先日の記事で、Linuxのインストールメディアの作成について簡単に触れたが、今回はWindowsのフリーソフトウェアRufusを使って、USBメモリから直接ブートできるLinuxのインストールメディアを作ってみる。
Rufusとは?
Rufusについて簡単に説明する。
ダウンロードした実行ファイルをインストールせずに使うことができ、他のソフトより高速でUSBメモリにイメージデータを書き込むことができるフリーソフトウェア。
ウェブサイト→ http://rufus.akeo.ie/
使い方は非常に簡単。
手順は
- 差し込んだデバイスを確認
- イメージファイルを選択
- スタートボタンをクリック
あとは待つだけ。
各項目について、もう少し詳しく解説していこう。
ドライブプロパティ
デバイス
PCに接続されているデバイスはここで選択する。
複数接続している場合には、一覧の中から選ぶ。
ブートの種類
- 非ブート用
- FreeDOS
- ディスクまたはISOイメージ(選択してください)
通常は初期設定のままで問題ない。
[選択]
ボタンを押すとウィンドウが開く。
任意のイメージデータを選択する。
パーティション構成
- MBR
- GPT
基本的に初期設定のままでよい。
ちなみに2つの違いを軽く触れておく。
MBR(マスターブートレコード)
- 古いパーティション方式
- HDDの容量が2TBまでしか認識できない
- パーティションを4つまで作れる
- マザーボードがAHCI(BIOSブート)であることが条件
GPT(GUIDパーティションテーブル)
- 新しいパーティション方式
- HDDの容量が2TBを越えても認識できる
- パーティションを最大128個まで作れる
- マザーボードがUEFIブートが条件
- OSが64bit(Windows XP 以降)
ターゲットシステム
一つしか選択項目がないため、ここはこのまま。
フォーマットオプション
ボリュームラベル
任意のラベルを設定することができるが、初期設定のままでも問題はない。
ファイルシステム
- FAT32(規定)
- NTFS
基本的に初期設定のままでよい。
ちなみに2つの違いを軽く触れておく。
FAT32
- 最大ファイルサイズ4GBまで
- 現Windows OSも含めXP以前の98、ME、2000などにも対応
- Windows以外の MAC OSでも基本的に読み書きが可能
- 圧縮、暗号化機能なし
NTFS
- 最大ファイルサイズ2TBまで
- 2000以降のXP、Vista、7、8、10に対応
- Windows以外の MAC OSでは基本的に読み書きできない
- 圧縮、暗号化機能あり
クラスターサイズ
- 2048バイト
- 4096バイト(規定)
- 8192バイト
- 16キロバイト
- 32キロバイト
- 64キロバイト
基本的に初期設定のままでよい。
ちなみにクラスターとは、ファイルシステムのファイルやディレクトリに割り当てられるディスク上の単位でセクタの束のこと。
これで準備が整った。
ではさっそく[スタート]をクリックして書き込みを始めよう。
…が、しかし!
ダウンロードが必要なSyslinuxって?
Syslinuxとは
RufusでLinuxのLiveUSBを作成する際に、ウィンドウが出てくることがある。
SyslinuxとはLinuxカーネルを起動させるためのブートローダのこと。
作成するLinuxディストリビューションによって、使うSyslinuxのバージョンが異なるためRufusで実装されているもの以外が必要になったときに出てくる。
[はい]をクリックし、作業を進める。
すると、以下のウィンドウが現れる。
通常は初期設定のままで問題ない。
最終確認のウィンドウが出てくる。
[OK]をクリックし、いよいよ書き込みが始まる。
あとは書き込みが終わるまで、コーヒーでも飲んで待ちましょう。
PCの環境やディストリビューションによって、書き込み時間が変わるので、場合によってはフリーズしたようになる場合もある。
ランプなどで動作状況がわかるUSBメモリであれば、そちらでも作業の進捗が確認できる。
個人的な意見ですが、
時々フリーズしたかのごとく動かなくなるのが心配だが、他のライティングソフトより確かに早く感じる。
ただし、同じ条件で転送時間のチェックをしたわけではないので、あくまでも肌感覚ではある。
基本的にライティングソフトの使い方は、それほど複雑なものはない。
この Rufus も、使い方は非常に簡単。
Linux を始める、いちばん最初のステップには丁度良いと思う。
ウェブサイト→ http://rufus.akeo.ie/