ここ最近、気になって仕方がない──Intel Nシリーズ。

省電力でありながら、必要十分なパフォーマンスを持つプロセッサ。

高い負荷のかかるゲームや複雑なクリエイティブ用途は苦手ですが、文章や資料の作成、動画の閲覧やウェブブラウジングといった日常使いであれば全く問題ありません。

Linux を使うのにちょうど良いファンレスミニ PC | HiMeLE Quieter 4C N150 実機レビュー

さらに Linuxとの相性も悪くないですし、使っていて気持ちいい。

ということで、Intel N プロセッサ搭載のノート PC をいくつかレビューしてきましたが、今回レビューするのは、N150 搭載のミニ PC HiMeLE(MeLE)Quieter クワイエター 4C N150 です

その名の通り、ファンレス設計で静音性にこだわったミニ PC。

果たして、その実力やいかに──。

製品概要

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まずは開封しながらスペックを見ていきましょう。

ってか、このブランドについても少し説明しておきましょう。

以前は単に MeLE としていたようですが、最近は HiMeLE というブランド名で統一しているようです。中国深センに拠点のあるこの HiMeLE は、特にファンレスにこだわり、スティック PC やミニ PC を開発・提供しているブランドです。今回紹介する Quieter 4C もその一台。

Linux を使うのにちょうど良いファンレスミニ PC | HiMeLE Quieter 4C N150 実機レビュー

繰り返しになりますが、このミニ PC には、Intel N150 プロセッサが搭載されています。4コア4スレッドで最大 3.6GHz で動作します。ちなみに Quieter 4C は、N100 搭載モデルもあるため、こちらはアップグレード版といったところ。今回のモデルのメモリは 16GB。LPDDR5 とのことで調べてみましたが、メモリ周波数が 4800MT/s となっていたところから間違いなさそうです。

このシリーズは、メモリは 8GB から最大 32GB のモデルが用意されています。オンボードメモリで増設ができないタイプなので、用途によって必要に応じたメモリサイズを選ぶ必要がありますね。一方のストレージは M.2 NVMe PCIe 3.0 x4 512GB の SSD を内蔵しています。SATA とも互換性があるようですが、無理に遅いのを使う必要もないかと思い、今回はチェックしてませんでした。ストレージは最大 4TB までのものと交換可能です。

ポートを見ていきましょう。まずは背面。

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映像出力は HDMI×2 とフル機能の USB Type-C×1 で、なんと最大4K@60Hz の3画面同時出力ができます。もちろん、フル機能の Type-C ポートは映像出力のほか、データ転送や PD 3.0 の電源入力まで対応します。12V から 20V の電圧で充電できる専用の電源アダプターも付属していますが、専用アダプターなしでも、最小 36W で電源を確保することができます。なので、たとえば、モバイルモニターと Type-C で接続してモバイルモニター側から電源共有とかする使い方もできます。もちろん、専用の電源アダプターを使えば、モバイルモニターと Type-C ケーブル1本での接続もできます。タッチモニターの場合でも、Type-C ケーブル1本で接続ができたりするのも便利ですね。

ちょっと話はそれましたが、その他、有線 LAN ポートと最大 2TB まで対応の microSD カードスロット。3.5mm オーディオジャックが用意されています。

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側面には、USB ポートが3つ並んでおり、左から USB 3.2 Gen 1 (5Gbps) 対応、USB 3.2 Gen 2 (10Gbps) 対応、USB 2.0 (480Mbps) 対応、が並んでいます。一番速いのが真ん中とおぼえておけばよいでしょう。

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反対側にはケンジントンロックのスロットが用意されています。この辺はビジネスっぽさを感じますね。 

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といった感じで、本体はコンパクトでシンプルなデザインです。

で、Quieter 4C の最大の特徴は──その名前が示す通り、静かなファンレス設計。ここまでパフォーマンスの上がった PC が並ぶ世の中でファンレスというのは、実は貴重な存在だったりします。個人的に、この PC は、ミニ PC というよりかは、スティック PC のパワーアップ版みたいな印象を受けましたね。

システムチェック

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次はシステムを見てみましょう。あまり知られていないブランドなため、プリインストールされているものの Windows ライセンスの扱いが気になります。ということで、システムをチェックしてみました。

Windows 11 Pro がプリインストールされていて、しっかりライセンス認証済み。ちゃんとアクティブになっていますね。

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念の為にコマンドでもチェックしてみると、ちゃんと OEM キーを確認することができました。ちなみに、コマンドは以下のとおりです。

wmic path softwarelicensingservice get OA3xOriginalProductKey
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ここらへんは安心ですね。

PC-FREEDOM TIME

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では PC-FREEDOM タイムを始めましょう。PC-FREEDOM タイムとは、分解してみたり Linux をインストールしてみたり、いろいろしてみる時間です。

