Haiku という BeOS 系のフリー OS を知った。
古くからの Mac ユーザーであれば BeOS の名前は耳にしたことがあるかと思う。
知らない人のためにざっくり説明しておきましょう。
そもそも BeOS ってなに?
名前に「 OS 」って付いているくらいだから、オペレーティングシステムだってことはさっしがつくかと思われる。
BeOS というか Be 社について少し詳しく書いた記事がこちら。
Haiku は BeOS とのソース&バイナリ互換性 OS、つまりクローン OS ってこと。
でも実際にバイナリ互換のあった OS は HAIKU R1 のみで、後のバージョンからは BeOS 系というところ。
そもそも存在しなくなった OS のバイナリ互換というのもおかしな話なので、当たり前といえば当たり前。
POSIXと互換性あり
POSIXといえば Linux や BSD とかでもちょくちょく耳にする言葉で、異なる OS に、共通のアプリケーション・プログラミング・インターフェイス(API)を定め、移植性の高いアプリケーションソフトウェアの開発を目的とした IEEE が策定した API 規格のこと。
オープンソースとかではよく登場する。
主に UNIX 系 OS で実装されている規格だけれど、 Windows NT 系でも POSIX 1.0 に準拠しているシステムが搭載されてるとのこと。
乱暴な言い方かもしれないけれど、「どのプラットフォームでも動くソフトウェアを作りやすくする規格」とでも言えるだろうか。
パフォーマンス
もともとの BeOS もそうだったけれど高度なマルチスレッド・マルチタスク化による高性能パフォーマンスが実現されている。
システム要件もかなり軽量で以下の程度の PC で動作する。
最小システム要件
- プロセッサ:Pentium Ⅱ 400MHz相当のCPU以上(最大8CPU)
- 物理メモリ:最小で128MB以上、Haikuをソースからコンパイルする場合は1GB以上を推奨
- HDD 空き容量:700MB以上
このように、かなり古いマシンでも高速に動作する。
っとまぁ、それなりに魅力のある OS とも言える。
個人的な意見ですが、
かと言って乗り換えるだけのメリットがあるかというとそうでもない。
開発中とはいえ、だいぶ停滞しているようで2012年11月の Alpha 4 リリース以降、新しいリリースが聞かれない。
ターミナル(CUI環境ね)に依存する場面も多く、初心者にはハードルが高いように思える。
またウィンドウシステムもボタン一つのウィンドウなんて旧態のそれを感じざるを得ず、最近のウィンドウシステムと比べると使いにくく感じる。
見た目に鮮やかで、Linux でも BSD でも Solaris でも、ましてや Windows や macOS でもない、全く別の OS という魅力はあるものの、それだけでは乗り換えるメリットはない。
Linux と比べると、どうしても力不足を感じざるを得ない OS 。
なんとも言えない魅力を放つ BeOS の系譜を受け継ぐ OS なだけに、なんとか発展してもらいたいと願う。
プロジェクトサイト:https://www.haiku-os.org/