中古PCショップやネットオークションをのぞくと「ビジネスモデル」のPCがけっこう出回っている。
ビジネスモデルのノートパソコンは「アタリ」「ハズレ」が激しいが、デスクトップパソコンはわりとアタリが良いように思う。
Linuxをインストールして使うにはちょうど良いスペックのPCが手ごろな価格で手に入るのだが、そんな感じで手に入れたNECのMate。
しばらく放置しておりました。
(Chromium OSでYoutubeを見たりしてました)
なんか急にパワーアップスイッチが入ったので今回はCPU交換をしました。
まずはCPU探し
今回の素材はNEC Mate MK33L/E-D。
スペックは以下の通り。
- CPU: Intel Core i3 2120 3.3GHz
- RAM: DDR3 SDRAM PC3-10600 DIMM
- HDD: ジャンクだったので無し(とりあえず手元にあったSSDを搭載)
- チップセット: Intel Q67 Express
現状のBIOSは画像の通り。
スペックなどからSandy Bridge世代のCore i3とわかる。
もう少し詳しいCPUのスペックは以下の通り。
- ソケット: LGA1155
- GPU: H2000
- GPUクロック: 850MHz
- キャッシュ: L2:256KB×2, L3: 3MB
- メモリ帯域: 21.3GB/s, DDR3-1333×2
- DMI: 5.0GT/s
- TDP: 65W
この条件に合うCPUをピックアップ。
注目するのは、ソケットとTDPについて。
ソケット:LGA1155
そもそも、ソケットが合わないとCPUを取り付けることができないので、これは必須。
TDP:65W
TDPとは Thermal Design Power の略で、これを日本語で熱設計電力とか熱設計消費電力という。
CPU などの半導体部品の最大消費電力を表す。
パソコンなどの機器を設計するときは、この熱設計電力を考慮して冷却方法を考えないといけない。
適切な冷却をしないと部品が高温になりすぎて正常に機能しなくなるが、常に最大電力で動いているわけではなく、通常の使い方では、熱設計電力よりはるかに低い電力で動いている。
なので、ある程度オーバーしてもなんとかなるが、危険が伴うのでやめたほうが無難。
電源や冷却方法を変更する予定がないので、TDPは表記のある65W以下のもので選ぶ。
条件に合うCPUは?
この条件に合うCPUはCore i5-2400s/2405s/2500s、Core i7-2600s。
インターネットオークションで、それぞれのCPUを探してみたが、Core i7-2600sは数が非常に少なく、なかなか見つけられなかったため今回はパス。
Core i5-2500sならけっこう出品されていたので、その中のひとつを落札した。
「ジャンク」の表記があったため、多少の不安はあったもののとりあえずCPUは到着。
とにかく交換してみる。
やってみよう!CPU交換。
まずは本体を開く。
昔よりもほんとに簡単になったもんだ。
本体の左右にあるレバーをスライドさせてずらす。
レバーをずらすし、本体(ルーフカバー)をスライドさせると基板にアクセスできる。
PCを縦位置で置いたときの下部にあたるところにCPUがある。
大きな冷却ファンの下にCPUがある。
冷却ファンから伸びているのが、冷却ファンの電源コード。
まずは冷却ファンの電源コードを外しておく。
少し硬いが、無理やり外すと破損の原因になるので注意。
ファンは4か所ネジ止めされている。
対角線上でネジを外すのがよい。
ファンを押さえているネジにはスプリングが入っているので、外すとき「びょん!」ってなるので、気を付けてください。
ファンが外れるとCPUが顔をのぞかせる。
これがCPU。
簡単に交換できるような仕組みになっている。
レバーを持ち上げると、CPUを押さえている金具がスライドし、CPUを取り外すことができる。
CPUを交換する前に、目印を確認しておこう。
冷却ファンはCPUを交換したあとにも使うので、古いグリスをキレイに取っておく。
アルコールティッシュなどでキレイに取り除く。
今回、ネットオークションで手に入れたIntel Core i5-2400s。
もとあったCore i3と交換。
外したときと、逆の手順でCPUを取り付け。
CPUの熱を冷却ファンに効果的に伝えるためのシリコングリス。
こちらはAmazonで購入。
薄く均一にまんべんなく塗るのが望ましいが、中央に適量乗せ押しつぶすやり方でも十分冷えるので心配ありません。
本体を閉じる前にBIOSを確認しておきましょう。
おぉ!ちゃんとCore i5になってる!
無事に交換できました。
Windows10を起動させ「HWMonitor」でCPUの温度も確認してみました。
見づらい写真しか撮れませんでしたが、室温25.5℃でCPUは40℃前後でした。
PhotoshopやPremiereなどで負荷をかけてみましたが、ほぼ温度はかわりませんでした。
やっぱりデスクトップPCは冷却ファンが大きいからよく冷えるなぁ。
メモリも増設
同じタイミングで落札したメモリ8GB(4GB×2)。
デュアルチャンネルのため2枚1組で交換するとよい。
中古に抵抗がある場合には新品が良いだろうが、メモリは相性などもあるため新品でも動作しない場合があるので注意が必要。
ちょっと狭いが、小窓からアクセスできる。
メモリはスロットに合わせてグッと押し込むと、脇のレバーが閉じる。
これで、メモリの増設が完了です。
いちばん下の「System Memory」が「8192MB」およそ8GBになった。
これで今回のパワーアップは完了!
個人的な意見ですが、
第2世代とはいえ、さすがはCore i5のプロセッサだ。
メモリも8GB(4GB×2)だし、仮とはいえSSDを搭載したのも、快適性の向上に一役買っている。
今回のパワーアップでWindows10でも、そうとう高速で快適な環境ができた。
同程度の個人向けデスクトップPC、NECのValustar PC-VL15/DSも1台あるので、そちらのパワーアップも思案中。
快適に動く様になるのであればWindowsとかでDTP環境を整えるのも悪くない。
しかもValustarはメモリスロットが4基あり最大16GBまで拡張できる。
また公式ではサポートされていないが、どうやらPCIでSSDが内蔵できるっぽい。
Core i7を手に入れて、メモリを16GBとかにしたら爆速だろうな。
パーツを集めるための資金を貯めねば。