Linux の世界でもローカライズがかなり進み、日本語環境を整えるのもずいぶん簡単になった。
とはいえ海外で開発された Linux だと、日本語を快適に使える環境にするためにはどうしてもひと手間加えなければいけない。
そんなとき日本で開発された、いわば「国産」といえるディストリビューションならインストール直後から完璧に日本語環境を使うことができる。
日本で開発された「国産」Linux を集め、個人的な一言レビューを加えてみた。
Berry Linux
Berry Linux は CD から起動可能な Linux なので、万が一のときのレスキューシステムとしても使うことができる。
グラフィックカードやサウンドカード、インターフェイスデバイスなど、数多くのハードウェアを自動で設定してくれ、ネットワークデバイスがあれば DHCP も自動で設定されるので、すぐにインターネット接続が可能。
でもワイヤレスネットワークに接続できないのが残念。
CD サイズにも関わらず、ソフトウェアは充実しておりオフィスソフトは WPS Office 、画像編集ソフトの GIMP 、ドローソフトの Inkscape をはじめとして、DVD の再生や音楽の再生などができるソフトウェアが用意されている。
でもスクリーンショットが撮影できないのが残念。
インストールの必要はないけれど、インストールすることもできる。その場合には最低 1.2GB 以上の空き容量が必要。
目立つ残念ポイントがあるため、個人的には微妙な印象を受ける。
ディストリビューションの概要
- ベース: Fedora
- アーキテクチャ: x86_64
- デスクトップ環境: LXDE, Maynard
最小動作環境(LXDE)
- CPU: i686 以上
- RAM: 96MB
- ストレージ: CD-ROM, USBメモリ
- グラフィック: SVGA(800 x 600)
主なソフトウェア
- ブラウザ: Firefox
- メール: Sylpheed
- グラフィックス: GIMP, Inkscape
- オフィス: WPS Office
- マルチメディア: Qmmp
個人的な意見ですが、
Live CD で動くのはありがたい。
でも先にも話した通り「スクリーンショットが撮影できない」ことや、「ワイヤレスでのインターネット接続ができない」コトは、僕にとっては大きなデメリット。
残念ながら軽快さと WPS Office の存在だけで使おうとは思えない。
決して悪いディストロではないと思うが、デスクトップ OS としては使いにくい。
ましてや、最近のインターネット接続はワイヤレスが一般的になっている中で、ワイヤレス接続がすぐにできないのは辛いね。
ワイヤレスデバイスの自動認識ができないってのは、初心者・中級者向けではないかも。