になるのは、なんと言っても「日本語化」について。
Debian や Ubuntu 、Fedora や openSUSE と言ったビッグネームであれば、日本にもコミュニティがあるので日本語化の情報も手に入れやすい。
Solus のように新しく、さらに独自系だとその辺がわからないので不安になる。
そんな理由から、僕も導入をためらっていたが大丈夫だった。
調べてみると、ちゃんと日本語環境もあるので日本語で使うコトができる。
ただし、少しばかり作業が必要になるのは覚悟しなければいけない。
日本語化については別記事で。
個人的な意見ですが、
Budgie の見た目はフラットデザインで、キレイというか洗練された印象を受けるデザインになっている。
Ubuntu が目をつけてもおかしくない、納得の出来栄え。
使い方としてはメニューの扱い方や電源など機能の扱い方が、どことなく Chrome OS を思わせる。
そう感じるのは僕だけかな?
ただ、テストした環境のせいか少々重たく感じる。
起動直後のアイドル状態でのメモリの使用が 646.2MiB と、軽量ディストロばかり目にしていた僕には結構な量に見える。
そしてブラウザを起動すると 841.7MiB まで上がった。
Youtube や Facebook などのメモリを喰う Web サービスのテストはまだだけれども、この様子だと確実に 1GiB は超えてきそうだなぁ。
確かに 2GB 以上の RAM が推奨されるわけだ。
Windows 7 世代くらいのパソコンであればおおむね問題ないと思うけれども、Linux の中ではそこそこ贅沢なシステムが必要になる。
日本語環境とかに若干の物足りなさを感じるものの、オペレーティングシステムとしては完成度が高く、充分にデスクトップ OS として普段使いできると思う。
時間がたち、日本語環境やアプリケーションなどが、もっと充実することを期待する。
この Solus 、来たる 2020 年 1 月 14 日 の Windows 7 延長サポートの終了までに、Windows の代替えオペレーティングシステムになりえるかな?
次回は、インストールの方法を紹介する。