とにかくコンパクト!
今回はミニ PC について語っていきます。
まずミニ PC のいちばんの特徴といえば、何と言ってもその小ささ。
「小さい」は正義です。
これは、前の会社からくすねて来たデスクトップ PC 。

スモールファクタという、一般的なミニタワーのモデルよりもコンパクトなもの。
もう10年くらい前の機種になるので、最近のはもう少し小さくなってはいます。
とはいえ、まぁまぁな大きさ。
だいぶデスクスペースが必要になります。
自作だと一般的に手に入るのは mini-ITX サイズのマザーボードが限界だと思われます。

コレでもだいぶコンパクトな方。
みちみちに組んでいく感じがそそられます。
んで、大手メーカーだと更にコンパクトな Tiny とかのモデルもあります。

だいぶコンパクトになりましたねぇ。
Tiny とかは Nano-ITX とかのマザーボードのようです。
ここらへんのマザーボードは普通には手に入りませんけれどね。
で、注目のミニ PC は、2013年に登場したインテルの 4×4 inc(約10×10センチメートル)の NUC (Next Unit of Computing) をはじめとしたミニ PC ですね。

Pico-ITX とか Mobile-ITX の更に小さなマザーボードが使われた PC ですね。
限られたデスクスペースを確保するには、やはり正義(小ささ)が必要です。
ちなみに Mobile-ITX は、ノート PC とかのやつです。

で、NUC の生みの親であるインテルは、残念ながら2023年7月にミニ PC から撤退しました。
ASUSがそれを引き継ぎ、他のメーカーも同等の規格の製品を販売しています。
というか、Minisforum や Beelink 、CHUWI や GMKtek 、Geekom とかが強かったからインテルが撤退したって話ですがね。
で、今ではさらにたくさんのブランドがあるわけで、知らないブランドもたくさんあります。
その中から、今回は先日から日本でも手に入るようになった BOSGAME というブランドのミニ PC、AMD Ryzen 5 6600H を搭載した P5 を取り上げていきます。

EffiZen Seriles らしいです。
搭載されているプロセッサからもわかるように、モバイル向けのプロセッサ。さらに、このくらいコンパクトになるとプロセッサはオンボード、つまりはマザーボードにプロセッサが直接取り付 けられたマザーボードになります。
一体どんなミニPCなのでしょうか?
ミニPCについて語りながら BOSGAME P5 を紹介していきます。
省電力プロセッサ搭載

オンボードプロセッサとなると、取り替えが聞かない分、何が取り付けられているかが問題になります。
ってか、先日のライブ配信のときに話していて思ったのですが、プロセッサって、一度決めてしまうと、よっぽどのことがない限り差し替えってしませんよね。
なので、必要なプロセッサが取り付けられているマザーボードがあれば、それを使うのが良いのではという結論でした。
ただし、ミニPCなどに実装される、オンボードのプロセッサは、ほぼモバイル向けのプロセッサ。
一般的にデスクトップ向けに比べ、モバイル向けはベンチスコアが低いです。
が、消費電力が違います。
P5 に搭載されている Ryzen 5 6600H は、TDP 45W。
シリーズが違いますがね。
同等のZen 3アーキテクチャのデスクトップ向けプロセッサと比較してみます。
仕様とPassMarkのスコアで見比べてみると、やはりデスクトップ向けのスコアが高いです。
が、消費電力はモバイル向けのほうが少ないです。
モバイル向けのプロセッサは、少ない電力で高いパフォーマンスが発揮できるように開発されています。
電気代も高くなった現在、見逃せない性能なのは間違いありません。
その面で言えば、デスクトップ向けよりも性能が高いと言えます。
でも強いぞ!

繰り返しになりますが、デスクトップ向けプロセッサに比べ、モバイル向けプロセッサのベンチスコアは低いです。
でも、モバイル向けのほうが消費電力が少ないのでバッテリーの持ちは良いし、電気料金が抑えられます。
車でいうと、たくさん排気量のある車のほうが、馬力がある。
ですが、軽自動車のほうが燃費がいい。みたいなイメージです。
とはいえ、スレッドひとつひとつの性能は、デスクトップとモバイルで、そこまで大きな差はありません。
基本性能はあまり変えず、電力面をモバイル用途向けに調整したという感じですね。
まぁ、そもそもがそういう設計なんでしょうがね。
って、何が言いたいかというと、モバイル向けとはいえ性能は決して低くないってことです。

技術の進歩により、例えば Intel N100 のパフォーマンスと、第8世代モバイル向け Core i7 のパフォーマンスが同等にもかかわらず、電力は低くなっています。
同程度のパフォーマンスが発揮されるのであれば、電力が少ないに越したことはないですからね。
いっぱい食べてたくさん動くのはわかりますが、少し食べても同じくらい動けるのなら、個人的にそっちを選びたくなるコダシマです。
ゲームもできるぞ!

ってか、 BOSGAME P5 に搭載されている Ryzen 5 6600H は、 N100 よりもずっとパフォーマンスが高いです。
ゲームもできます。
とは言え、ゲームとなるとグラフィックス性能も必要になるわけで…。
ミニ PC の場合は、大体が内蔵グラフィックです。
Ryzen 5 6600H の内蔵グラフィックスは Radeon 660M(384コア) です。
メモリは 512MB なので多くは望めませんが、内蔵グラフィックスではまぁまぁな方です。
設定の調整が必要にはなりますが、ゲームもできてしまいます。
CINEBENCH R23

Geekbench 6

PerformanceTest 11

FINAL FANTASY XV BENCHMARK

STREET FIGHTER 6 Benchmark tool

とは言え、ゲームガチ勢には不向きなのは否めません。
それでも、画像編集や Excel 、 Word なら問題ないです。
動画編集は…、ちょっときついですかね。
それくらいの感じのパフォーマンスです。
ノートPCよりも高い拡張性

もうひとつ言っておきたいのが拡張性です。
ノート PC もミニ PC も、モバイルプロセッサを搭載していますが、拡張性はミニ PC のほうが高いです。
USB ポートも映像出力ポートも、ノート PC よりもたくさん搭載されています。
ノート PC 並のコンパクトさに、デスクトップ PC 並の拡張性をもたせたのが、ミニ PC といえます。
BOSGAME P5 に搭載されているポートは以下のとおりです。
- USB3.2×2
- USB 2.0×2
- RJ45 ギガビット ネットワーク ポート
- HDMI 2.0×2
- USB 4 Type-C×2 (DP 対応)
※DP=DisplayPort とは、コンピューターとモニターを接続するデジタル映像・音声のインターフェース規格です。
と、十分なポートが用意されています。
ちなみに、もうおわかりの方もおられるかと思いますが、この構成だと最大4画面表示できますね。
いいですねー。
今回のまとめ

今回は Ryzen 5 6600H 搭載モデルの BOSGAME P5 を取り上げて、ミニ PC について語ってみましたがいかがでしたでしょうか?
一言でミニ PC といっても、より消費電力が少ないモデルや、逆に更にパフォーマンスの高いモデルなども有り、用途を考えながらお財布と相談して選ぶことができるのは嬉しいですね。
少ない電力で高いパフォーマンスを発揮するプロセッサを搭載し、ノート PC の良いところと、デスクトップ PC の良いところをかけ合わせたような存在がミニ PC ではないかと思いましたが、あなたはどのように感じられたでしょうか?
今回の BOSGAME P5 は、少し前のプロセッサを搭載しているので、そこそこのパフォーマンスを持ちながらお値段控えめの、コストパフォーマンスの高い一台でした。
今回も最後までお付き合いいただきありがとうございます。
PC-FREEDOMのコダシマでした。