Linux の世界でもローカライズがかなり進み、日本語環境を整えるのもずいぶん簡単になった。
とはいえ海外で開発された Linux だと、日本語を快適に使える環境にするためにはどうしてもひと手間加えなければいけない。
そんなとき日本で開発された、いわば「国産」といえるディストリビューションならインストール直後から完璧に日本語環境を使うことができる。
日本で開発された「国産」Linux を集め、個人的な一言レビューを加えてみた。
Kona Linux, Kona Linux Ubuntu Edition (KLUE)
Debian 、および、Ubuntu ベースで開発されている。
最初から主要アプリケーションがプレインストールされており、インストール直後から日本語入力が出来るなど、Linux初心者でも手軽に使え、DebianやUbuntuの豊富なパッケージを利用できる利点も兼ね備える。
開発者が不明でダウンロードは Google ドライブからという、ちょっと印象的な Linux 。
そんな「謎めいた」感じも吹き飛ばすほど、きめ細やかで精力的な開発が続いている。
軽量志向のバージョンから高機能志向のバージョンまで幅広く存在し、無印・Light・Black・Jack・MATE・Xfce・Cinnamon・GNOME・KDE とたくさんの種類が用意されている。サイトではマシンに搭載するメモリの容量でバージョンを選ぶことを勧めている。
ちなみに、
- 256MB~511MB:Black, Light(2.3)
- 512MB~1023MB:Light(3.0), 無印(2.3), Black, Jack
- 1GB(1024MB)~2GB:無印(3.0), Jack, MATE, Xfce, E17
- 2GB~:GNOME, Cinnamon, KDE
ディストリビューションの概要
- ベースとした: Debian, Ubuntu
- アーキテクチャ: i386, amd64
- デスクトップ環境: LXDE, MATE, GNOME, Xfce, KDE, Cinnamon, Enlightenment
推奨環境(無印: LXDE)
- CPU: 1GHz
- RAM: 1GB
- ストレージ: 10GB
- グラフィック: XGA(1024 x 768)
主なソフトウェア
- ブラウザ: Iceweasel(Firefoxと同等)
- メール: Icedove(Thunderbirdと同等)
- グラフィックス: GIMP, Inkscape
- オフィス: LibreOffice
- マルチメディア: VLC
個人的な意見ですが、
ディストロの配布方法が他のプロジェクトと異なる。
というか、プロジェクトの全貌がよく見えない謎めいた雰囲気も感じる。
しかしながら、現在の日本のディストロで Kona Linux ほど精力的に開発を行なっているプロジェクトを知らない。
しかもバージョンはキメ細かく用意され、手持ちのマシンにあったバージョンを選ぶことができる。
用意されているのは Ubuntu 系と Debian 系なので、ソフトウェアも情報も山のようにある。
デスクトップ OS としての Linux を探しているのであれば、リッチな環境の Kona Linux を選んでみるといいかもしれない。
でも、Google ドライブからのダウンロードって初めてだな。
ダウンロードサイト
https://docs.google.com/folderview?pli=1&id=0B63KzJgfI7FnRVMwXy1sQXlDdUk
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