Quieter 4C を深掘りしてみましょう。

✅ 温度チェック

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まず、いちばん気になったのが発熱。ファンレスって大丈夫かな?と思い Cinebench で負荷をかけたところで温度を計ってみました。すると、たしかに触ると熱いですが、表面温度をチェックすると思ったより熱くなっていません。

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表面温度は 60〜70℃ あたりで安定していて、これがファンレス?と少々驚き。その理由を調べてみました。

HWMonitor という、ハードウェアのいろいろなモニタリングができるソフトウェアでチェックしてみると、このミニPC では、段階的に電力制限がかかっており、電力制限1は8W、電力制限2は10W(または1.25×8)に設定されています。

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安定稼働するよう調整されていることがわかりました。

ちなみに「コンピュータの管理」でも確認できます。

▼ パフォーマンス

          ┗ ▶ モニターツール

                ┗ ▶ パフォーマンスモニター

この電力制限の設定は BIOS で調整することができます。

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電力制限の値を上げるとパフォーマンスも上がりますが、そのぶん発熱量も多くなります。

メーカーから頂いた仕様書でも、熱い部屋での使用には向かないとのことだったので、この設定はファンレス用ということだと思われます。

ちなみに CPU の温度は、アイドル時で30〜50度、高負荷時で60〜80度が目安とされています。90〜100度になるとパフォーマンスが低下し始め、100度を超えると熱暴走の危険性があります。なので、デフォルトがベストの設定と言うことかもしれません。

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もしも設定変更する場合は、自己責任ということで!

まぁ、ファンレスだからこそ、こうした電力制御が重要なんですね。

🔧 内部チェック

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というわけで、次は分解して内部もチェック。

…開かない???

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原因は、サーマルシート。サーマルシートがこんな感じに配置されていました。SSD の冷却用と、こちらはおそらく CPU の冷却用でしょう。VESAブラケットとケースの接触面積を増やして放熱効果を高めているということでしょう。

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ってなことで SSD は M.2 2280 で交換可能です。SSD は「Airdisk」という中国ブランド。最近レビューした PC で、よく見かけましたね。調べてみると Lexar と親会社が同じらしいです。なので、品質はそこそこ高そうな気がします。

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内部のネジも外してみましたが、基盤が外れません。おそらくサーマルシートとかでガッツリ張り付いているものと思われます。無理して壊すのも嫌なので、ここで分解は断念。

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ってことで、先程もお伝えした通りメモリはオンボードのようです。増設はできません。

用途によって選ぶ必要がありますが、ただこのモデルでも 16GB あるので、普段遣いであれば困ることは少ないはずです。

🐧 Linux のインストール

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SSD を差し替えてみたので、Linux をインストールしました。今回は、まず Debian 12 をインストールしてみました。

が、画面解像度を変更することができません…。

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どうやら Kernel が Intel Alder Lake-N(8086:46d4)に対応しきれておらず、GPU がうまく動作していないようです。Kernel 6.1 の限界です。調べてみると、Kernel 6.9 以上を採用しているディストリビューションが必要のようです。

もう少し新しい Kernel のディストリビューションということで、 Ubuntu 25.04 をインストールしてみました。

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ライブ環境では Wi-Fi が使えず、少々不安になりましたが、有線接続は認識されたので、まずはネットワークを確保。加えてインストール時にドライバーを追加することで、インストール後に動作確認できました。これまで気が付きませんでしたが、N150 にはこんな注意点があったんですねぇ。

まぁ、ちょっとだけ「ん?」となる場面はありましたが、Linux も新しい Kernel のディストリビューションであれば、ちゃんと動いてくれました。

ちなみに、Geekbench でパフォーマンスをチェックしたところ、やっぱり Linux のほうがパフォーマンスが高かったですね。で、電力制限のためか、他の PC より、誤差程度ではあると思いますが、若干スコアが低かったです。

今回のまとめ

Linux を使うのにちょうど良いファンレスミニ PC | HiMeLE Quieter 4C N150 実機レビュー

ということで、今回は HiMeLE Quieter 4C N150 を紹介いたしましたがいかがでしたでしょうか?

 コンパクトで静か、それでいてそこそこ使える。

重たい作業には向きませんが、ちょっとした作業をするワークステーションやサブマシン、あるいは Linux の検証用マシンとしては非常に優秀です。負荷のかかった状態では、制限がかかっているとはいえ表面温度が 70℃ 程度になるため、素手で触れると、やっぱりアツいので気をつけてください。その代わり、静かなのは間違いありません。

ファンレスに興味があるなら、試してみる価値アリの一台です。お値段的にもお求めやすく、Linux 用の PC を検討している方にも良さそうです。っとまぁ、これからも、Intel Nシリーズを追いかけていきたい──そんな気持ちになったところで、今回の動画は以上となります。

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