インターネット上の情報ではChromebookが割と好評です。多くのレビュー系のYoutuberの方々も紹介しています。わたしも非常に興味津々で1台くらい購入したいと思っていたのですが、家族の同意を得られず却下されました。

ですが、諦めきれないわたしはちょっと角度を変えてアプローチしてみました。

Chromebookとは?

Chromium OSGoogleが2011年5月にサムスン電子と共同開発し発表したノートパソコンで、OSにはWebブラウザであるGoogle Chromeをベースに開発されたChrome OSを搭載しています。現在ではサムスン電子のほかAcer、HP、Dell、東芝、ASUS、LGがChromebookを発売しています。

特に注目されているのは、その立ち上がりの速さで発表では電源投入から6~15秒で起動するとされています。Chrome OSはWebブラウジングのほか、文章作成、表計算などのブラウザ上で操作できるの最低限の機能に絞られており、使用できるデバイスも限られているため動作は非常に軽快です。用途を絞って使うと非常に快適な環境が得られるため人気が高くなっているパソコンです。

 

Chromiumプロジェクト

まず知っておきたいのは、Webブラウザである「Google Chrome」は、「Chromium」と呼ばれるオープンソースプロジェクトで開発されたWebブラウザをもとに開発されているということです。勘の良い方はお気づきだと思いますが、Chromebookに搭載されているOSである「Chrome OS」と同様に「Chromium」にも「Chromiumu OS」が存在するのです。

この「Chromium OSを使ってみよう!」というのがわたしのもくろみです。

ChromiumThe Chromium Project(英語)
Chromium OS(英語)

 

インストールの準備

あらかじめお断りしますが、先にも述べた通りChromium OSはオープンソースなためインストールなどについてはすべて自己責任となりますので、あしからず。

それではまず、準備するものです。

  • 4GB程度のUSBメモリ
  • Googleアカウント
  • インターネット環境
  • インストールするパソコン
  • 7-Zipファイルを展開するソフト
  • イメージファイルをUSBメモリに転送するソフト

費用がかかるとすればUSBメモリとパソコンくらいです。(インターネットの使用料は例外として…)自宅にあるUSBメモリで十分ですが、USB2.0以上であればより快適かと思います。

あとは、事前にGoogleアカウントも用意しておきましょう。すでに使用しているアカウントでも問題ありません。

 

Chromium OSのダウンロード

繰り返しますがChromium OSはオープンソースです。スキルのある方であればプロジェクトサイトからソースをダウンロードして、自分の環境にあったようにビルドすることができますが、初心者向きではありません。

でもご安心ください。インターネット上には毎日ビルドしたものをアップロードしているサイトが存在しています。そこから、ビルド済みのChromium OSのイメージファイルをダウンロードしましょう。

Arnoldthebat Chromium OS Builds
「diary」「special」「weekly」と並んでいます。「diary」には毎日最新のビルドがアップされています。

Arnoldthebat Chromium OS Builds(英語)
Arnoldthebat Chromium OS(英語)

ファイルの見極め方は以下の通りです。

Arnoldthebat Chromium OS Builds
現在はIntelプロセッサの64bit版、32bit版とARMプロセッサ版の3種類が日々アップされています。
x64プロセッサ用(64bit版)…Camd64OS
x86プロセッサ用(32bit版)…Cx86OS
ARMプロセッサ用…CARMOS

 

イメージファイルの展開

ダウンロードしたファイルを展開し、USBメモリに書き込みます。この作業に必要なイメージファイルを展開するためのソフトウェアを用意します。

7-Zip
7-Zipの画面です。分かりやすい場所に解凍しておくと良いでしょう。

7-Zipをダウンロードする

ファイルを展開する場合は、分かりやすい場所に配置しておきましょう。

次にイメージファイルをUSBメモリに書き込むソフトウェアを用意し、イメージファイルを書き込みます。イメージファイルを書き込むUSBメモリはFAT32形式でフォーマットしておきます。

Win32 Disk Imager
Win32 Disk Imagerの画面です。このソフトを使ってUSBメモリにISOイメージを書き込みます。

Win32 Disk Imagerをダウンロードする

 

BIOSの設定

最近のパソコンではセキュアブート (UEFI)と呼ばれるものがあり、USBメモリの起動順位が変更されています。USBメモリの優先度を最優先にします。

通常のパソコンでは、起動直後に「F2」キーを押すことでBIOSが表示されます。起動環境をUSBストレージから起動できるよう設定変更します。

BIOS
画像はeMachinesのBIOS画面です。
BIOS→起動→USB HDDの順位を変更→終了

 

Chromium OSを起動させる

最初はUSBメモリから起動します。いちばんはじめの起動時にはGoogleアカウントの設定が必要になります。「ゲスト」でも利用できますが利用できる範囲が制限されてしまうので、あらかじめ用意しておいたGoogleアカウントでログインします。

これで、USBメモリを挿して起動させればいつでもChromium OSを利用することができるようになりました。

 

Chromium OSをHDDやSSDから起動させる

毎度、USBメモリから起動するのも不便で動作も遅いのでChromium OSをHDDやSSDにインストールしてしまいます。

Chromium OS起動後に「Ctrl」+「Alt」+「T」を押し「ターミナル」を立ち上げます。ターミナルには「crosh>」というプロンプトが表示されているので、その部分に「install/dev/sda」と入力して「Enter」を押します。
「Password:」と表示されるので任意のパスワードを入力します。参考までにここでは「password」と入力します。

確認の「Are you sure (y/N)」と確認を求められるので「y」と入力し「Enter」を押してください。その後、自動でインストールが行われます。

インストールには数分かかります。ターミナルにプロンプト「crosh>」が表示されインストールが終了となります。

インストールが終了した後は通知パネルを右クリックし、シャットダウンしてください。

パソコンのシャットダウンが終わったら、USBメモリを抜いて再度起動すればChromium OSがHDDまたはSSDから起動されます。

これでChromebookならぬChromiumbookの出来上がりです。一部Chromebookと異なる部分もありますが、基本的な部分はほぼChromebookです。Chromebookの世界を楽しんでください。

 

追記

Googleアカウントを使用するため、Chromium OSもGoogle上ではChrome OSとして認識されます。

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